博物館の行事の報告


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●植物園案内・動物編「まちなかの冬鳥
日時:2020年1月25日(土)午前
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:57名(補助スタッフなし)


 この冬は鳥が少ないので、大池を中心に鳥を見ると宣言して出発。水を減らしている大池の干出部を見て、コブハクチョウの問題を説明してから、マガモとホシハジロ、カイツブリ、カンムリカイツブリを観察。大池を反時計回りに歩いて、休憩所を越えたところで、カワウとダイサギを観察して、遠目のオカヨシガモとバンも説明。それから、すぐ眼の前にカワセミが2羽とまっているのをじっくり観察。ときどき場所をかえたり、小さな魚を採ったりしても、元の場所に戻るので、全員が飽きるほど見れた。
 いったん大池を離れて、ツツジ山の方へ。シメやカワラヒワ、アトリがいたが、ゆっくり見る前に飛んでしまう。シジュウカラとメジロは見られた。コゲラとエナガも出現したが、またもやすぐに行ってしまう…。
 小池の北から小川を経由して、再び大池へ。またカワセミがいたが、割と無視して、バンやカワウを観察。ハチジョウツグミが水を飲みにきて、木にとまったが、シルエットで色が分からず。
 橋を渡ってポーチに戻って解散。一般参加の友の会評議員さんが、博物館友の会の勧誘をしてくれた。

観察した鳥
コブハクチョウ、オカヨシガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ドバト、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、バン、カワセミ、ハイタカ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、メジロ、シロハラ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、アトリ、カワラヒワ、シメ、アオジ(以上32種)
●友の会月例ハイク「甲子園浜でビーチコーミングと鳥の観察
日時:2020年1月19日(日)10時〜14時過ぎ
場所:阪神甲子園駅〜甲子園浜
参加者数:103名(会員46家族85名+非会員5家族18名(内、クーポン1家族3名))(大人63名、中学生3名、小学生24名、未就学13名)(スタッフ4名)


 当初は、学芸員1人と評議員2人の予定だったが、海岸でビーチコーミングという企画になったので、学芸員を1人増員した。4人で1月9日に下見。

 当日、甲子園駅西口改札前で受付。1人が東口の方に来ている人がいないか確認。時間になったら、とりあえず移動して、甲子園浜手前の公園に移動(約30分、先頭(W)と最後尾 (N))。そこで、挨拶、トイレの説明、一日のスケジュールの案内。
 午前中は、甲子園浜の北西半分でビーチコーミングと鳥の観察(約1時間半)。正午に甲子園浜中央の辺りに戻ってくること、と宣言して、事実上の自由行動。子ども連れの多くは、ビーチコーミングへ。大人はビーチコーミングと鳥の観察に半半程度。親子連れで熱心に鳥を見ていたのは、3組程度。
 昼食の後(12時30分頃)、午前中に観察できた貝殻やフジツボ、ホネなどビーチコーミングの成果を説明(約30分)。
 午後は、鳥を観察したい人だけを引き連れて、甲子園浜の南東半分へ。スタッフ1人が甲子園浜の中央部に残って、引き続きビーチコーミングをする人たちに対応。
 甲子園浜の東半分では、スズガモやホシハジロの群れ(ヨットに飛ばされた)、カンムリカイツブリ、クロガモ、ウミアイサなどを観察。ミサゴが魚を食べているのも見つけた。
 午後2時過ぎに、南東半分鳥見ツアーが戻ってきて、甲子園浜の中央部で解散。この時点ですでに帰られている参加者も多くて、 残っていたのはおよそ半分程度。
 解散時に浜甲子園センターを紹介し、帰りがけに残っていた参加者と一緒に浜甲子園センターを見学した。

 あまり歩かない、動かない観察会ということで、子ども連れは参加しやすかったし、誘いやすかった様子。好きな時間に帰ってもいいのも悪くなさそう。そのことを、最初にもっと言っておいて良かったかもしれない。
 ビーチコーミングと鳥の観察の2つのテーマがあって、それぞれを目的にした参加者がいた様子。それが良かったのかはよく分からない。ただ、鳥の羽根を拾いたい参加者には、とても都合が良かったかも。鳥の観察会だけだったら、鳥の羽根を拾いやすい方向には通常いかないので。

