近頃の自然史博物館

2003年1月2月3月4月5月6月

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2003年6月

2003/6/30
 6月末なので、ミュージアムショップの棚卸の日です。本屋の主人としては、午前中は本の在庫を数えるので終わりました。
 午後になって小海途さんが来館。また鳥の巣が増えました。取れたてのほやほやのコチドリ、シロチドリ、ハクセキレイの巣。シロチドリの巣はなかったので、ちょうどよかったです。実は、ダイサギの巣も狙っていたのが、行ってみたら崩れていたとか。もうそんな大物を展示するスペースはないので、よかったというべきか…。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その二十七★  【特別展オープンまで、5日】
 今日届いたハクセキレイの巣は、今年2回目の繁殖でヒナが無事に巣だった後の巣だそうです。実は同じ場所の、だからおそらく同じつがいの1回目の繁殖の巣が、すでに展示してありました。1回目は繁殖に失敗したそうです。繁殖に失敗した1回目の巣と、ヒナを巣立たせた2回目の巣を比べると、2回目の巣の方がお椀が広がっています。これは、ヒナが大きくなるにつれて、産座を壊していくからだそうです。並べてみせられるとその違いははっきりしています。ぜひ確認してみてください。


2003/6/29
 展示の配置を少し変えたり、剥製のラベルを配ったり、鳥の巣クイズコーナーの問題を考えたり。パネルが出来てこないので、手直しが作業の中心。昼間は、ため池の調査に行くという余裕のかましよう。
 ところで、鳥の巣クイズってのは、S学芸員に発注しているコーナーです。例によって、他の展示とは異質な妙なコーナーになりそうです。なんでも、ブラインドを買ってきて、そこに問題と答えを貼るんだとか。うまくいくのかな〜?

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その二十六★  【特別展オープンまで、6日】
 キバシリの次とくれば、ゴジュウカラ。シラカバにあけられたアカゲラの古巣を使った巣だそうで、中に樹皮がいっぱいつまっています。入口は泥を使って小さくしていたんだそうですが、うーん、よく見ると泥が付いているような…。

2003/6/28
 昨日は、行事の準備やなんかで、特別展の準備は何もせず。余裕〜。
 特別展が1週間後に迫ってきました。今日は、岩場、裸地、水辺の造作が完成。アイロン掛けしたヨシもたって、なかなかいい感じ。自立しなかった巣もちゃんと立ったし、コーナータイトルや鳥の巣採集記(小海途さんに書いていただいた採集の時のエピソードです。下手な解説よりおもしろい!)のパネルも完成してきました。本剥製のラベルもできてきたし。その他の解説パネルの発注も、今日50枚ほど発注して、山場を越えました。
 あとの仕事は、残りの解説パネルの発注と、ラベルの間違い探しと再発注。パネルとラベルができてきたら、セッティングして完成!

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その二十五★  【特別展オープンまで、7日】
 今回はキバシリの巣。キバシリの巣は二つあって、片方は樹洞につくられていた巣だけの標本ですが、もう片方はめくれたスギの樹皮の内側につくられていた巣で、スギの皮ごと採集してきてあります。皮の内側にもっぱらスギの樹皮を使ったお椀形の巣が付いています。ちょっと変わってます。

2003/6/26
 特別展の準備も(主担者的には)山場を過ぎて、水辺の造作を造作担当と打ち合わせたり(明日完成予定!)、自立しない巣を立たせてもらったり(フクロウ、コゲラ、オオアカゲラといったキツツキ類の”丸太”とか、キバシリの樹の皮とか、リュウキュウツバメの泥の円柱とか)、図表や写真パネルを発注したり。なんか現場監督みたい。偉そうに指示を出す一日でした。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その二十四★  【特別展オープンまで、9日】
 なんか水辺シリーズになったので、ヨシゴイを。ヨシゴイの巣ってヨシ原にヨシを使ってつくるというので、バンの巣みたいなのかと思ってましたが。地面からマウンド状に盛り上げてお椀形の巣をつくるバンと違って、ヨシの茎にお椀形の巣を付けるんですね。底は水面にちょうど着くくらい。馬鹿でっかいオオヨシキリの巣ってところです。

2003/6/25
 鳥の巣と本剥製の配置の仕上げをしながら、巣のラベルの配置をしました。採集データまで盛り込んだので、巣に正しいラベルを配るのが大変。5人で半日がかりでようやく完了。でも、ラベルがない巣があったり、採集データが間違っていたり、科名が間違っていたり。たくさんやり直しが必要なのが判明しました。ちょっと憂鬱です。
 とはいうものの、展示は完了したも同然。どうしても必要なのは、コーナータイトルくらいものも。もちろん解説パネルも作るけど、巣と剥製だけで見応えは充分。あらためてゆっくり見たい所です。
 それにしても、オープン10日前だというのに、展示物がすべて並んでいるなんて、空前と言っていいくらいの出来事です。大阪市立自然史博物館的には異常と言っていいくらい早い! オープン4日前になっても展示物がゴロゴロしてただけで配置されていなかった2002年、オープン3日前になっても展示スペースが半分ほどしか埋まっていなかった2001年、とは大違い!!

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その二十三★  【特別展オープンまで、10日】
 小海途さんは、当然ながら鳥の巣の収集を継続中です。その意欲は、この特別展に向けて増していて、まだ新作をいくつか狙っておられます。で、昨日、あらたに採集したカイツブリの巣と一緒に、バンとオオヨシキリの巣も持ってこられました。今まであった小海途コレクションのバンの巣は、上が平になっていて、バンが営巣している時に見る巣と違いますが、新作のバンの巣は、ちゃんとバンが座るお椀があります。この違いはヒナが孵った巣がそうでないかの違いなんだそうで、抱卵中はお椀があっても、ヒナが孵るとヒナ(親鳥も?)に縁が踏まれて平になってしまうんだそうです。他の鳥の巣を見るときも、ここは見るべきポイントになります。
 新作のバンの巣は、もう1点おもしろいところがあって。その真上に、同じく新作のオオヨシキリの巣もあったそうです。トビとスズメならぬ、バンとオオヨシキリが一緒に営巣していたわけです。この場合、利益を得ていたのはバンの方でしょうか??

2003/6/24
 ついに、小海途コレクションの巣と、西垣外コレクションの本剥製を並べる日です。巣や剥製の扱いに問題があってはいけないので、お二人にも来ていただいての作業です。
 とにかく最初は、梱包をとく作業。これが延々と続きます。どこにどんなのが、どんな状態で入っているのかわからないので、開封はお二人に任せて、ゴミや箱を整理したり、出てきた巣や剥製を配置プランにしたがって、配って歩きました。なんとか夕方には、ほぼすべての展示物が出てきて、さらに夜中までかかって、大部分を配置しました。
 巣と本剥製が並ぶと、いい感じです。そして改めて、巣の多さに圧倒されます。なんせ運んできてみて、新たに確認された巣がいくつも…。おかげで、配置プラン通りにはなかなかいかない。で、展示ケース内はぎゅうぎゅう詰めに…。広い展示室と思っていましたが、意外と狭かったようです。

 特別展解説書は、今日が最終の色校正。納品は、オープン2日前。もう納品を待つだけなので気が楽です。ただ、この期に及んで不充分な点がけっこうあるような…。もうすでに改訂版に期待か? でも、今までなかった鳥の巣の本になったとは思います。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その二十二★  【特別展オープンまで、11日】
 カイツブリの巣は、二つありました。片方はとても古い巣で、ヨシかなにかでできています。もう一つは同じ場所で20年ほど後に採集したもので、捨てられたゴミがいっぱい混じっています。対比すると、カイツブリの生活環境の変化がよくわかります。というわけで、この二つは並べて展示することに。で、つい先日採集したという新しいカイツブリの巣も、到着しました。同じ場所でまた採集してきたそうで、わをかけてゴミだらけの巣になっています。カイツブリの巣だと言われなければ、ただのゴミの塊(こんなんばっかし…)。

2003/6/23
 本日、鈴木コレクションが到着! 鳥の巣の絵本などの著作でよく知られている鈴木まもるさんは、小海途さんの友人だそうで、今回の特別展へはいわば友情出演を申し出てくださりました。出品していただくのは、小海途さんのコレクションとの差別化のためにも、外国産の鳥の巣28点と、鳥の巣の絵本の原画30点。
 ご本人も到着して、さっそく並べてみました。展示コーナーの中央に、白い台座に乗せた鳥の巣を配置して、周囲の壁に絵本の原画を吊ります。ちょっと美術館のようで、かっこいいー。

 で、外国の鳥の巣ですが、ハタオリドリ類など、日本の鳥には見られない不思議な形の巣がいっぱいです。見ているだけで楽しい。とくに気に入ったのは、セアカカマドドリとミドリヒロハシ。セアカカマドドリは、その名の通り泥でかまどのような形の巣をつくるのですが、中は巻き貝のようになっているんですね。あとミドリヒロハシの巣は、横から見ると「未来少年コナン」に出てくるジムシーにそっくり! 「未来少年コナン」を知ってる人は、ぜひ見てください。必ず笑えます!
 他にもツリスガラ(羽毛でできた靴下みたいなもんです)、オナガサイホウチョウ(葉っぱをつづり合わせて、間に巣をつくります)、アオミミハチドリ(巣も小さい)、ショクヨウアナツバメ(いわゆるツバメのスープの元です)などなど、おもしろい巣がいっぱいです。これは一見の価値あり。

 で、メインの小海途コレクションの展示の方は、ショーウィンドウの中に背景をはりました。後は、とりあえず巣と本剥製を並べるだけ。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その二十一★  【特別展オープンまで、12日】
 これまた説明の巣特集で、サメビタキ。これは落ちた巣なんですが、落ちるとすぐに(あるいは落ちる前に?)バラバラになってしまうようです。というわけで、巣材であるサルオガセのかたまりって感じ。これを展示されても、って気もしますが…。

2003/6/21
 特別展オープンまで、あと2週間。来週はいよいよ、巣や剥製の配置に入ります。で、それに向けて、ラベルの発注が一応完了。造作さんはようやくヨシのアイロンかけが終わったもよう。お疲れさまです。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その二十★  【特別展オープンまで、14日】
 小海途コレクションで、水平に一番大きな巣は、クマタカ。垂直に一番大きなのは、フクロウの巣です。折れた枯木の折れ口でフクロウが繁殖したらしいのですが、フクロウはとくに巣材を運ばないので、説明されなければただの枯木。まあ、よくあることです。

