博物館の行事の報告


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●室内実習「鳥の調査の勉強会
日時:2007年3月31日(土)
場所:大阪市東住吉区 大阪市立自然史博物館会議室
参加者数:22名


 鳥の調査データを持ってるけど、それをどう扱ったらいいかわからない、とか。鳥の調査をしてみたいけど、どんなことをしてみたらいいかわからない、とか。のお悩み相談会です。基本的に、参加する際には、自分のデータを図表にある程度まとめてきて、あるいは調査計画を作ってきてもらって、あとは個別に指導(ってゆかダメだし)。毎回、短い講議と、簡単な論文紹介付き。
 今回は、人数が多かったので、自己紹介を兼ねて、自分のやろうとしている調査、あるいは持っている調査データを紹介してもらうのに、多くの時間がかかった。その後、調査計画の立て方の解説と論文紹介。
 宿題として、4〜6月になにかデータを取ってみよう、ということで、いくつか調査テーマを提案して解散。ついでに、共同調査テーマとして、「サクラの果実を食べる鳥」を提案。
●植物園案内・動物編「冬の鳥の食べ物3
日時:2007年3月3日(土)
場所:大阪市東住吉区長居植物園
参加者数:34名(補助スタッフ2名)


 2月24日に鳥類フィールドセミナーとして、下見と補助スタッフの研修を行う。
 最初にポーチからカワラヒワとコゲラを軽く観察してスタート。と思ったら池の柵にカワセミがとまっているのを発見。しかし、ゆっくり見る前に飛んでしまう。池で、カワセミを探しつつ、カルガモ、ホシハジロ、キンクロハジロを観察。遠くにアカハジロを見つけたので、目の色の説明をしつつアカハジロを観察。少し移動して、アカハジロを観察。さらに移動したところで、対岸にカワセミを発見。大池の鳥を一通り見てから、小池方面へ移動。小池の北で、ヒガラ、シジュウカラ、メジロの混群に遭遇。その後、二次林で、地上に降りているツグミ、キジバト、カワラヒワ、シメを観察。最後に再び大池へ。対岸にカワセミを見つけ、みんなで観察していたら、水抜き穴に出入りした。ポーチに戻って解散。

観察した鳥
カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、マガモ、カルガモ、コガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、アカハジロ、ドバト、キジバト、カワセミ、コゲラ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、シロハラ、ツグミ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス(以上28種)
●鳥類フィールドセミナー第11回「冬の鳥の食べ物3:鳥の花蜜食について
日時:2007年2月24日(土)
場所:大阪市東住吉区 大阪市立自然史博物館集会室・長居植物園
参加者数:17名


 最初に、植物園内を歩いて鳥を観察、ただし前半はむしろ鳥が来る花を観察していた。ツバキ、サザンカ、オガタマノキ、ブラシノキ、ユーカリ、サンシュユ、ボケの花を観察。鳥はほとんど観察せず。その後、は鳥の観察。小池の周辺で、カラ類の混群、マヒワ、カワセミを観察。大池でゴイサギを観察。最後にツバキの花に入っているキリガの幼虫を観察。最後に地面をほじくり返しているシロハラを見る。昼食をはさまず、室内で約30分、話をして解散。
●テーマ別自然観察会「アカガエルの卵さがし
日時:2007年2月11日(日)
場所:高槻市
参加者数:50名(申込み69名、全員当選)(補助スタッフ2名)


