友の会読書サークルBooks

本の紹介「となりの野生動物」

「となりの野生動物」高槻成紀著、ベレ出版、2015年11月、ISBN978-4-86064-453-6、1700円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。
[トップページ][本の紹介][会合の記録]

【冨永則子 20170220】
●「となりの野生動物」高槻成紀著、ベレ出版

 日本に暮らしていてクマ、サル、タヌキなどの哺乳類を知らない人はほとんどいないだろう。まさに『となりのー』と付くぐらい親しい動物といえる。しかし、その親しみは実際に接したり見たりといった実感をともなうものではなく、おおかたが“イメージ”としてではないか…。
 著者は、そのイメージがどこからくるのか、なぜそのようなイメージを持つのかを民話や童話、言い伝えなど文化的な側面から考察していく。そして、動物学者として、動物からヒトを見るという語り口で、そのイメージと実際を科学的に比較する。個々の動物について正しい知識を持って理解することの大切さ、『野生動物』と一括りにしてしまう乱暴さを伝えている。動物について語る時、特に幼い子に語る前に大人も知っておくと良いと思った。

 お薦め度:★★★  対象:私たちの身近に生きる動物を知る入門書として
[トップページ][本の紹介][会合の記録]