2003/6/20
 朝、解説書の再校を返して、展示品のラベルづくり。本剥製が130点ほどに、鳥の巣が300点ほど。とにかく原稿ができたので、打ち出し係に発注して一段落。たぶん、実際に物を並べてみたら色々不具合はあるでしょうが、それは後から考えるってことで。次は文字パネルの原稿の作成です。
 ショーウインドウのジオラマちっくな展示の方は、下請けがちゃくちゃくと作業を進めています。感心感心。背景の写真をでっかく打ち出して。岩場にそれらしい発泡スチロールがならび。河原には土砂を並べる下準備。ヨシ原に立てるヨシを採ってきて。林には枯木を立ててみる。だいたいこんな感じ。それなりに雰囲気はでそう。
 一番大変そうなのは、採ってきたヨシの処理です。そのままでは葉っぱが丸まるので、青い内に葉っぱにアイロンをかけるんだそうな。下請けさんは、明日もアイロンかけにいそしむそうです。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十九★  【特別展オープンまで、15日】
 今回のお薦めは、アマサギの巣。なんでお薦めかというと、サギ類の中で唯一見分けられそうなんですね。樹上のサギやハトの巣は、木の枝を組み合わせただけの皿形で、とくに産座らしき構造もないのですが。よーく見ると、卵が乗る辺りには、細めの枝が使われています。ところがアマサギだけは、卵が乗るところにも特に細めの枝は使わないんだそうです。言われてみれば確かにそんな感じ。まあ、嘘だと思って見てみてください。

2003/6/19
 今日はようやく解説書の再校が到着。訂正・変更は、明日の朝がリミット。全体がそろった状態の校正を見るのは初めてで、そろって初めて気付くミスも多数。再校だというのにいっぱい手を入れてしまった…。
 午後には、本剥製が到着! ますます特別展が近づいた感じ。鳥の巣や本剥製を並べるのは来週になってから。今週は、展示の背景や造作、展示パネルの手配です。展示スペースをながめながら、展示パネルの計画を練って、原稿を作っての繰り返し。で、あれよあれよという間に、展示パネルが120枚に。ちょっと減らさなくては…。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十八★  【特別展オープンまで、16日】
 キツツキシリーズの第4弾は、アリスイ。アリスイは、キツツキのくせに自分で穴を開けずに、自然樹洞や他のキツツキの穴なんかを利用します。で、小海途コレクションにあるのは、巣箱で繁殖したアリスイの巣。と称する物。確かにアリスイが繁殖したらしいのですが、アリスイは巣材を持ち込みません。で、その巣箱は、アリスイの前にカラ類が繁殖してたらしく、カラ類らしい巣材が持ち込まれてます。つまり説明がなければ、ぜんぜんアリスイの巣ではないわけで。ヨタカの巣と並ぶ、微妙な巣です。

2003/6/18
 解説書の再校がくるはずが、明日に延期に。初校での訂正箇所が多すぎたらしい‥。
 で、朝からやはり展示の方の準備。午前中は、ショーウインドウの中の展示コーナーの区切りを、並べる巣の数と大きさを見積もって決定。広い展示室と思ってたけど、意外とスペースが足りない〜。とにかくコーナーの区切りが決まったので、造作担当に造作を作る範囲を具体的に指示できるようになりました。河原とかヨシ原とか、背景に大きな写真を貼り付けて、前にちょっと物を置いて、ジオラマちっくに展示します。
 午後にはついに、展示する鳥の巣が到着! これを並べれば、とにかく特別展は始められそう。それにしてもクマタカやオオタカ、アオサギにカササギの巣は大きい。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十七★  【特別展オープンまで、17日】
 キツツキシリーズの第3弾は、オオアカゲラ。例によって、巣穴は後ろで縦に割ってあって、中が見えます。アオゲラやアカゲラと違って、巣穴が浅めで、底が広くなっています。これは割ってみなければわからない。

2003/6/17
 解説書から一時解放されて、展示の方の準備に。まずは、解説パネルの発注です。特別展の準備は、学芸員がいろいろ役割分担して進めます。ちゃんと解説パネルの打ち出し係も決まっていて、原稿を作って渡せば、成形して打ち出してパネルに貼ってくれます。とりあえず図表関係の発注をしました。
 あと、作成してみようと思う解説パネルのリストアップに手を付けました。うーん、80枚くらい作ることになりそう。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十六★  【特別展オープンまで、18日】
 アカゲラの巣の標本は、さらに凝っています。巣穴の底の部分の横がパカッとはずれるようになっていて、中がのぞけます。さらに、このアカゲラの巣は、古巣をシジュウカラが使っていて、中をのぞくとシジュウカラの巣が見えます。そういう意味では、シジュウカラの巣の標本でもあるわけで‥。

2003/6/16
 特別展解説書の校正を返しました。校正と言っても、単に入稿した原稿をチェックするだけではありません。入稿時に間に合わなかった図表をそろえて、さらに校正時に追加してしまったページの割付の指示をして、追加した図も作成して。というわけで、実質的に入稿第2弾。これで、ようやく材料がそろったってわけです。まだ再校と色校が残っていますが、一段落したのは確か。やっと展示の準備に集中できます。
 と、思ったら明後日はもう鳥の巣が運ばれてきます。巣の配置や文字パネルの手配を急がねば!

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十五★  【特別展オープンまで、19日】
 樹洞性の巣は、ようするに入口の穴がある木材です。でもそれでは中が見えない! というわけで、小海途コレクションのキツツキの巣は、中が見えるように工夫されています。アオゲラの巣は、巣穴の横の部分が縦に切ってあり、巣穴がどの位の深さかよくわかります。同時に入口の丸い穴は壊さない。と、こだわりが見て取れるのもおもしろい。

2003/6/13
 今日、ようやく特別展の主な展示物である鳥の巣と本剥製の搬入作業の日程が決まりました。あとは、予定通り到着するのを待つだけ。
 というわけにはいかず、巣や剥製が来る前に、並べる場所割りを確定させて、乗せる台の手配が必要。それに展示パネルや標本ラベルの原稿の準備もしなくては。と、ほんとの展示の準備が本格化してきました。その上、解説書の校正と図表の準備まで、まだ残ってたり。忙しい忙しい。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十四★  【特別展オープンまで、22日】
 ヤイロチョウの巣は二つあります。どちらも地上につくられたボール形の巣です。コケでつくられているのですが、周囲に木の枝が少しついています。木の枝の巣の中にコケの巣をつくってるというより、木の枝は巣の飾りのようです。これは見間違えなさそう。

2003/6/12
 カラープレートの入稿と引き替えに、初校がやってきました。今度は校正をしなくちゃ。すでに間違いもいろいろ見つかってるし…。

 と、特別展だけにかかっていられれば、まだ楽なのですが。今日は、午後7時になんばOCATに行って2時間ほど講演する。ってゆう行事の担当です。朝から、講演の準備にかかりきり。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十三★  【特別展オープンまで、23日】
 ヒメアマツバメは、よくコシアカツバメの巣を使って営巣します。コシアカツバメの巣の中に羽毛などで巣をつくります。で、その巣は、やっぱりコシアカツバメの巣の形。最初から自力でつくったヒメアマツバメの巣はどんな形かな?って思わせる巣です。

2003/6/11
 昨日と今日で、ようやく特別展解説書のカラープレート20ページの用意ができました。明日の校正と入れ替わりに入稿です。表紙の手配もできたし、あとは図表を完成させなくては!

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十二★  【特別展オープンまで、24日】
 今回はリュウキュウツバメの巣。リュウキュウツバメの巣は、ツバメと同じで、お椀を壁に付けたような形。でもこのお薦めの一品は、何度も同じ巣の上に新しい巣をつくり続けた結果、縦に長い巣になっています。ツバメでもときどき厚みのある巣がありますが、これは半端やない。高さが30cmほどもあります。

2003/6/10
 ワニガメの名前は、なぜかサトミに決定。サトミは、テレビで取り上げられる時に、里親を探していますと、流れました。そのため、引き取りたいとの電話がけっこうかかってきます。ワニガメはみんなに人気らしい。でも、ワニガメは博物館で飼うことになりましたので、ご了承下さい。
 で、そのサトミに、鳥のササミをあげてみたのですが、肉が腐るだけで食べません。ミツキはよく食べるのに…。ミツキはすっかり餌付いて、手からササミを食べます。かわいいです。サトミはいまいちかわいくない。仕方がないので生き餌を入れてみました。

2003/6/5
 夕方の入稿に向けて、朝から特別展解説書にかかりきりでした。今日ばかりは、夕方まで誰に何を頼まれても無視。
 午前中は、まず原稿を全部読み返して、文章を整えて(へんな箇所が多数見つかる…)。次にどんな図表を使うかを決めて、文中に書き込む。これで昼過ぎに。でもって、割付に突入。結局3時間ほどかかって、46ページを割り付けました。最後の30分は、原稿を受取に来た印刷屋さんに待ってもらってました。あー忙しかった。
 兎にも角にも一応入稿は完了。まだカラープレート20ページの用意とか、表紙の手配とか、半分弱の図表の探索・制作が残っていますが、山場は越えました。特別展オープンまでには、なんとか間に合いそうです。

 と、入稿を済ませてホッとしていたら、夕方になっておもしろい客が到着しました。背甲長約40cmの大きなワニガメです。昨日の夜、大和川(藤井寺市)で釣りをしていた人が釣り上げたそうで、羽曳野警察経由でまわってきました。
 引き取り手を探しているというので、とりあえず一時預かりますということで持ってきてもらいました。来てみると、なかなか立派で、ちょうど再来年の大和川の特別展の展示にも使えそうなので、引き取って飼うことにしました。
 カミツキガメのミツキと並べてみると、背甲長は同じくらいですが、大きさはかなり違います。重さは約12kgとのことなので、ミツキの約半分ということになります。
 このワニガメ、マスコミに大人気で、昼間から預かるという話を聞いて、電話がかかってくるし。午後6時台のローカルニュースでも2局で取り上げられていました。うちのミツキももっとマスコミに売り込めばよかった‥。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十一★  【特別展オープンまで、30日】
 カラス科シリーズ第三弾はカササギの巣。カササギってカラスと同じようなお椀形の巣かと思っていたら、ボール形の巣だったんですね。知らなかった。さらに枝でつくったボールの中に、泥でつくったお椀形の巣が入っているそうです。伝聞調になるのは、見てないから。入口の穴からのぞいたけどいまいちわからない…。展示では、少しでも中が見えるように工夫してみます。

2003/6/4
 ただいま午前2時。ようやく特別展解説書の原稿が書き上がりました。まだ見直しが必要だし。図表をどれくらい使うか考えて、割付をして。と作業は残っているけど、もう眠いので帰ります。
 はたして明日の入稿に間に合うのか?