 2月1日に下見。3ケ所で卵塊を見つけたが(というより補助スタッフの方に見せてもらった)、行事本番までにオタマジャクシになっていそう。もし、この場所で卵塊がなければ、あちこちをさまようことになりそう。と、ドキドキしていたら、行事本番の2〜3日前に軽く雨が降った。暖かい雨できっとアカガエルは産卵してくれたものと信じる。集合場所からバスで移動なので、2日前にバス会社に50名前後が乗る事を連絡。担当者は50人なら乗れると断言。
 集合場所からバス停に移動すると、他にもお客が。参加者の中に乗れるかどうかという不安がよぎる。別の便の運転手も心配してくれる。でも、結局乗れた。バスの乗車時間は20分程度だったが、参加した子ども達がけっこう酔っていた。
 バスを降りて、スタッフ紹介、予定とコース、注意事項のの説明をしてから出発。アカガエルの産卵場所まではけっこう暇なので、目に付いた鳥の説明をしながら進む。最初の目的地の放棄棚田のすぐ下の溝の中をのぞいて、子どもが卵があると叫ぶ。嘘ばっかりと思いながら見に行ったら、本当にアカガエルの卵塊があった。最初から卵塊が見つかって、出だしは好調なのはいいけれど、これから説明するアカガエルの産卵場所の条件にあまり合わない。まずゆったりとは言え水が流れている。その上、幅が狭い普通の溝。
 最初の観察ポイントの放棄棚田にも予定どおり新しい卵塊がうまれていた。大勢で入ると産卵場所を荒らすので、棚田の上からのみ観察する。スタッフが一人入って、卵塊やオタマジャクシを見せて説明。同じ場所で、カヤネズミの巣も見つけたので説明。
 少し移動して川沿いで昼食。ここにはシジミがいると言うと、子ども達は昼食もそっちのけで、シジミ取りに熱中。シジミの他、カワニナ、ミズムシ、スジエビ、アメリカザリガニ、ヒラタドロムシ幼虫、ヨシノボリなどが採集されるので、説明して回る。
 昼食後、第二のポイントに移動。ここは、田んぼ脇の幅広い水路。予定通り、オタマジャクシも新しい卵塊もあった。みんなでゆっくり観察。最後にプロジェクトYのアカガエル調査の宣伝をして終了。すぐにバスに乗って帰る人、さらに奥まで行ってみる人、あくあぴあ芥川まで歩く人に分かれて解散。
 予定通りアカガエルの卵塊をみたし、子ども達も楽しんでいたので、観察会的には成功したと思うが、反省点もいくつか。二つ目のポイントで、注意しておくのを忘れていて、畦をみんなで踏んでしまった。注意事項にきちんとあげておくべきでした。アカガエルを採集して売り捌く業者もいるので、今日見た産卵場所の位置を広めないで、と注意するのも忘れた。そして、今話題のカエルツボカビ症の説明・注意喚起をするのも忘れた。

観察した両生類
ヤマアカガエル(卵塊、オタマジャクシ)、ウシガエル(成体)
観察した鳥
キジバト、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ツグミ、ヤマガラ、ホオジロ、アオジ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス(以上13種)
●植物園案内・動物編「冬の鳥の食べ物2
日時:2007年2月3日(土)
場所:大阪市東住吉区長居植物園
参加者数:42名(補助スタッフ4名)


 1月27日に鳥類フィールドセミナーとして、下見と補助スタッフの研修を行う。
 最初はカワセミ狙いで、大池の周りをゆっくり移動。でも、カワセミはおらず、カモ類を観察。それから小池の方へ、すると木からハイタカが飛び立ち、低い所を旋回してくれる。大池に戻って、ゴイサギとコサギを見たあと、センダンやエンジュの果実を食べているヒヨドリとムクドリを見に行く。これは、今日のテーマにぴったり。予定のコースがここで終わったが、時間が大幅に余ってしまった。そこで、ツバキ園へサザンカに来るメジロを見に行く。それでも、まだまだ時間が余るなー、と思っていたら子供達が鳥の羽を拾ってきてくれた。ドバトとキジバトの尾羽の説明、ツグミにヒヨドリ。さらにドバトの羽の散乱を見ていたら、終了時間になった。子供達にすくわれた感じ。みんなありがとう〜。

