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本の紹介「種から布をつくる」

「種から布をつくる」白井仁文・熊谷博人絵、福音館書店たくさんのふしぎ2023年5月号、700円+税


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 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@mus-nh.city.osaka.jp)までご連絡下さい。
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【森住奈穂 20231026】【公開用】
●「種から布をつくる」白井仁文・熊谷博人絵、福音館書店たくさんのふしぎ2023年5月号

 布(木綿)が植物から生まれるなんて、知らないひともいるかも知れない。ファストファッション全盛の現代だけど、手入れをしながら長く使えるものに魅力を感じるひとももちろんいる。著者は洋服づくりを学ぶうち、自分だけの理想の布を作りたいという夢が生まれ、畑でワタを育て、糸をつむぎ、染め、織ることを生業にしている。自然が相手では、思い通りにならないことが多いと思うけれど、「同じことのくりかえしがない、このことが一番楽しい」という。手塩にかけて織り上げられた布は輝いてみえる。

 お薦め度:★★★  対象:手作りに興味があるひと
【里井敬 20231026】
●「種から布をつくる」白井仁文・熊谷博人絵、福音館書店たくさんのふしぎ2023年5月号

 4月に種まきのためにワタの種を水に浸けて芽だしをするところから、畑で虫に注意しながら育て、9月から12月までかかって少しずつ収穫する。干し、糸にし、家の周りの植物を使って染める。手織り機で布にする。およそ1年かけて優しい色合いの布が出来る。毎年同じことをしていても、ワタの育ちも糸も同じではない。同じでないことが楽しい。

 お薦め度:★★★  対象:ゆっくり時間が過ぎるのを楽しみたい人
【冨永則子 20231025】
●「種から布をつくる」白井仁文・熊谷博人絵、福音館書店たくさんのふしぎ2023年5月号

 染織家である著者が沖縄に移住し、自分が染める綿布を種から育て、綿花から糸を繰り出し、糸を染め、布を織り上げていく。綿が種から布になるまでの一年間を追っていく。ワタといっても、世界中には、およそ50種もある。著者は日本古来の種を使い育てている。一般的な種類のワタからは2.5センチの繊維が取れるが、このワタは1.5センチしかない。短いが弾力があって風合いが良い繊維になるそうだ。種から芽吹き、花をつけ綿の実になっていく様子が丁寧に描かれている。糸繰りや染色、機織り…と布になっていく工程は、すべて手作業で手間と時間がかかっていることが伝わってくる。自分たちの身の回りにある布製品の成り立ちに、これだけの時間が費やされていることに気が付かされる一冊だ。

 お薦め度:★★★  対象:布が植物から出来ていることをあらためて知るために
【西本由佳 20231023】
●「種から布をつくる」白井仁文・熊谷博人絵、福音館書店たくさんのふしぎ2023年5月号

 染色を仕事にしている著者が、種から布をつくるまでを書いたお話。ワタの種を発芽させ、まいて、育てて、秋に綿を収穫し、種と綿をわけ、糸をより、染め、織機に経糸をはって横糸を通し、布に仕上げる。写真に出てくる1枚の布も、たくさんの工程を経てこの姿になったものだと思うと、とてもすごいものに思えてくる。昔は服や布が財産だったという話を聞いたことがあるが、納得した。

 お薦め度:★★★  対象:手仕事を通した自然とのつきあいを知りたい人
【和田岳 20231026】
●「種から布をつくる」白井仁文・熊谷博人絵、福音館書店たくさんのふしぎ2023年5月号

 洋服作りから布に興味を持った著者。ついには、ワタを育てて、収穫して、糸作り、染色して、織って布を作るに至る。その過程が順に紹介される。ワタの種子を植えて、収穫。綿繰り機でタネと綿を分けて、糸車で糸を作る。ヤシャブシ、ウメ、ビワなどで草木染め。そして、手動の織機で布にする。ワタの種子から綿織物ができるプロセスがよく判る。
 草木染めや布製品の紹介コーナーは、メインストーリーからずれてる感がある。麻とか、綿以外の話を盛り込んでも良かったかも。

 お薦め度:★★  対象:ワタの種子から綿織物ができるプロセスを知らない人
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