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その十★  【特別展オープンまで、31日】
 カラス科シリーズ第二弾。今度はホシガラスの巣。カラスからカケスへの変化の延長上のような巣で、カケスよりもコケの層が厚くなって、枝の割合が減ります。この順で並べて展示してみよう。

2003/6/3
 今日は朝から宝塚ファミリーランドへ。宝塚ファミリーランドは、この4月に閉園してしまいました。で、剥製や骨格標本の一部を引き取ることになったわけです。長年に渡って、死んだ動物たちをちゃんと標本として保管していたようで、鳥や哺乳類の本剥製と頭骨は相当な量になります。このうち、鳥の本剥製と、骨格標本を寄贈していただきました。とくに哺乳類の頭骨は、さまざまな種類があって充実しています。これだけで特別陳列ができそうなくらい。
 と、もらえるのは嬉しいのですが、運搬は大変です。5ヶ所ほどに分かれているのを引っ張り出して、梱包してトラックに積む。という作業を延々と。結局、トラックで二往復して運び終わりました。7人が一日がかり。けっこう疲れました。
 ちなみに宝塚ファミリーランドで飼われていた動物たちは、ほとんど引き取られていった後で、シロクマだけが退屈そうにしていました。遊園地の施設の一部もすでに解体されていて、樹の撤去作業が行われていました。ちょっと寂しい感じです。

2003/6/2
 解説書の原稿書きはようやく目処がたってきました(完成はしてないけど‥)。で、重大な事実が判明! 予定ページ数を大幅に超過しています〜。まだ増えるのにすでに50ページのはずが、60ページほど。それもテキスト部分だけで。図表を入れて、2割ほど増えるとして、ざっと70ページ。ちょっと洒落にならん…。
 というのも、昨年の予算要求段階で解説書の仕様はおおむね決まっていて、ページ数が増えたからといって予算を余分に使うわけには行かない。悩んだ末に、1ページに入れる文字数を、1600字から2250字に増やすことに決定しました。当然ながら字が若干小さくなります。老眼の方ごめんなさい。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その九★  【特別展オープンまで、33日】
 今度はカラス科シリーズ。カケスの巣ってハシボソガラスやハシブトガラスと似たようなもんだと思っていたら、違っているのでびっくりしました。外側の枝でできた部分と、産座の間にコケでつくられている層があるんですね。これなら野外で、見てもすぐわかりそうです。

2003年5月

2003/5/31
 今日は、行事の予定でしたが、台風で中止になりました。解説書の原稿に追われているので、申し込んだ方には悪いけど、正直嬉しかったり。おかげで一日原稿を書いていられました。
 今日、ようやく印刷屋さんに入稿する日程が6月5日に決まりました。後に引けない原稿の締切ができてしまった。原稿は9割以上完成しているのですが、文章の細部を整えたり、図表を用意したり、カラープレートを準備したり、まだまだ作業は残っています。そして何より残された1割のパートが…。

 気分転換に久しぶりにミツキを見に行きました。随分久しぶりでしたが、元気そうでした。なにやらいつになくこちらを見上げるので、餌をあげてみることにしました。かしわのササミを200gほどと、生きたアメリカザリガニを1匹。入れてみるとササミはすぐに食いつきました。アメザリの方は、なかなか食いつきませんでしたが、ザリガニが口の前まで来てようやく食べました。
 以前、アメリカザリガニを入れた時は、踏みつぶしただけでしたが、暖かくなってきてようやく食欲が出たってとこでしょうか。餌を食べるようになると、かわいくなってきました。もうしばらく飼ってみよう。それにしても半年も餌を食べないで大丈夫とは…。飼いやすい動物です。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その八★  【特別展オープンまで、35日】
 ヨタカに並んで、卵がないと巣かどうかよくわからない巣といえば、コチドリの巣です。小石がゴロゴロした地面。展示するときは卵を置くことにします。


2003/5/26
 特別展の招待状と案内状ができてきました。今回は絵はがきになっていて、なかなか格好いい。
 気が付いたら展示室の稼働壁が動かされて、ちゃんとセットされていました。だんだん特別展っぽくなってきました。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その七★  【特別展オープンまで、40日】
 トビの巣。なんか産座に軍手が乗っている。ゴミかと思ったら産座にこういうのを持ってくるとか。変なの〜。さらに、このトビの巣にはスズメが巣をつくっているんだそうな。言われて見てみたけどいまいちよくわからない…。展示するときに、よく探してみて、見えるように置いてみたいと思います。

2003/5/19
 今日は、特別展の招待状の校正をしました。講演や標本借用の依頼状の手配も一通り終わったし。あと当面の問題は、やはり解説書の原稿の執筆。他の仕事は着々と進んでいるのに、これが進まない…。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その六★  【特別展オープンまで、47日】
 もう一つのおもしろいスズメの巣は、樹の枝の間につくられたもの。これがなんとボール状で横に入口が開いています。形はウグイスに似た感じ。人家などのすき間につくった巣は、ゴミの固まりのようですが、自然状態ではあんなきれいな巣をつくっていたんでしょうか? 人との関わりがなかった時代のスズメの巣を考えさせてくれます。

2003/5/18
 特別展の展示での、展示物やケース類、移動壁などの配置がほぼ決まりました。もう少しヴォリュームへの配慮は必要だし、実際に並べてみての調整はあるけど、大勢は固まった感じ。あとは、ケース類や壁を並べて、展示物を運び込んで、パネルとラベルを作って、取り付けたら完成! まだ、けっこう長いな…。
 そして、当面の何よりの問題は、解説書の原稿の執筆〜。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その五★  【特別展オープンまで、48日】
 スズメといえば、どこにでもいる鳥で、その巣がどうしたと思っていましたが、小海途コレクションにはおもしろいスズメの巣が二つあります。一つは馬鹿でっかいスズメの巣。座布団を二つ重ねたくらいの大きさと言えばわかるかな? おそらく巣をつくった場所が、広かったのでしょう。そこにギュウギュウになるまで巣材を詰め込んだんじゃないかという感じ。実際に巣として使っている場所は、ごくわずか。

2003/5/16
 昨日、尾鷲市で積み込んだタンスが、無事に博物館に到着しました。積み卸しは、約1時間ほど。蔵から抱えて出してきて、トラックに積み込んでいた昨日とは違って、台車で運べるので早いもんです。

2003/5/15
 早起きして、三重県尾鷲市へ日帰り出張。鳥の仮剥製のコレクションを寄贈していただけるということで、その引き取りです。戦前のコレクションがタンスに10さお(タンスの単位はこれ?)ほど。点数はよくわかりませんが、1000点は超えていそうです。当館には、3000点ほどしか鳥の標本がないので、一気に増えた事になります。ありがたいことです。
 4時間ほど電車に乗って、昼前に尾鷲で運送屋さんと待ち合わせ。3時間ほどでトラックに積み込んで、再び4時間ほど電車に乗って帰ってきました。電車に乗っている時間だけで、勤務時間が終わってる感じ。

 帰ってきたら、特別展のポスター、チラシ、チケットが刷り上がってきていました。早速、発送です。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その四★  【特別展オープンまで、51日】
 ベニスズメの巣。丸くて、横に入口が付いた巣を、草に付けます。ウグイスに似た感じの巣です。丸くってきれいので、けっこうお気に入りです。

2003/5/14
 今日は、特別展の招待状と案内状の発注をしました。今回は絵はがきのような感じ。これで、広報関係の主担当の作業は一段落。あとは、とにかく解説書の原稿を書くのが当面の最大の課題。原稿を書く気分が乗るまでに他の作業を、と思っていたら解説書執筆以外の仕事ばかりがはかどる…。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その三★  【特別展オープンまで、52日】
 小海途コレクションには、どうやって採集したのかと思う巣がいくつかありますが、カワセミの巣もその一つ。ようするに土崖に掘られた横穴ですから、周囲の土ごと穴を掘り出してくるしかないわけで、考えるだけでも大変そう。それに重いんだろうなー。土の固まりやし。

2003/5/13
 今日は、学芸ゼミというのがありました。学芸員が順番に、自分の研究内容を発表するゼミです。特別展の準備でクソ忙しいのに順番が回ってきてしまい、仕方がないので鳥の巣の話を。つまり書いてる途中の特別展解説書の内容紹介みたいなもんです。ついでに展示内容の紹介もして、すっかり特別展の計画発表みたいなもんになりました。
 特別展の内容は、担当者以外は、直前にならないと、なかなか詳しい所までは知らないので、ちょうどよい機会になったかもしれません。さすがに特別展直前になると、全員が準備を手伝うことになるので、イヤでも内容を知ることになるのですが…。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その二★  【特別展オープンまで、53日】
 個人的に一押しのヨタカの巣を紹介します。ヨタカという鳥は、とくに巣材を使わず地上に直接産卵して繁殖します。そんなヨタカの巣の標本があると聞いた時は驚きました。で、見せてもらって笑いました。要するに地面なんです。ここで卵を抱いていた!という主張があるから、ヨタカの巣ということになってるけど、それがなければ…。まあ、話のタネに一見の価値がある?んじゃないかと思います。

2003/5/12
 今日、この夏の特別展のプレス発表がありました。このプレス発表というやつを終えないと、広報ができないっていう面倒な縛りがあります。今日から晴れて、夏の特別展の宣伝ができるってわけです。というわけで、宣伝をば、
 この夏は、鳥の巣の特別展をします。当然ながら主担当。ってゆうか一人でやる特別展です。詳細は以下の通り。



 ◆第32回特別展「実物 日本鳥の巣図鑑 −小海途銀次郎コレクション−」展◆
●期間:平成15年7月5日(土)〜8月31日(日)【50日間】
    (休館日:毎週月曜日、ただし祝日の場合翌日)
●会場:大阪市立自然史博物館 ネイチャーホール(2階)
●観覧料:大人300円、高校生・大学生200円。
     中学生以下・ツルのマーク付健康手帳・障害者手帳等をお持ちの方は無料
●主催:大阪市教育委員会・大阪市立自然史博物館
 後援:大阪府・(財)日本野鳥の会大阪支部

 河内長野市在住の小海途さんが、30年以上に渡って集めてこられた鳥の巣のコレクション約125種250点を全部ならべます。点数が約ってなってるのは、全部引っ張り出して数え直さないと正確な数がわからないし、今シーズンになってからの新作も付け加わっているからで…。
 小海途さんの鳥の巣のコレクションの一端は「日本の野鳥巣と卵図鑑」(世界文化社刊)に紹介されています。あの図鑑に載っている巣そのものを使って、実物で鳥の巣図鑑を作ってみようという企画にしました。
 鳥の巣だけでは寂しいし、持ち主の鳥の姿も見たい!ってことで、堺市在住の西垣外さんの鳥の本剥製をお借りして、巣と一緒に並べます。
 さらに絵本など多くの著作のある鈴木まもる氏のご好意で、鈴木さんの鳥の巣のコレクションから、外国産の鳥の巣もいくつか展示できることになりました。

 と、楽しげな展示計画なのですが、準備は大変。プレス発表がすんで、広報関係はポスターとチラシの納品待ち。当面の最大の課題は、解説書の原稿書きです。あと、展示レイアウトの確定と。

★「実物 日本鳥の巣図鑑」お薦めの一品 その一★  【特別展オープンまで、54日】
 特展オープンに向けて、時々小海途コレクションの中のおもしろい一品を紹介していこうと思います。最初はやはり、クマタカの巣! とにかく大きいです。よくあんな大きなのを樹から下ろしたものです。ただ、少しずつ折れて、年々小さくなってるという話も…。特別展の入口にデーンと展示する予定です。