観察した鳥
カイツブリ、カワウ、ゴイサギ、コサギ、マガモ、カルガモ、コガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、ハイタカ、オオタカ、ドバト、キジバト、ハクセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、シロハラ、ツグミ、ヤマガラ、メジロ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス(以上23種)
●鳥類フィールドセミナー第10回「冬の鳥の食べ物2:冬の小鳥の食性について
日時:2007年1月27日(土)
場所:大阪市東住吉区 大阪市立自然史博物館会議室・長居植物園
参加者数:21名


 最初に、植物園内を歩いて鳥を観察。水鳥はさら〜と流しただけで、テーマにあった小鳥をもっぱら探して歩く。シジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、コゲラ、メジロ、マヒワあたりを小池の周辺で観察。果実の残っているエンジュやセンダンに来ているヒヨドリ、ツグミ、ムクドリを観察。ヒヨドリが葉っぱを食べたとおぼしきオガタマノキを見に行く。最後に地面をほじくり返しているシロハラを見る。昼食をはさまず、室内で約40分、話をして解散。
●室内実習「鳥ゼミ 第5回
日時:2007年1月13日(土)
場所:大阪市東住吉区 大阪市立自然史博物館会議室
参加者数:8名


 今回は、研究テーマを決めた後、どんな調査をするかについての簡単な講議。というか、具体的なテーマを決めないと調査設定が決められないよとか、テーマに応じた調査設定をしておけば後が楽だよ、という話。微妙に演習問題形式で。
 ◆演習問題「どんなため池にカモが多いか調べたい時、どのような設定でカモの個体数を数えるか、検討すべき項目に何があるか考えよ」
今回は、それぞれの考えを発表してもらうというよりは、こちらから順にポイントを解説した。個別指導は、ムクドリの集団ねぐらのまとめと、ハクセキレイの集団ねぐらの途中経過について。残りの時間は、大阪鳥類研究グループで実施した大阪府下のコシアカツバメ調査の集計をみながら意見交換。最後にヒヨドリと果実の共同調査の確認をして解散。
●植物園案内・動物編「冬の鳥の食べ物
日時:2007年1月13日(土)
場所:大阪市東住吉区長居植物園
参加者数:43名(補助スタッフ4名)


 1月6日に鳥類フィールドセミナーとして、下見と補助スタッフの研修を行う。
 ポーチで、出発前の説明をしていると、大量のツグミが飛び立つ。どうしたんだ!と思ったら、ツグミらしき鳥をつかんがオオタカが目の前を横切った。出だしは極めて好調。まず池の周りをウロウロして、軽くサギ類やカモ類を観察。マヒワがいたけど、大部分の人は見られず。スイレンの葉の上で水を飲むツグミの群れを観察。などとしている間も、なんども上空をオオタカが飛ぶ。いずれもカラスに追い払われる。小池の北で、ビンズイを見つけて観察していると、ヒガラやヤマガラ、コゲラもやってきた。その後はしばらくあまり何もおらず、池に戻ると、上空にミサゴが出現。またもやカラスに追い払われる。時間が余ったので、照葉樹林の中に入ってみる。ヤマガラがドングリを食べているのをゆっくり観察。周辺でメジロも観察。軽く地面を掘り返しているシロハラを見つつ、ポーチに帰ってきて解散。

観察した鳥
カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、マガモ、カルガモ、コガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、ミサゴ、オオタカ、ドバト、キジバト、コゲラ、ハクセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、シロハラ、ツグミ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、マヒワ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス(以上29種)
●鳥類フィールドセミナー第9回「冬の鳥の食べ物:鳥による種子散布について
日時:2007年1月6日(土)
場所:大阪市東住吉区 大阪市立自然史博物館会議室・長居植物園
参加者数:14名


 午前中は、植物園内を歩いて鳥を観察。鳥を見るよりも、果実を中心に話をした感じ。ツグミやヒヨドリが果実を食べている場面を見せようと探したが、あまり見つからず。室内での講議は、午後にしようと思ったが、昼食をはさまずに引き続き30分ほど話をして解散した。

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