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本の紹介「ふしぎの博物誌」

「ふしぎの博物誌」河合雅雄編、中公新書、2003年1月、ISBN4-12-101680-7、740円+税


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【魚住敏治 20030625】
●「ふしぎの博物誌」河合雅雄編、中公新書

 まず、ザーっと目次に目をとおしてください。「以前から不思議に思っていたんだ」とか、「これ何について書かれているんだろう」と思えるようなメニューが大きく、動物、植物、地学の三分野に分けて所狭しと掲げてあります。本文ではその一つ一つがそれぞれ専門の筆者によって簡潔に、楽しく解説されてあります。
 自分の興味あるタイトルだけをつまみ食い的に読んでいってもけっこう満腹感が得られます。さらに説明だけでなく、薬味としてそれぞれ筆者の自然に対するideaが添えられていて、読後の満足感を増してくれます。

 お薦め度:★★★  対象:何か使える自然誌の話題がほしいなと思っている方

【村山涼二 20030622】
●「ふしぎの博物誌」河合雅雄編、中公新書

 この本を読んで、面白いと思ったら、子供たちに話してあげてほしいと、編者河合さんは述べている。
 ヒトとアリの資源管理:植物にアブラムシがつく。アブラムシが増えるすぎると植物は枯れる。アリはアブラムシの甘露を食べるが、余分なアブラムシは食べ、必要なだけ残し全滅はさせない。甘露を採取したアブラムシにはマークを付け、マークのないアブラムシは殺しても良いとして、共存のための資源管理をしている。
 究極のリサイクル糞食、昆虫はなぜ6本足か、鳥たちがつくる都市の森、日本一の里山(北摂の山)、みかげ石が教えてくれたこと等、特に面白かった。
 みんな面白いが、一つ宛が読みきりで、根気のない私も気軽に読める。兵庫県立人と自然の博物館の館長・館員21人が32のテーマで書いている。

 お薦め度:★★★  対象:中学生以上広く一般向き

【和田岳 20030627】
●「ふしぎの博物誌」河合雅雄編、中公新書

 兵庫県立人と自然の博物館の学芸員(館長を含めて21名)が分担して、32の話題を提供している本。話題は、各学芸員の専門に根ざしたものが多く、筆者が研究をはじめたきっかけや自然観が表明されている場合も多い。
 さまざまな分野の専門家が手分けして書いているだけあって、話題は多岐にわたっている。しかし、全体の統一感やテーマ性はまったくない。なにより、学芸員による文章や構成の出来不出来の差がかなり大きく玉石混交。

 お薦め度:★★  対象:自然に興味があって、文章の出来不出来を気にしない人

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