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本の紹介「人類と気候の10万年史」

「人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか」中川毅著、講談社ブルーバックス、2017年2月、ISBN978-4-06-502004-3、920円+税


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【中条武司 20170824】
●「人類と気候の10万年史」中川毅著、講談社ブルーバックス

 水月湖の年縞という超一級の資料を手に入れた著者らは数年単位の気候変動を解き明かしていく。特に今から12000年前の最終氷期が終わる時代は数年単位で気温が乱高下し、そして急に温暖で安定した後氷期(現在に続く気候)に変わったということが明らかとなった。この変化は、天文学的な規則性とカオスな部分を併せ持った気候変動の特性ゆえに、事実が結果としてあるのみで、それが未来にどうなるかを示すものではない。しかし、気候が安定したものであるという妄想は、過去の気候からは否定されることがわかる。また人間の影響による地球温暖化は5000-8000年前からはじまっていたかもしれないという説はとても刺激的。文句を言うと、多くの研究を引いて本書を書いているのが分かるので、できれば文献リストをつけて欲しかった。

 お薦め度:★★★  対象:過去と未来の地球を考えるために


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