2003/5/6
 ゴールデンウィーク後半の3日は、山口県から福岡県にかけての周防灘で、友の会合宿に行ってました。で、今朝、フェリーで大阪に帰ってきました。3日間、ずっと干潟にいたので真っ黒になってしまいました。
 合宿ボケをしていたいところですが、7月にせまった特別展の手配に追われることに。ポスター・チラシ・チケットの最終手配やら、プレス発表の準備やら、招待状・案内状の準備、普及講演会の講師派遣依頼、そして解説書の執筆・編集。あと展示する鳥の巣や剥製の手配に、展示レイアウトの決定などなど、仕事は目白押し。
2003/5/2
 今晩から友の会合宿で、山口県方面にでかけます。シギ・チドリのシーズンに干潟めぐりツアーということで、かなり期待しています。船中泊をいれると4泊3日もすることになります。
 今日は、出かける準備と、丸3日間の留守中にしておかなければならない仕事をこなすので大忙しです。一緒にでかける他の学芸員も忙しそう。
 ちなみに動物研究室は、3人とも合宿にでかけるので、ゴールデンウィーク後半は動物研究室は完全に留守になります。動物関係の質問などは、ゴールデンウィークが明けてからお願いします。

2003年4月

2003/4/23
 今日もハツカが脱走。せまい入れ物は可哀想と思って、ジャンガリアンハムスターを飼っていたカゴに入れてあげました。クルクル回るネズミ車(?)もつけてみたりして。で、ハツカを移して、クルクル回るかな〜、と見てたら、あれよあれよと言ってる間にカゴのすき間からスルリと出ていきました。よく見ると、ほとんどの場所で9mm幅になっているカゴのすき間が、1箇所だけ10mm幅になっていました。10mmあれば脱出できるのかー。
 どうせまたシャーマントラップにかかるだろうと思って、慌てず騒がず再び逃げた辺りにシャーマントラップを設置。5分も経たずにあっけなく再捕獲に成功。これにはちょっと笑ってしまいました。
 広いカゴでは逃げるので、再び狭い容器に入れました。計ってみるとこちらのすき間は8mm幅。たぶん脱出できないでしょう。


2003/4/22
 今日は、研究室の前の廊下のタイルの貼り替え。昨日は仕方がないので調査に出かけました。今日は一転して、一日中会議。タイル貼りの作業の合間にけっこう部屋には出入りできましたが、タイルを貼り付けるために床に接着剤を塗ったところに踏み込んでしまい、怒られたり…。接着剤が塗ってあっても、古い接着剤の跡に似てるのでなかなか気付きません。で、最初の一歩でも気付かない。次の一歩でも気付かず、もう一歩踏み出そうとしてようやく気付く始末。同じ失敗はみんながしているようで、研究室の中や、1階の廊下には接着剤をつけて歩いた跡が点々と残っています。

 話は代わって、今朝研究室になんとか入り込んで、びっくり。ハツカがいません。先週の土曜日に生きたハツカネズミを寄贈してもらって、あんまりかわいいので、しばらく飼ってみることにしました。プラスチックのケースごと受け取ったので、そのまま餌をあげて水をあげて、名前をハツカとつけました。漢字で書くなら、初香(オスだけど…)。
 で、日曜日も機嫌良くしてたので、そのまま帰って、一日あけて今朝。プラスチックの蓋をかじって穴を開けて脱出していました。仕方がないので、夕方、シャーマントラップを研究室に仕掛けました。3時間ほど経った先ほど、ハツカは無事に回収されました。簡単なものです。
 鳥獣保護法が改定されて、ネズミ科と食虫類の捕獲にも許可がいるようになったはずだけど、室内ならよかったんだっけ?
2003/4/16
 来週の月曜から水曜まで、博物館の一部の床のタイルの張り替えがあります。管理棟2階の廊下(ようするに研究室の前)と普及センター。おかげで荷物を片付けることに。廊下に大量の荷物を置いている研究室は大変。通常の廊下の掃除なら掃除前日に出して、次の日に戻せるけど、今回は、3日間も画さなくては!
 さらに問題は、普及センターで。通常の大掃除の時には動かさない本棚もすべて外に出す羽目に。この機会に普及センターに置く図書の見直しをすることにもなって、面倒。
 というわけで、今日は行き先を決めて本を箱に入れる作業をやっていました。今まで存在すら知らなかった本をいくつも見つけたので、楽しいと言えば楽しかった。
2003/4/5
 今日はジュニア自然史クラブのミーティング。その後で、自然史フェスティバルの打ち上げをしました。オリジナル栞で稼いだお金でパーッと飲み食い。季節柄、花見をしながら焼肉パーティという企画でしたが、雨のおかげで室内での焼肉パーティになりました。主役が中高生なので、もちろん大人も酒は抜き。
 寝坊をした若干1名を除き、フェスティバルでの栞の販売や店番に参加したメンバーが全員集まり、一緒にひたすら飲み食いしてたって感じ。酒も飲まずにあれだけ盛り上がれるとは若い!
 というわけで、これでフェスティバルの後始末も完了。と思ったら、出展者へのアンケートがあった…。

 まだアンケートを提出していない出展団体関係者のみなさま(大部分は学芸員が直接絡んでいる団体らしいですが…)、アンケート提出の方、よろしくお願いします。その結果を見て、第2回のフェスティバルを企画するか、するならどんなフェスティバルにするかが決まります。毎年やりたいって声がどの位あるかが当面の興味の焦点です。

2003年3月

2003/3/24
 今日も自然史フェスティバルの後始末。フェスティバル3日間のショップの売り上げも順調。講演会に合わせて盛口さんの著作本フェアをして、講演会場前でも売りさばきました。17タイトルを3日間で182冊も売りさばきました。大手書店ではどうかは知りませんで、小さなミュージアムショップとしてはびっくりする数字。
 で、調子に乗ってフェスティバル3日間での盛口本売上ランキングを、
  1位:「ぼくのコレクション」福音館書店(23冊)
  2位:「ドングリの謎」どうぶつ社(22冊)
  3位:「僕らが死体を拾うわけ」どうぶつ社(18冊)
  4位:「なんでこんな生物がいるの」日経サイエンス社(14冊)
  5位:「タヌキまるごと図鑑」大日本図書(13冊)
  6位:「教えてゲッチョ先生!昆虫の?が!になる本」山と渓谷社(12冊)
  6位:「ぼくらの昆虫記」講談社(12冊)
  8位:「骨の学校」木魂社(10冊)
  8位:「ネコジャラシのポップコーン」木魂社(10冊)
  8位:「森からの手紙」創元社(10冊)
  11位:「ぼくは貝の夢をみる」アリス館(9冊)
  11位:「里山の博物誌」木魂社(9冊)
  11位:「農業小学校の博物誌」木魂社(9冊)
  14位:「ムササビ大作戦」文一総合出版(3冊)
  14位:「火山をめぐる冒険」文一総合出版(3冊)
  14位:「沖ノ島探検記」文一総合出版(3冊)
  17位:「クマとナマコと修学旅行」どうぶつ社(2冊)
トップ3の強さは圧倒的。フェアでなくてもよく売れる3冊です。一方、最下位の「クマとナマコと修学旅行」は、内容面では「僕らが死体を拾うわけ」とそんなに違わないのに、この差は何?って感じです。たぶんタイトルが問題なんでしょうね。


2003/3/23
 大阪自然史フェスティバルもはや最終日。講堂担当としては、今日はとにかく無事に講演会+対談を終わらせるのがお仕事。それだけにしておけばいいのに、講堂前で講演をお願いしている盛口満さんの本を販売して、無理矢理サイン会までしてもらって。とやっているとまたもや昼飯を食いっぱぐれました。

 今日のお薦めは、もちろん講堂での講演会と対談(よーく考えると対談ではなく座談会でしたが…)。講演は盛口さんにお任せなので気が楽ですが、対談はどうなるのかとっても不安。午前中に盛口さんも含めて集まって、30分ほど打ち合わせ。盛口さんの講演を受けてどんな流れにするかを話し合ったはずですが、結局はお題を3つ決めただけ。やっぱり不安。対談の進行役には、スタッフとして入っていた盛口さんの教え子を急遽抜擢!
 打ち合わせが終わったら、盛口さんをはじめ対談関係者には昼食を食べてもらって、その間に盛口本の販売に力を入れて。サイン会をしてもらえるということなので、各会場にマイクで呼び込みに。あれよあれよという間に講演会のお時間。
 講演会の演者紹介は、またもや盛口さんの教え子さんを大抜擢。あとは盛口さんにお任せ。機材はホワイトボードだけってことで、運営側にとっては気が楽。予定通り、骨やら貝やらをザックから引っ張り出して楽しい話をしてくださいました。その上、予定通りの時間に終わってくださり、ゆっくり質疑や会場からのコメントをもらうこともできました。あと、なぜか用意していた三線を演奏しての生歌も披露。
 で、休憩をはさんで対談の方にという手はずだったのですが。休憩時間の間も盛口さんはサイン責めにあい、まるで休憩なしで対談の方に。
 対談の前半では、さすがに疲れているだろうから、ということで盛口さんの出番を少な目に。対談自体は、あんだけの打ち合わせとは思えないほど、順調に展開していたように思います。時間的にもほぼ予定通り終了。最後には、盛口さんからの貝のプレゼントコーナーまでありました。
 で、対談が終わったと思ったら、盛口さんはまたサイン責めに。主催者がどこかで止めた方がよかったのかもしれませんが、なんせサイン責めへの対応など慣れていないもので…。結局、盛口さんにはまるまる4時間、休みなしで働いてもらった計算になります。最後まで快くサインに応じてくださった盛口さん、ほんとうにありがとうございました。とここで書いても、盛口さんはインターネットとは縁がなくって見ることもないらしいですが…。
 聴衆の数は、講演会が約270人、対談が約160人。講堂の定員266人なので、講演会には、めいっぱい入ったってことで。講堂からあふれた人もいて、講堂前のスクリーンに投影した講演を見ている人もいました。それも入れると、ざっと300人ってとこか。

 対談が始まってから教えてもらったのですが、ゴンチチのチチ松村さんも講演会と対談に来ておられました。く知っている友の会会員の方が、チチ松村さんがよ知り合いで、声をかけてくださったそうです。サングラスをかけていないと、誰だかさっぱりわからない。ほとんど誰も気付いていないようでした。対談が終わってから、盛口さんに自己紹介をしていました。

 講堂でのプログラムが終わったら、もうフェスティバルは終わり。あとは撤収で大忙しでした。といっても、搬入と同じで、驚くほど混乱もなく、短時間でスムーズな撤収が行われました。主催者はさすがに後始末がいろいろあって、打ち上げにいけなかったのが心残り。

 ジュニア自然史クラブは、3日間ずーっと高いテンションを維持していました。ほとんど押し売りに近いオリジナル栞の販売でしたが、学園祭っぽくてよかったと思います。予想を上回る売上があったので、パーッと打ち上げをする予定。でも酒は飲めないけど。

 というわけで、ようやく大阪自然史フェスティバルが終わりました。運営に追われていて、成功だったのかどうかとかはさっぱりわかりません。とにかく無事に終わってよかった、ってだけ。入場者や出展団体関係者の意見を聞いて、反省するなり、今後のことを考えるなりしたいと思います。
 入場者数は、3日間合計で約2万人だそうです。初日7000人、2日目4500人、最終日8500人。思ったより最終日の人数がのびませんでしたが、入場者の数字からはまずまずの結果になったと思います。なんせ、ここ数年の博物館の入館者は年間約15万人。3日間で1.6ヶ月分の入館者があったことになります。

