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本の紹介「くう・ねる・のぐそ」

「くう・ねる・のぐそ 自然に「愛」のお返しを」伊沢正名著、山と渓谷社、2008年12月、ISBN978-4-635-31028-4、1500円+税


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【釈智恵子 20090422】【公開用】
●「くう・ねる・のぐそ」伊沢正名著、山と渓谷社

 電車の中で読みにくい本だ。あちらこちらに「糞」の文字。人の視線が気になって、なんとなく本の角度は、顔に近づいた。でも、やめられず、一気に読了。著者は、糞土師と名のるキノコのカメラマン。人知れず続けてきた「野糞」歴は、30年以上。経験でしか語れない、お尻で見る葉っぱ図鑑、都会での場所探しの苦労とコツなど、なんでも続けていると、見えてくる世界があるのだなあと妙に感心してしまう。でもただ続けていただけではなく、観察し、記録に残し、また思いついたことを実際自分でやってみて確かめてきた著者の記録は、何か一つにつきすすんで科学する、変なかっこよさを感じさせる。だからといって、実践する気にはとてもとてもなりません。

 お薦め度:★★★★  対象:タイトルで中を見ずにはおれなかった人

【田中久美子 20090423】
●「くう・ねる・のぐそ」伊沢正名著、山と渓谷社

 キノコ・コケ・シダ・変形菌の図鑑の写真を多く手がけている伊沢正名さんの半生記と撮影秘話を交えた野糞話。笑えるエピソードを盛り込みながらも、野糞に取り組む姿勢は真剣そのもの。野糞の作法、お尻で見る葉っぱ図鑑、そして圧巻なのが袋とじの野糞が分解されるまでの追跡調査の写真。野糞を通して本当の自然保護とは何か、問いかけながら語る野糞論は、実践者としての経験を積み重ねてきただけあって説得力がある。こういう生き方もいいなあ。私にはなかなか出来ないけれど。

 お薦め度:★★★★  対象:ウンコ話なんかイヤと言わず一度読んでみて

【萩野哲 20090422】
●「くう・ねる・のぐそ」伊沢正名著、山と渓谷社

 雲古盛り上がる。

 お薦め度:★★★★  対象:広義のスカトロジスト

【和田岳 20090424】
●「くう・ねる・のぐそ」伊沢正名著、山と渓谷社

 キノコ、変形菌、コケなどの写真家として知られる著者が、野糞へのこだわりを書き綴った一冊。キノコと出会い、写真家の道を歩み始め、その中で野糞に目覚めていく。だんだんこだわりが強くなり、野糞率100%を目指し始める。京都では野糞のために東山を目指し、東京の公園や植え込みで野糞。飛行機に乗る時は、乗る前に野糞をしておき、海外でも野糞。理屈をこねてはいるけど、とにかく野糞にこだわりたいらしい。
 毎日、野糞をしたかどうかをこまめに手帳に書いてあるのが可笑しい。野糞をすることを中心にすえると、新しい日本が、新しい生活が見えてくる。
 自分の野糞の行く末を気にした著者は、やがて自分の野糞を掘り返して、自然に帰る様子を記録しようとしはじめる。後ろの袋とじには、その生々しい画像が載っているらしい。でも、まず本文を読んで心の準備をしてから開けることを強くお薦めする。

 お薦め度:★★  対象:物質循環の視点で人間生活を見直してみようと思う人、または変人の行動に興味のある人

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