皮むき日記
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鳥や哺乳類の死体は、皮を剥いたり、肉を取り除いたり洗ったりして標本にします。面倒な作業ですが、その中でいろんな発見があるのも事実。どんな作業をしたかを記録すると同時に、その際の小さな発見を書いてみることにしました。
(注)ここで行っている皮剥きなどの標本作成は、調査研究目的(及び普及教育目的)で、大阪市立自然史博物館の業務の一環として行っています。またその対象は、この目的で殺したものではなく、事故で死んだ個体や、動物園などで死んだ個体を用いています。動物虐待ではないかとの指摘があったので、念のため。
●2022年5月4日 アオバト、ヒヨドリ
なにわホネホネ団の鳥の日。今年度の鳥剥き3日目の4種5羽目(内、動物園物はなし)。
・アオバト(OMNH A8650:2018年2月、奈良県大和郡山市産)
そのうは空なのに、脂肪はたっぷり。とても時間がかかった。まだ非繁殖期なんだろう、精巣は小さい。というか細い。
・ヒヨドリ(OMNH A8655:2022年2月、大阪市住吉区産)
2月で、尾羽はすでに成羽。でもSOは、まだD。先にSOが完成するかと思っていた。
●2022年5月3日 キジバト
なにわホネホネ団の鳥の日。今年度の鳥剥き2日目の3種3羽目(内、動物園物はなし)。
・キジバト(OMNH A8653:2016年7月、奈良県大和郡山市産)
古くて、嘴はホネになってるし、脚は変色してる。が、中身は問題なかった。精巣の長径が15mmと、繁殖モード。そのう内容物はいっぱい入っていたけど、古そうなドングリの中身と、カモジグサかなぁ?な草本種子が多数。あまり好みの食べ物ではなさそう。
●2022年4月9日 ヒヨドリ、ヤマゲラ
なにわホネホネ団の鳥の日。今年度の鳥剥き1日目の2種2羽目(内、動物園物はなし)。
・ヒヨドリ(OMNH A8642:2022年1月、北海道江別市産)
北海道産なので、以前なら亜種エゾヒヨドリとされてた。体重85.5gもあったのに、fatランクは1なので、体格が大きいんだろう。でも、外部計測値は大阪府産とあまり変わらない。色合いもあまり変わらない。
・ヤマゲラ(OMNH A8643:2022年1月、北海道鷹栖町産)
初めてのヤマゲラ。鼻孔が鼻毛で、カラスのように隠れている。キツツキ類に隠れてるのと隠れてないのがいる気がする。
●2022年1月4日 クロツグミ、シロハラ
今日は鳥の剥き初め。なにわホネホネ団の鳥の日。今年度の鳥剥き8日目の17種19羽目(内、動物園物はなし)。
・クロツグミ(OMNH A8636:2021年4月、大阪市東住吉区産)
新鮮で状態がいい。春だからか、精巣が大きかった。
・シロハラ(OMNH A8638:2021年1月、兵庫県川西市産)
シロハラの腹の色って、緑がかったあのシロハラ色のが多いけど、時々少し赤味を帯びた個体がいる。2羽並んでたうち、赤味のある方が選んだ。メスだからとかあると面白いけど。