2003/3/22
 大阪自然史フェスティバル二日目です。初日ヘロヘロになって、この先どうなることかと思ったけど、二日目は立ち上げのドタバタもなく、慣れてきたこともあって、けっこう余裕があり、昼食も食べられました。
 唯一の難点は、昼前後に雨が降って、とっても寒かったこと。ただでさえ土曜日の中日、オープニングも招待講演会もないので人が少ないだろうと考えていたのですが、それに輪をかけての事態。午前中はあまり人がいませんでした。それでも午後になってそこそこ入場者数はのびて、主催者側発表で約4500人だそうです。
 今日も担当は講堂発表プログラムだったのですが、全体の客足が悪いので聴衆が少ない。仕方がないので、マイクを持って各会場をまわって呼び込みなどをしていました。呼び込んでようやく聴衆は30人から40人程度。発表してくださった団体の方に、ちょっと申し訳ない感じでした。

 今日のお薦め展示は、大阪市文化財協会とポテトチップス。どちらも寒くて死にそうな中、一日中ポーチでがんばっていました。
 大阪市文化財協会は、北海道からわざわざ黒曜石を取り寄せて、石器作りをしていました。石器作りに参加しなくても、黒曜石の破片を無料配布。子どもたちに受けそうな企画なのに盛り上がっていなかったので、講堂への呼び込みのついでに宣伝してみました。黒曜石のナイフは本当によく切れて恐いくらい。
 ポテトチップスは、初日からやっていたようですが、なんといってもフェイスペイントがおもしろい。リクエスト次第で顔になんでも描いてくれるようで、昨日は頬にコチドリを描いてもらっている子がいました。とってもいい出来! 今日は、大人も描いてもらっていました。あのまま帰るのかな? あと毛針巻きもやっていました。これはとても難しそう〜。

 ジュニア自然史クラブは、初日のオリジナル栞の売上に味をしめて、朝早くから集まって増刷。さらに新デザインも次々に投入。果ては、ヘビの抜け殻の栞まで登場。どんどんヴァージョンがアップしています。なにやら藁を持ってきて、藁人形まで作っていました。いろいろ思いつくもんです。ヘビの抜け殻栞の頭の部分がほしかったのですが、気付いたら売れてしまっていました。残念。

 二日目は、午後6時から出展団体の懇親会がありました。だれも来なくて、主催者だけだと寂しいなと思っていましたが、予想外の盛況でした。このフェスティバルには嬉しい誤算が多い。というわけで、あとは最終日を残すのみ。無事に講演会+対談が終わりますように。

2003/3/21
 とうとう大阪自然史フェスティバル当日です。一番心配してたのは、オープンする直前の所。最後の準備で出展者も主催者も大わらわで、トラブル続出で大混乱するに違いない。と、思ってたのですが、驚くほどスムーズにフェスティバルはオープン。大部分の出展者が事前にオープン準備を済ませていたのと、当日のオープン間際は大混乱と思ってかなりの用意をしてきてくださってたからのようです。
 仕事の担当は午後からの講堂発表プログラムで、午前中はその準備と発表者との打ち合わせと考えていたのですが。会場を少し歩くたびに誰かに用事を頼まれて、結局、あちこちをウロウロしていました。というわけで、講堂発表の準備と打ち合わせが完了したのは、プログラムスタート15分前。昼飯も食べられませんでした…。
 と、プログラムスタートまではバタバタしていましたが、スタートしてからは、これまた驚くほどスムーズに。みなさん制限時間を守ってくださり、驚いたことにほぼプログラム通りに時間が進行して、ちゃんと午後4時半に終わりました(学会の大会では考えられないなー)。
 聴衆の数は、入れ替わりがけっこうありながらも、だいたい50人から60人程度で安定。閑古鳥が鳴いてたら困るなーと思ってたけど、なんとかなりました。ただし、さすがに最後の発表の時は、聴衆が30人ほどにまで減ってしまいました。

 フェスティバル全体の入場者数は、主催者側発表で約7000人だそうです。午前中はまだ人は少なめだったのが、午後からはドッと増えました。展示を貼ってるだけのブースにはあまり人が多くありませんでしたが、生き物を見せたり触らせたり、おもしろいグッズを販売していたりなど、楽しい企画をしているブースには人だかりができていました。

 今日のお薦め展示は、なんと言ってもジュニア自然史クラブ。ヘビやオオゴキブリやクワガタといった生き物を触らせていると、人だかりができていました。ヘビはともかく、オオゴキブリを平気でさわる子どもが多かったのにはびっくり(かわいいとか言ってました‥)。あとオリジナル栞の売れ行きも良好。ブースだけでなく、持ち歩いて売りさばいていました。中高生はみんな一日中熱心に商売に励んでいたようです。おかげで売り物がなくなってしまって、明日の最初の仕事はオリジナル栞の増刷です。あのテンションであと二日続くんだろうか?
 でも、いろんな人に触られて、ヘビにはかなり迷惑だったようです。シロマダラは、途中でぐったりしてしまって、後半はお休みしていました。まあ、シロマダラはフェスティバルが終わったら、どっちみち標本にするつもりなのですが…。

 とにかく、フェスティバル初日は、なんとかそれなりの成功だったようです。大きなトラブルもなく、むしろ驚くほど順調というべきか。あと2日もなんとか順調にいきますように。
 それにしても、朝8時半の集合から夕方まで、昼飯も食わずにバタバタしてたら、さすがに疲れました。早く帰って飯喰って寝ます。

2003/3/20
 いよいよ明日から大阪自然史フェスティバル。今日は、会場設営関係の作業に追われました。午後からは、C会場である博物館本館オリエンテーションホールに間仕切りパネルを立てる。で、打ち出してあったomnh、大阪鳥類研究グループ、友の会読書サークルBooksの展示をセット。閉館時間頃からは、博物館正面のポーチと、オリエンテーションホールの会場設営。そのあと、ジュニア自然史クラブの場所を確保して、展示のセッティング。
 ポーチでは、オープニングセレモニーでも活躍する白いゾウに牙が取り付けられていました。あんな付け方をするとは…。ゾウの背中に文字を書いていたので、1文字だけ書かせてもらいました。明日は参加者が落書きできるらしい。暗くなって照明が点灯されたポーチに白いゾウが立っているのは不思議な光景です。

 で、ただいま午後8時。展示ブースの完成具合はというと、A会場は46団体中40団体、B会場は4団体中1団体、C会場は8団体中5団体、D会場は24団体中20団体の展示が、それぞれ完成してるのかはともかく一応ています。A会場は、46団体中27団体の展示ができているようです。全体で、ざっと8割ちょっと完成ってところ。順調〜。特別展前日ではあり得ない! まだ学芸員の関係団体のいくつかが展示を作っているので、明日までにもう少しできるんでしょう。

 今日のお薦め展示は、貝塚市自然遊学館と池田・人と自然の会。
 自然遊学館は、たくさん売り物を持ち込んできました。棒の先に付いたトンボの展示がおもしろい。丸めたござ(?)にセイタカアワダチソウの茎を付けて、そこに棒を刺してあります。このディスプレイはいい感じ。
 人と自然の会は、たくさんの水槽が並んでいます。淡水魚がたくさん入っているのですが、むしろたらいに入った貝がおもしろかった。マツカサガイとイシガイの違いを解説してもらいました。あれ、イシガイだったっけ。

2003/3/19
 昨日からかかりきりだった大阪鳥類研究グループの展示物が、昼にようやく完成! 実働で丸二日ってとこでした。90cm*150cmの大きな紙が3枚。それぞれ、グループの紹介+カラスの調査、ユリカモメとコサギのカラーリング、カワウの調査+大阪市内の公園で繁殖する鳥の調査。と、今までにやってきた調査をたくさん盛り込みました。この機会に初めてまとめたデータもあって、20分程度の学会の口頭発表なら5つは楽にこなせそうな…。その上、今までの学会のポスター発表でもやったことがないくらいレイアウトにも凝ってみたり。
 これで、関係団体の展示は、すべて目処がつきました。あとは細々とした物の打ち出しとセッティングだけ。目鼻がたって一安心。次は、講堂発表の心配をしなくては。
 会場準備はちゃくちゃくと進んで、あちこちにフェスティバルの看板などがセットされ始めました。だんだん雰囲気が出てきた感じ。

 ただいま午後5時。ちゃくちゃくと展示ブースが完成しているようです。明日の夕方からでないとセッティングできないB会場とC会場はともかく。D会場は24団体中16団体の展示が、完成してるのかはともかくできています。A会場は、46団体中27団体の展示ができているようです。全体で、ざっと6割ちょっと完成ってところ。
 特別展で言えば、オープン2日前で6割もできてるなんてあり得ないくらい順調なペースです。特別展と違うのは、オープンしてからも終わるまで気が抜けない所か…。

 今日のおすすめ展示は、大阪変形菌おっかけ隊。その名の通り変形菌の展示で、模型が並んでいます。それがなんと編みぐるみ(この言い方で正解か?)。手芸コーナーのような不思議な雰囲気。一部の変形菌の編みぐるみは販売もするようです。が、一番気に入ったのは売ってくれないらしい。

2003/3/18

 大阪自然史フェスティバルのオープニングセレモニーで使う白いゾウ(実物大)を、博物館正面のポーチに運びました。博物館の裏に置いてあったのですが、大きすぎて博物館の中を通らないので、延々と大回りをして植物園の正面ゲートから搬入。台車に載せてみんなで押していく(のを見てただけですが‥)。

2003/3/17
 大阪自然史フェスティバルの全体の準備は、他人に押しつけて、関係団体の準備にかかりきりになっています。今日は、友の会読書サークルBooksの展示物作成。夜に完了してあとはセッティング。残る大物は、大阪鳥類研究グループだけになりました。とりあえず1/3だけ完成。
 
 今日のおすすめ展示は、野尻湖花粉グループ。いろんな花から集められたハチミツを食べさせてくれるらしいです。食べたい! でもまずいのがあるんだとか。

2003/3/16
 今日も大阪自然史フェスティバルの出展団体がたくさん来ていました。今日は15団体くらい。これでピークなんでしょう。半分くらいの展示は、だいたい出来てきた感じです。
 関係団体はと言うと、日本野鳥の会大阪支部はセッティングがほぼ完了。ジュニア自然史クラブも売り物作成と展示物作成がほぼ完了して、あとは前日のセッティングのみ。omnhの展示物は、夜遅くまでかかって何とか完成。

 今日のおすすめ展示は、カメムシ研究会。大量の生きたオオキンカメムシ(かな?)を持ち込んでいました。臭いをかがしてくれるらしい。とっても臭いんだそうな。

2003/3/15
 大阪自然史フェスティバルの出展団体がたくさん来ていました。ざっと10団体ちょっと。この週末がピークになりそうです。
 というわけで、展示室にはちゃくちゃくと展示ができています。ヨシをたくさん立ててジオラマ風に仕上げている団体があるし。平面ケースの中を虫のおもちゃだらけにしている団体はあるし。なかなか楽しそう。
 関係団体の準備作業としては、朝からジュニア自然史クラブで集まって販売するためのオリジナル栞を作ったりして。夕方には全国カヤネズミ・ネットワークの打ち出しと展示。夜は日本野鳥の会大阪支部のためのポスター作成と打ち出し。後ろの二つは目処が立ったので、残るは4団体。うち二つは、これから一から展示を作らなくては‥。間に合うんだろうか?

