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フィールドノート3

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アカギモドキの毛束

     アカギモドキはムクロジ科の常緑低木で、日本には宮古島以南の琉球列島、海外には海南島・台湾・マレーシア・ポリネシアに分布します(清水 1989)。 2014年の某日、波照間島ではじめてアカギモドキを見ました。コミカンソウ科のアカギに似ているからアカギモドキらしいですが、本家アカギをほとんど見たことがなかったのでピンときませんでした。

     標本を採って帰って、図鑑の記述を見てみると、葉の裏面の脈腋に毛束があると書いています。

    アカギモドキの標本.

     デジタルマイクロスコープで葉の裏面の葉腋を拡大してみると、、、

    アカギモドキの葉の裏面の葉腋の毛束.

     こんな感じで確かに葉腋に毛の束があります。

     クスノキなどでは、葉腋にダニ室を作っており、ダニ室には様々なダニがすんでいます。 ダニ室の総説を見てみると、毛束型のものもダニ室と呼ばれているようです(西田 2004)。 アカギモドキの毛束にもダニがすんでいるのかもしれません。
     ちなみに、私は毛束という単語からはケフサイソガニを想像しました。ケフサイソガニのハサミには立派な毛の束が付いています。 毛束というのが、甲殻類用語なのか、植物用語なのか、疑問が湧いてきたのでGoogleで「毛束」と検索してみると、上位にヒットするのは髪型に関するページばかりでした。 どうやら、毛束という用語はヘアスタイル業界でメジャーみたいです。

    【引用文献】
    清水(1989)ムクロジ科 (佐竹・原・亘理・冨成 編)日本の野生植物 木本II. pp19-21. 平凡社.
    西田(2004)葉上の小器官「ダニ室」.分類 4(2) 137-151.

 

Last update was 11. March. 2014
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