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本の紹介「人類を熱狂させた鳥たち」

「人類を熱狂させた鳥たち 食欲・収集欲・探究欲の1万2000年」ティム・バークヘッド著、築地書館、2023年37月、ISBN978-4-8067-1647-1、3200円+税


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【西村寿雄 20231024】【公開用】
●「人類を熱狂させた鳥たち」ティム・バークヘッド著、築地書館

 ツキヨタケなど「光るきのこ」のあることはマニアには知られているが、この本のすごいところは著者が各地を訪れて「光るキノコ」をたくさん紹介してくれていることにある。「光るキノコ」はこんなにも種類があるのかと驚かされる。
 キノコでまず紹介されるのは八丈島の森に生えているヤコウタケなど。次は高知県の森でシイの倒木にシイノトモシビタケが並ぶ。次は長野県や宮城県での写真が出る。大型のキノコが夜になると緑色に光っている。最後に各地のツキヨタケが各様に写し出されている。大木の周りに見事に光っている光るキノコは圧巻である。

 お薦め度:★★★  対象:キノコおたく
【里井敬 20231026】
●「人類を熱狂させた鳥たち」ティム・バークヘッド著、築地書館

 夜の森で光キノコ。ツキヨタケは大きくて立派。ギンガタケは文字通り銀河のよう。キノコの寿命は7日ほどで、その内よく光るのは2〜3日らしい。闇夜で光る時には同時に濃い匂いも放つ。光と匂いで虫やナメクジを呼び胞子を遠くまで運んでもらう戦略らしい。同時に風での散布も行う。梅雨時のジメジメした夜の森で、人知れず光るキノコ。出会いたいがハードルは高そうだ。

 お薦め度:★★★  対象:光るキノコを見てみたい人
【冨永則子 20231025】
●「人類を熱狂させた鳥たち」ティム・バークヘッド著、築地書館

 じめじめした梅雨の季節。深い森の中で椎の古い倒木に1センチほどの傘の小さなキノコたちが可愛く並んで光ってる。八丈島で開催された発光生物学会に参加し、初めて光るキノコを見た著者が日本各地で光るキノコを探し撮影していく。桜島の噴火を見て以来、大地のマグマの赤い火と火山風景や光る生き物たちが作り出す光景を求めて夜の撮影に特に注力中の写真家が夜の森で光るキノコを探す。なぜ光るのか、なんのために光るのか…その理由は分からないが、夜の森で光るキノコに出会ったら驚きでしかないだろう。

 お薦め度:★★★  対象:夜の暗闇に憧れるアナタに
【西本由佳 20231023】
●「人類を熱狂させた鳥たち」ティム・バークヘッド著、築地書館

 光るきのこはいろいろあるらしい。自然写真家の著者は、きのこの光る姿を撮りたくて、あちこちの森を探してきた。まず昼間に光る種類のきのこを見つけて、夜にそこを訪れる。空振りもあるが、天の川をバックにきのこが緑白色に光る光景はとてもきれい。そのうち著者は、きのこの姿が見える期間のうち、光っている日は限られることに気づく。そして、きのこが光る理由は、目立つことで虫などの生きものを引きよせ、彼らに食べられることで胞子を遠くへ運ぶことではないかという考えに至る。

 お薦め度:★★★  対象:光るきのこを見てみたい人
【和田岳 20231026】
●「人類を熱狂させた鳥たち」ティム・バークヘッド著、築地書館

 夜空や光る動物の写真を撮っていた著者は、八丈島で光るキノコに出会って以来、日本各地で光るキノコを撮影しまくる。八丈島に続いて、高知県、長野県、宮城県、宮崎県、石垣島、種子島、徳島県、青森県。出てくる光るキノコは、ヤコウタケ、シイノトモシビタケ、エナシラッシタケ、ツキヨタケ、ギンガタケ、アミヒカリタケ。 後半はかなりツキヨタケにはまっている。
 写真はとても綺麗。柄だけが光ってる石垣島のアミヒカリタケが気に入ったかも。日本は光るきのこの種類が世界で一番多い、らしいのだけど、何種いるんだろう?

 お薦め度:★★★  対象:光る生きものが好きな人
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