2003/3/14
 大阪自然史フェスティバルの冊子が無事納品されました。1週間前にちゃんと納品されるとは、特別展の解説書をはるかにしのぐ手際よさ! 安い印刷の割に、刷り上がりも予想以上にいい感じ。でも、きっとたくさんのミスが見つかるんだろうな…。
 今日辺りから、けっこうフェスティバルの展示を作りに来ている団体がチラホラあります。いくつかの団体の展示ブースはすでに完成。
 展示作成に関わっている団体のポスターの制作と打ち出しを、毎日1団体ずつ仕上げている感じ。気分は特別展オープン1週間前みたい。今日も一つの団体のポスター制作と打ち出しが完了。

2003/3/13
 来週は、もう大阪自然史フェスティバル前日。もう準備にかけられる時間も残り1週間。今日は、フェスティバルの時に無料配布する資料が刷り上がってきました。明日には、200円で販売する冊子も納品される予定。
 と、ちゃくちゃくとフェスティバル全体の準備は進んでいます。でも、ここに来て出展団体の展示の準備に追われるようになってきました。関係していて、展示作成に関わっている団体が7つ。その内、2つは単に打ち出し関係を頼まれているだけですが、3つは実質的に展示すべてを作成するような展開に…。あと1週間で間に合うのか不安です。とりあえず1団体の打ち出しが完了。

2003/3/12
 今日は、映画を見に行ってきました。ヘラルド映画配給の「WATARIDORI」って映画です。映画会社から、友の会会報のNature Studyに紹介してほしいと頼まれて。見てみないと紹介できないし、見てつまらなければ悪口を書くけどいいのかと言ったら(てっきり断られると思ったら)、それでいいというので引く引けずに…。仕事とは言い難いので、午後から休みをとってわざわざ梅田まで。試写会の前に関係者だけに見せる上映だったようです。
 というわけで、本の紹介と同じ調子で、Nature Studyに映画の紹介を書くことになりました。Nature Studyではページの都合では削られそうなので、フルヴァージョンを載せておきます。



■「WATARIDORI」
 製作・総監督:ジャック・ペラン
 上映時間:1時間39分
 上映:テアトル梅田,心斎橋シネマ・ドゥ(4月19日〜ゴールデンウィーク)

 ほとんど鳥だけが出演するドキュメンタリー映画.ナレーションや字幕はほとんどなく,ユーラシアとアフリカ,南北アメリカを股に掛け,次から次へと鳥たちが映し出されていく.エンドテロップの横の小さな画面で初めて登場する鳥までいて,最後まで油断ができない.
 何よりもこの映画のうりは,鳥と一緒に飛びながら撮影された映像.飛んでいる鳥たちと共に,鳥の視点で世界のさまざまな風景が映し出される.鳥の背景に映し出される風景は,どれもとても美しい.鳥好きにとっては,飛んでいる最中の鳥を,上や横からじっくり見られるのが魅力的.必死ではばたきつつも,飛びながらいろんな表情を見せてくれるガン達が楽しい.
 鳥と一緒に飛んでいる映像は,ヒナから育て,刷り込みなども使って人間や機材に馴らした鳥で撮影されたという.たしかに飛びながら一緒に撮影されている鳥は,モモイロペリカン,シュバシコウ,オオハクチョウ,ハイイロガン,インドガン,ハクガン,カナダガン,カオジロガン,アオガン,カナダヅル,ベニコンゴウインコ,スミレコンゴウインコと,よく飼われていて,刷り込みが可能か,よく慣れそうな鳥に限られる.こういった鳥たちは,いわばこの映画の役者達で,さまざまな演出が行われている.いろんな所に連れて行って放して撮影されたようで,渡りの途中とは言え,本当にそんなとこに降りるのか疑問に思うシーンもあるが,まあ鳥の役者が演じていると考えればいいのだろう.役者を見破るのは簡単だし,少なくとも彼らの飛行シーンの楽しさは本物.
 鳥の役者が登場しないシーンでは,野生の鳥たちが登場する.鳥の役者たちを含めて70種程度の鳥が出演する(パンフレットなどには100種を超える渡り鳥が出演するとあるが,撮影したものの登場していない種がけっこうあるらしい).一部の主役級の数種を除き,鳥の種名はほとんど紹介されない.また,どこで撮影されたのかもほとんど示されない.さりげなく,北アメリカとヨーロッパ,アジアの映像がスイッチするので,鳥(あるいは風景など)にかなり詳しくないと,どの大陸で撮影されているのかすらわからないかもしれない.
 登場する鳥たちの姿を,そして鳥の背景に映し出される風景を,素直に楽しむのもよし.鳥の役者たちへの演出に突っ込むのもよし(突っ込みどころは満載!).いったい何種の鳥が登場するのか数えるのもよし.何種同定できるかを競うのもよし.さまざまな楽しみ方ができる.
 もし鳥の名前が気になるのなら,アホウドリ類などの海鳥や,北アメリカとヨーロッパのガン類やペリカン類など大きめの水鳥の予習をしておくといいだろう.

 結論を言えば、けっこう楽しく見ました。突っ込みどころは多いけど、映像は確かにきれいし、飛んでいる鳥を見てるのは楽しかった(ただ終わりの方では、飛んでいるガンにも少し飽きたかも)。アオガンが一生懸命羽ばたいているのが印象的でした(あれは疲れそう。一緒に飛んでいる飛行機が速すぎて、必死でついていこうとしていたのか?)。野生の鳥の映像は、取り立てて目新しいものはなかったけど、ホシムクドリの数十万羽(?)の群や一面のキングペンギンの映像はインパクトがありました。
 ところで、ロードショウの時に販売されるパンフレットがどうなっているかは知らないけど、少なくとも今回もらったパンフレットは突っ込みどころ満載! 鳥の種名が変やし、訳文も明らかに鳥も生物学もよく知らない人によるもの。あと、出演していない鳥もリストアップされてるし。刷り直した方がいいと思うなー。正誤表ではたらんぞ。
 もう一回見る機会があれば、ちゃんと予習していって、今回種が判断できなかった種を確認したり、出演した鳥の役者への演出が自然かを確認しようかという感じ。何度か楽しめるマニア向けのクイズのような映画でした。それにしても、暗い部屋の中で、画面からできるだけ目を離さずに、出てきた鳥の種名をメモするのは大変。


2003/3/4
 大阪自然史フェスティバルに向けて、会場の準備が始まっています。旧特別展示室も目一杯会場に使われるので、友の会総会から引き続き展示していた「自然史アート展」が行き場を失ってしまいます。で、苦肉の策として、2階のギャラリーに面している旧第一収蔵庫で、展示することに。
 昨日、旧第一収蔵庫へ「自然史アート展」が引っ越したというので、見に行ってみました。天井は汚いし低いけど、意外といい感じの展示スペースになっていて、驚きました。作業がまだ終わっていないので、まだ公開していませんが、オープンしたら一度見てみてください。

2003/3/2
 今日は、博物館で鳥の室内実習の行事をしていました。名付けて「鳥のデータ処理」。野外観察のデータを持っている人はけっこういるけど、それをまとめて文章化して発表している人はあまり多くありません。そんなデータに陽の目を見せようと言う企画です。要するにデータのまとめ方の相談会。
 参加者は4名と少なかったけど、そのぶん丁寧にコメントできたように思います。まるで、少人数制の塾のようでした。でも、さすがに1回見てコメントしてで済むはずもなく、またやることになりました。次回は8月。鳥を調査してデータを持っていて、まとめたいけど、どうしたらいいかわからない〜、という方、もしコメントが欲しければこの機会にどうぞ。問い合わせは、wadat@omnh.jpまで。

 夕方、ゾウが到着しました。大阪自然史フェスティバルでポーチに登場する張りぼてのゾウです。張りぼてと言っても大人が乗っても大丈夫なくらいしっかりしているそうです。すでに巡業を一つこなしてきたそうで、化粧直しをして真っ白にしていました。ピンクにすれば「進め!! パイレーツ」みたいなのに、などと考えてしまいました。歳がばれるなー。

2003年2月

2003/2/28
 大阪自然史フェスティバルの団体紹介の冊子と、当日配布する資料の入稿が完了。こんなに遅くなったのは、原稿の不明な点を確認したり最終調整に、そして何より編集に手間取ったから。最後の最後まで変更があるし! とにかくここ数日は大変でした。でもこれで間にあったし、一応一段落。もう出来上がってくるのを待つだけ。きっとたくさんのミスがあるだろうけど、もう知らない!
 ちなみに団体紹介のついた冊子は、出展団体に数部ずつ配る他は、来場者に1冊200円程度で販売の予定。団体紹介なんかいらいないという来場者には、無料で資料を配付するので、そちらをもらってください。最初は、団体紹介付きの冊子を無料で配る予定でしたが、出展団体がふくらみ、来場者も多くなりそうとのことで、予算が足らなくなっての苦肉の策です。ご容赦を。
 あと、当初は団体紹介冊子は、B5版で1ページに1団体を掲載する予定が、出展団体がふくらみ(最終的には84団体に‥)、これまた挫折。予算の都合で、A4版で1ページに2団体を掲載することになりました。おかげで字が小さめ(なんせ大量に文章を盛り込む団体がいたもので‥)。老眼の方は、ルーペをお忘れなく。


