友の会読書サークルBooks

本の紹介「クマムシ調査隊、南極を行く!」

「クマムシ調査隊、南極を行く!」鈴木忠著、岩波ジュニア新書、2019年6月、ISBN978-4-00-500899-5、960円+税

【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。
[トップページ][本の紹介][会合の記録]

【西本由佳 20200418】【公開用】
●「クマムシ調査隊、南極を行く!」鈴木忠著、岩波ジュニア新書

 南極観測隊がどんな生活を送り、どんな観測を行っているのか、クマムシの研究者が日誌風に書いている。しらせと昭和基地では、とりあえずトイレとお風呂の心配はいらないらしい。でも調査地にいる間は、2週間お風呂なしの生活になる。夏の間はずっと明るく、そんなに寒くもない。ペンギンはそのへんを歩いている。でも近づいてはいけない。ひたすら荷造りと荷運び。コケを見つけたら採集(クマムシはコケによくいる)。気象観測も欠かせない。食事はけっこう豪華。毎日の何気ない生活が淡々とつづられる。これを読んで南極に行こうとは思わないけれど、遠くにこんな日常をすごしている人がいるんだと思うと和む。

 お薦め度:★★★  対象:仕事に疲れたときに
【和田岳 20200626】
●「クマムシ調査隊、南極を行く!」鈴木忠著、岩波ジュニア新書

 クマムシ研究者が、南極にクマムシ調査に行く話。荒れ狂う海や氷の海を越えて、ようやく南極に到着。でも、呑気にクマムシ採集だけしていたら良いわけではないのが意外。夏の調査隊には南極料理人がいない、というのも意外。でも、毎日けっこう良い物を喰ってる。そして、夏の南極は思ったほど寒く無さそう。意外と生きものがいるんだなぁ。そして、まだまだ調べることがありそう。あと、基地がかなりボロい。
 この本では、クマムシを採集するところまでなので、その成果は判らないし、クマムシについて詳しくもなれない。でも、南極がどんな感じの場所か、調査隊がどんなことをしているのかは、けっこう判る。

 お薦め度:★★★  対象:南極に興味のある人
[トップページ][本の紹介][会合の記録]