2003/2/23
 2月22日の「ネコの日フェア」は、不発。22-23日の二日間やってみましたが、ネコグッズはさほど売れず。ネコ本4冊もさっぱり売れず。客層にネコファンが少ないせいかな? 博物館の職員にはネコ好きがけっこう多いのですが…。
 と、こういった不発のフェアにもめげず、3月もフェアの予定。今度は、「盛口満フェア」! 3月21-23日の大阪自然史フェスティバルに、盛口さんを招いて講演会と対談をお願いしているのですが、これに合わせてフェアを打ちます。15日から23日くらいの期間でしょうか。とにかく今入手可能な盛口本をすべて並べる予定。フェア取り扱い予定本は、
 ・「ぼくは貝の夢をみる」アリス館、2002年6月、1300円+税
 ・「教えてゲッチョ先生!昆虫の?が!になる本」、2002年2月、950円+税
 ・「ドングリの謎 拾って、食べて、考えた」どうぶつ社、2001年8月、1500円+税
 ・「ぼくのコレクション 自然のなかの宝さがし」福音館書店、2001年4月、1700円+税
 ・「骨の学校 ぼくらの骨格標本のつくり方」木魂社、2001年3月、1700円+税
 ・「ぼくらの昆虫記」講談社、1998年6月、660円+税
 ・「ネコジャラシのポップコーン 畑と道端の博物誌」木魂社、1997年9月、1600円+税
 ・「タヌキまるごと図鑑」大日本図書、1997年7月、1400円+税
 ・「クマとナマコと修学旅行」どうぶつ社、1995年6月、1500円+税
 ・「なんでこんな生物がいるの ゲッチョ先生の森の学校」日経サイエンス社、1995年4月、1553円+税
 ・「森からの手紙 飯能博物誌 Hanno natural history」創元社、1995年3月、1553円+税
 ・「僕らが死体を拾うわけ 僕と僕らの博物誌」どうぶつ社、1994年9月、1500円+税
 ・「里山の博物誌 虫の目、人の目、タヌキの目」木魂社、1993年11月、1456円+税
 ・「農業小学校の博物誌」木魂社、1993年4月、1748円+税
 ・「ムササビ大作戦」文一総合出版、1989年7月、825円+税
 ・「火山をめぐる冒険」文一総合出版、1989年7月、825円+税
 ・「沖ノ島探検記」文一総合出版、1989年7月、825円+税
の17点。この内、「ぼくらの昆虫記」と「なんでこんな生物がいるの」以外は、すでに入荷完了。一通りショップに並べてあります。残り2冊が入荷するかはただいま交渉中。
 ・「冬虫夏草を探しに行こう ゲッチョ先生の森の学校」日経サイエンス、1996年5月、1456円+税
 ・「海からの伝言」岩波書店、1989年6月、301円+税 <共著>
の2点は、絶版だそうで断念。
 というわけで、買いもらしのある方は、この機会にぜひそろえましょう! で、フェスティバルにもきて、サインをしてもらうとか…。

2003/2/21
 2月22日はなんの日か知っていますか? と突然尋ねられる。はずれているつもりで「ネコの日!」と言ったら、正解でした。で、そやつの強い要望で、明日ミュージアムショップでは「ネコの日フェア」を開催することになりました。看板を作っておいたからそれを出して、ネコグッズとネコ本を並べておくように、という指令を受けました。
 命じられるまま、夕方「ネコの日フェア」の準備。ワゴンを片付けて、渡された看板を立てて、辺りからネコグッズとネコ本をかきあつめて並べる。といっても突然のフェアなので、たいしてネコ関連の物がない‥。ネコの本と言っても「ネコの行動学」1冊と「ノラネコの研究」3冊だけ。さみしい〜。ゆーといてくれたら、もう少し仕入とくのに!
 ともかく、まったく売れないと怒られるので、ネコファンの方、ぜひミュージアムショップの「ネコの日フェア」へ! とくに割引もなにもありませんが。
2003/2/20
 今日また博物館のすぐ裏で、チョウゲンボウらしき鳥が飛んでいた、と聞かされました。今度は、飛んでいってとあるマンションのてっぺんにとまったらしいとのことです。マンションのてっぺんにとまるっていうことは、オオタカやハイタカよりもチョウゲンボウっぽい…。これから博物館の裏は要注意です。
 繁殖するなら陸上競技場の照明、と思ったけど、どうやらマンションで繁殖するのか!?
2003/2/19
 大阪自然史フェスティバルの出展ブースの配置がほぼ固まりました。出展者のいろんな要望を取り入れつつ、でも無理な要望は断りつつ、なかなか調整が大変で、担当者は苦労したみたいです。結局、おおむねネイチャーホール(A会場)46団体、ポーチ(B会場)4団体、オリエンテーションホール(C会場)6団体、旧特展室(D会場)24団体。って感じです。”おおむね”とか”感じ”ってついているのは、一つの団体が2会場に出展していたり、2団体が同じブースで出展したり、いろいろややこしいケースもあるためで‥。詳しくは、じきに大阪市立自然史博物館ホームページにアップされるので、そちらをご覧下さい。
 出展者には、展示物搬入に関する連絡を中心に、出展団体一覧、出展場所、講堂でのプログラムなどが、今週中に送付されます。こっちでは、団体紹介の冊子など印刷物の入稿が来週はじめ。それが終われば、当面の課題は展示物の搬入とフェスティバル当日の運営体制固めに移っていきます。
 展示自体に関わらなければならない団体が、5つもあるので、そちらの作業もあるし。フェスティバルが終わるまで暇はありそうにありません。
2003/2/18
 博物館のすぐ裏で、チョウゲンボウらしき鳥が、スズメを捕まえたのを見た!と聞かされました。曰く、
「鳥の鳴き声を耳にしたので見上げると、 小型の猛禽がスズメを捕獲した瞬間だった。猛禽の大きさは、ハトよりやや大きく、カラスよりも小さい位」
うーん微妙。オオタカの雄やハイタカの可能性もあるかも。でも、チョウゲンボウがいてもおかしくない(自分では長居公園で確認したことがないので悔しいけど)。で、チョウゲンボウなら繁殖する可能性も!繁殖するなら陸上競技場の照明なんか巣場所に手頃かも!と夢は膨らむ。思わず陸上競技場の照明を双眼鏡でのぞいてしまいました。何にもいなかったけど…。
2003/2/17
 あいかわらず大阪自然史フェスティバルの準備にかかりきりです。団体紹介の原稿取り立てはとっくに完了。でも編集に手間取りがちで、まだ入稿できず。ってゆうか、会場のブースの配置図や、講堂での発表プログラムも盛り込むので、そちらができないと入稿できない。
 で、今日はとりあえず講堂発表のプログラム作り。1コマ20分で、15コマの申込みがありました。21日と22日の午後でちょうど納まるくらい。発表手法は、ビデオ、スライド、OHP、パワーポイントと多彩。どちらかと言えば、ビデオよりもパワーポイントを使う団体か多いかも。作成したプログラムを申込み団体に送って、最終確認を済ましたら完成。
 右往左往しながらも、ようやくブースの配置も決まってきた模様。ちなみに出展団体が予想外にふくらんだため、関連団体は、ことごとくメインやサブの会場から追い出されて、博物館本館のオリエンテーションホールに出展することに。
2003/2/10
 大阪自然史フェスティバルの団体紹介の原稿取り立ては、なぜか思いの外順調。パタパタと送られてきて、残るは3団体。その内、1団体は行き違いがあるようで、すでに提出したとのこと。どこに行方不明になってるのかな…。
 ともかく、締切10日過ぎで、ほぼ原稿がそろった模様。というわけで、編集に取りかかろう。これなら充分余裕をもって冊子は完成しそう。よかったよかった。関係者のみなさま、ご協力ありがとうございました。
2003/2/9
 今日は、大阪鳥類研究グループの行事として、鳥の骨洗いをしました。鳥の死体を集めて、皮を剥いて仮剥製にして保存しているのですが、入手した死体の中には、腐っていて皮が剥けない場合があります。そんな場合は、骨の標本にします。また、飼育個体の死体で、皮の標本がすでにある場合にも骨の標本にします。骨の標本の作り方には色々ありますが、面倒なので表に放りだして、虫に肉を食べてもらう方法を主に採用しています。これだと、しばらく忘れていればいつの間にか骨になっているので楽です。ただし、虫に喰わせた後、洗わないとゴミだらけ(主に虫の抜け殻と死体)泥まみれで、とても収蔵庫には入れられません。で、虫に肉を喰わせたはいいけど、洗うのが面倒で放ってあった骨がたくさん溜まっていたのです。それを、みんなで洗おうという企画です。
 元々は、骨格標本を作る実習がしたいと言われたのがきっかけ。骨を洗うだけならできるけどー、と思いつくままに提案したら、やりたいという声が…。半信半疑で行事を企画したら、4人の方が作業に集まってくださいました(見物人は他に4名ほど)。とにかく面倒で放っておいた16体の骨を洗うのが完了しました。ありがたやありがたや。
 午後から夜まで、約5時間ひたすら鳥の骨を洗う作業。正直疲れました。でも、それなりに好評だった模様です。また洗うべき骨を溜めておいたら洗ってもらえるかも。
2003/2/8
 あいかわらず、団体紹介の原稿取り立ての毎日。あれやこれやで、原稿未提出は、残り8団体。内6団体は、すぐに提出する旨の反応があったのですが、2団体は音沙汰なし。もう数日しか待たないぞ!
2003/2/7
 あいかわらず、大阪自然史フェスティバルの団体紹介の冊子作成で頭がいっぱいです。原稿の締切が過ぎて1週間。今週に入ってから、未提出団体を個別に攻撃しています。幸い圧倒的多数は電子メールで連絡がとれるので、比較的楽。おおむね30団体にメールなどを送りつけて、催促を。その結果、締切後1週間時点で原稿を提出しているのは68団体。残り14団体はどうなっているんだ!
 ちなみに、催促メールを送るついでに、(何の音沙汰もないので、たぶん出展しないんだろうなーと考えていた)出展かどうかよくわからない団体に確認のメールをいれたら、また出展団体が2つ増えてしまいました。ただいま合計82団体。

2003年1月

2003/1/31
 今日が、大阪自然史フェスティバルの団体紹介原稿の締切。締切に間にあったのは46団体。未提出団体は、34団体。まだ6割程度しか提出がありません。週明けから厳しい取り立てを開始する予定。
 ところで、出展団体がなんと80になりました。声はかけたけど申込みがなくて、出展しないんだと思っていたら、ポスターの打ち出し依頼や団体紹介原稿が来たりと、ここにきてまた出展団体が増加! 場所割りを考えるのがまた大変のようです。


2003/1/29
 友の会総会が終わって、次は3月21〜23日の大阪自然史フェスティバルの準備に、作業の中心が移りました。打ち出し係は、いろんな出展団体から頼まれた打ち出しをせっせと行なっています。大物の打ち出しが多いので、1枚打つのに時間がかかっているようです。

 私の方は、団体紹介の原稿の集約。今日時点で原稿が届いているのは、30団体。申込み団体が70ちょっとなので、まだ半分足らず。まあ締切は1月末日。2月に入ったら編集作業をして、半ばに入稿。3月初めには完成予定です。まだ原稿を出していない出展団体のみなさま、原稿を早めにお願いします。もし入稿にも間に合わなかったら、割り当てたページは白紙ってことになります(学会大会の講演要旨集でもよくあるなー)。と言いつつ、自分で書かなければならない4団体の原稿はまだですが…。

 あと、フェスティバル初日(から二日目)に予定している講堂での発表者も募集中です。ビデオを編集して送ってもらって、それをこちらで上映するだけでもOK。もちろん自ら解説してもらってもOK。出展者のみなさま、気軽に申込みましょう! こちらは、2月20頃にプログラムを編成予定。これに間に合わないと、配布資料にプログラムが載りませんのであしからず。
2003/1/26
 友の会総会です。朝から主会場である講堂の前に陣取って、本を売りました。講堂内でプログラムが進行している間は、人通りも少なくあまり売れないので、勝負は、朝一番と昼休みと午後の休憩時間。昨年もそうでしたが、今年も若い押し掛け店員が4名もいました。そのおかげで(こう書かないと恐いので)、売上は好調。傷物はすべてはけたし、売上ワースト20の大半も売れました(ただし高価な図鑑は残りました)。
 結局、165冊用意して、68冊売ったことになります。仕入れ値に近いところまで割り引いたので、収益はほとんどありませんが、不良在庫に近いものがはけて一応目的達成です。ついでに、並べて売っていたフィギュア50体(チョコラザウルスとPenguin's Lunch)もすべて売れました。本よりも先に完売。あがりはバザーの方へ。
2003/1/25
 明日は、友の会総会。今年は3月に「大阪自然史フェスティバル」という大きなイベントがありますが、友の会総会も毎年恒例の大イベント。昨日辺りから、ちゃくちゃくと準備が進められているようです。
 実習室では、昼に販売するブタ汁の準備。放っておいた標本とかを片付けるようにというお達しがあり、お椀や鍋はすでにスタンバイ。今日は買い出しと下準備らしい。
 集会室と会議室では、バザーの準備。机をバザーの体勢に並べて、すでに集まっている販売物を持ち込んでいます。あまり品数が多くないとかで、担当者が悩んでいる模様。なにかバザーで売り払って友の会の資金にしてもいい、てな物(本でも、その他の品物でも)をお持ちの方は、明日の昼までに届けてください〜。
 講堂では、講演会や総会の会場準備。看板付けて、打ち出しておいたプログラムなんかを取り付けてる模様。
 特展室では、バッジやTシャツのデザインコンテストや、自然史アート展はすでに開催中。あとは、合宿などでの報告コーナーに標本なんかを並べるらしい。
 で、私は本屋の出店です。講堂前に店を出すので、閉館後になってから受付の設営と一緒に準備を開始。傷物や売れ残り物などを割り引きセールで売り払う予定。

 一応、販売予定なのは、
●2002年売上ベスト10:リストはこちら。 →10%OFF
●傷物:一部破れたりしているものです。「恐竜の本」「からだの本」「てんとうむしの本」「恐竜探検」「人体探検」「どうぶつのあしがたずかん」「山に咲く花」「クワガタムシ」「花の色の謎」各1冊 →値段は交渉次第(たいていはカバーが破れている程度なので、20%OFFくらいで…)
●2001-2002年売上ワースト20:今まで1年以上在庫として抱えているのに1冊も売れていないタイトルが22タイトル。最初の仕入日からの日数でワースト20を作ってみました。リストは以下の通り。 →15%OFF
●1年以上在庫としてかかえている本:上のワーストを含めて85タイトル154冊。リストは省略。 →10%OFF
 というわけで、不良在庫が少しでも減りますように。

 2001-2002年売上ワースト20。かっこ内は最初の仕入日
1位:「自然史の窓 ひとかけらの化石に宇宙をみる」岩波書店(2001.4.27)
1位:「自然史の窓 歯から読みとるシカの一生」岩波書店(2001.4.27)
1位:「日本産魚類検索」東海大学出版会(2001.4.27)
1位:「日本動物大百科1.哺乳類 I」平凡社(2001.4.27)
1位:「日本動物大百科2.哺乳類 II」平凡社(2001.4.27)
1位:「日本動物大百科7.無脊椎動物」平凡社(2001.4.27)
7位:「日本動物大百科8.昆虫 I」平凡社(2001.5.30)
7位:「日本動物大百科9.昆虫 II」平凡社(2001.5.30)
9位:「新魚大図鑑」つりサンデー(2001.6.6)
9位:「山溪カラー名鑑 日本の海水魚」山と溪谷社(2001.6.6)
11位:「森の新聞 6 カワネズミの谷」フレーベル館(2001.9.20)
11位:「森の新聞 9 アホウドリの島」フレーベル館(2001.9.20)
13位:「分県登山ガイド 滋賀県の山」山と溪谷社(2001.10.4)
13位:「分県登山ガイド 三重県の山」山と溪谷社(2001.10.4)
15位:「森の新聞 3 アリのお花畑」フレーベル館(2001.10.24)
15位:「森の新聞 4 ホタルの里」フレーベル館(2001.10.24)
15位:「森の新聞 5 ウミガメの海岸 」フレーベル館(2001.10.24)
15位:「森の新聞 7 ニホンザルの山」フレーベル館(2001.10.24)
15位:「森の新聞 10 さかなの森」フレーベル館(2001.10.24)
15位:「森の新聞 16 サンゴの海」フレーベル館(2001.10.24)
 高価な図鑑類が売れないのはともかくとして、岩波書店の2冊が売れないのはマニアックだから? それ以上に不思議なのは、フレーベル館の絵本類の売れ行きが悪いこと。中身はかなりいいと思うんですけど…。
2003/1/22
 次の日曜日には、友の会総会が開かれます。会員の発表や招待講演、バザーなどの企画がもりだくさん。近年は、ミニミニラスターバッジやTシャツのデザインコンテストや、アート展も開かれます。で、例年、総会1日だけの展示ではもったいないとの意見が多く、総会の前から展示しようという話になっていました。
 前もって展示するという話になっていたのは、なんとなく知っていたけど、本当にもう展示してるとは今日まで気付きませんでした。今日、特別展示室に行ってみると、バッジやTシャツや絵などが展示してあります。中でも、毎年展示してくださっている斎藤さんの紙で作った昆虫は、今年は一段と力作ぞろい。
 これは先週から展示してたらしい。すでにコンテストの投票も始まっていて、すでにトップはかなりの得票があるんだそうです。ほとんど入館者はいないように思うのに不思議です。

2003/1/14
 今日は、鳥の標本、ってゆうか送ってもらった死体の受入作業をしました。そんなことは日々やっていそうなものですが、面倒なのでついつい先送り。なんと、昨年度末にして以来、今年度初めて〜。おかげで大量にあって、受け入れたのは37件72体分。
 作業自体は、まず冷凍庫に放り込んだままの死体を引っ張り出す。これがけっこう大変。それから、死体を包み直して、受入番号を割り振って、受入票を書く。鳥の死体の包みに受入番号と種名を書き込んで、冷凍庫に戻す。そんでもって、皮むきの記録用の手帳に、データと共にリストアップ。
 こう書くと簡単なんですが、ため込んでいたせいもあって、結局、実働で8時間もかかってしまいました。これに懲りて、これからはこまめに受入をするぞ! 以前もこんな決意をしたような気がするけど…。
 とにかく、次はどんどん皮を剥いていくというさらに時間のかかる作業が待っています。頭が痛い。

2003/1/13
 「ドキドキ自然史ウオッチング」の二日目。今日は午後だけなので、説明は6回だけ。さらに昨日、エロ学芸員と思われた反省に立ち、今日はヘミペニスも精巣も抜きにしました。幸い今日の鳥はメスでした。卵巣の説明もエロくならないようにタラコをひきあいに。小学生相手になぜかえらい気の使いよう。

 なんども説明してるとこっちも飽きてくるので、何か質問はないか?と尋ねてけっこうそれに答えていました。何度も同じような質問がくるので、それはそれで飽きるんですが…。たとえばこんな感じ。

▽小学生a:気持ち悪〜。
▲学芸員W:えー、みんなも鶏肉食べるやろ? おんなじやん。これが胸肉で、これがもも肉で…。
▽小学生a:うわぁー、鶏肉喰われへんようになりそー。

▽小学生b:気持ち悪ないん?
▲学芸員W:ぜんぜん。もう馴れた。

▽小学生c:かわいそう〜。
▲学芸員W:これは殺したんやなくって、死んで落ちてたんをもらったん。かわいそうなことないで。みんなも鳥の死体が落ちてたら持ってきて。

▽小学生d:皮むくの好きなん?
▲学芸員W:嫌い。面倒やし。でも、仕事やから。
▽小学生d:なんでそんな仕事についたん?
▲学芸員W:なんとなく募集があったから、応募したら採用されたん。
      就職してはじめてこんな事をせなあかんって知ったし。

だいたい毎年、同じような質疑応答をしてるなー。

2003/1/12
 今日と明日は「ドキドキ自然史ウオッチング博物館たんけんコース」です。要は、小学生に博物館の裏側を見せる毎年恒例の行事です。で、分担も毎年恒例で、鳥の仮剥製づくりを見せることに。気持ち悪がられることが多いけど、それだけにインパクトの強い見せ物のようです。
 ここ数年、応募者がそれほど多くなく、午後だけ二日間していたのですが。今年は応募が多く、今日はなんと午前と午後の2回もあります。さらに1回は学年別に3斑に分かれてやってきます。その上、皮むきをする部屋は狭いので、1斑が二つに分かれて交互にやってきます。それがどうしたかというと、つまり合計12回(2*3*2)も同じ事を説明する羽目に。けっこう疲れました。
 毎回、同じ事を説明するのはイヤです。第一剥いている鳥の種類も、皮むきの段階も異なるので、ちょっとずつ違うので、結局、ちょっとずつ違う話をしていたような気がします。今日は剥いていた鳥がみんな偶然オスだったので、けっこう精巣を見せたりしていました。ついでに同じ部屋にあったヘビの液浸標本を見せて、ヘミペニスの解説なども。おかげで感想文にエロ学芸員と書かれてしまった‥。

 行事終了後、ひさしぶりにミツキを見に行きました。ほとんど1ヶ月ぶりくらい? 数日前にとても夜に冷え込んで、長居植物園の池にも氷が張っていました。それも、カモが乗って歩けるくらいの厚さ! 外に放りだしたままのミツキも凍ってるかも、と時々思いつつ、ずっと忘れていました。
 で、どうなっていたかというと、あいかわらず水の中でブスーっとしていました。生きてるのか死んでるのかわからないので、つついたら足を突っ張って怒ったので一安心。水面が凍っただけなら平気なのか、身体の一部が凍っても大丈夫なのか、とにかく放っておいてもいいのが確認されてよかったよかった。今度は3月頃まで忘れてるかも…。

2003/1/9
 1月と言えば、連休に小学生向けの「ドキドキ自然史ウオッチング 博物館探検コース」、最後の日曜に友の会総会。という二つの大きなイベントで慌ただしく過ぎていきます。友の会総会に向けては、決算やら予算やら監査やらと忙しい。
 ところで、今年の友の会総会でも、恒例となったミニミニラスターバッジとTシャツのデザインコンテストがあります。オリジナルのバッジやTシャツを作るチャンスです。Tシャツの応募作品を見たけど、今年はなかなかの力作ぞろい。刺激を受けて負けずに何かデザインを作って参加する気になってきました。
 締切は今日らしいけど。来週くらいならまだ間に合うとの極秘情報も入手しました。この機会にぜひ参加しましょう! ただし友の会会員限定です。とりあえず入会しましょう!

2003/1/6
 お役所は今日が仕事始めらしい。博物館は昨日から開いてるし、だいたい元旦から仕事をしてるので、何を今さらって感じ。

2003/1/1
 今日は世間では元旦といって目出度いらしい。毎日普通に博物館に来ているので、さっぱり実感がわかないが…。というわけで、今日もほぼ一人で博物館で仕事。

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