確認した鳥
オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、コガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、ホオジロガモ、クロガモ、ビロードキンクロ、ウミアイサ、ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリ、ドバト、カワウ、アオサギ、オオバン、イソシギ、ユリカモメ、セグロカモメ、ミサゴ、トビ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ(以上32種) + 他にアメリカヒドリを確認した人がいた。

確認できた鳥の羽根
ヒドリガモ、オカヨシガモ、オナガガモ、スズガモ、ドバト、キジバト、アオバト、カワウ、セグロカモメ(以上9種)
●植物園案内・動物編「はじめての羽根ひろい
日時:2019年10月26日(土)午前
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:44名(補助スタッフなし)


 昨年9月の台風で林の木が多く倒れ、明るくなった林には草本が繁茂していて、羽根拾いできない林が多めということと、昨日雨が降ったので、落ちていた羽根は濡れて見つけにくくなっていることを説明してから、出発。
 博物館の裏で、まずはカラスの羽根で尾羽と風切羽、外弁と内弁、羽根の重なり方の説明。していたら、次々と、キジバト、ヒヨドリ、カワラヒワなどの羽根が届けられて、順に説明していく。ドバトやムクドリの羽根も拾われてきて、博物館の裏だけでだいたい羽根がそろった。を使って、と説明している間に、アオバトやスズメの羽根が拾われたので説明。周辺で、キジバトやヒヨドリの羽根も拾われた。
 いったん大池に出て、ホシハジロ、カワウ、カイツブリを軽く見てたら、カワセミが飛んだ。コブハクチョウが休憩する島にコブハクチョウの羽根。それから照葉樹林へ。
 照葉樹林ではドバトとキジバトの羽根の見分け方を説明。マグノリア園ではあまり何も拾われず、ユーカリ林ではスズメの羽根が拾われた程度。と思ったらアオバトの羽根が1枚だけ拾われた。
 再び大池に出て、少しカワウを見るもコンサートがうるさい。すぐに、二次林の周囲を回って、ツツジ山を経由して、小池へ。奥の人がカワセミが飛ぶのを見れた。拾える羽根を意識して、キジバトやドバトを観察。
 小川沿いに歩いて、三度大池へ。昨日の雨で池があふれていた。バンやダイサギを観察。橋を渡ってポーチに戻る。
 最後に、衛生上の注意と、持って帰ったからの羽根の保存方法、データと一緒に保存すること、そして洗い方を説明して解散。
 解散後、希望者には室内で図鑑を紹介。

観察した鳥
コブハクチョウ、ホシハジロ、カイツブリ、ドバト、キジバト、カワウ、ダイサギ、バン、カワセミ、モズ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、メジロ、キビタキ、コサメビタキ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ(以上19種)

拾った羽根
コブハクチョウ、ドバト、キジバト、アオバト(1枚)、カワウ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ、カワラヒワ
●植物園案内・動物編「秋の渡り鳥
日時:2019年9月28日(土)
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:66名(補助スタッフ0名)


 今は秋の渡りの季節の前半で、たくさんのヒタキ類などが大阪の市街地の公園を通過中。といった状況説明と、ヒタキ類の探し方を説明してから出発。

 大池に向かう途中、スズメやハシボソガラスを説明してたら、メジロが出現。初心者はその動きについて行けてなかった。大池では眼の前にいたコサギを説明し、対岸のカワウを紹介し、コブハクチョウに少しコメント。
 照葉樹林の南側から、バラ園の南を抜けて、ユーカリ園辺りへ。ほとんど鳥がいない。仕方が無いので、再び大池へ。カワウ、アオサギ、ダイサギを解説。
 それから二次林を西側から北側へグルッと回る。北側でヒタキ類を数羽見つけオオルリも混じっていたが、高い場所にいてシルエットしか見えず。ツツジ園を通り抜けて、小池の北側へ。ここでキビタキの群れに遭遇。低い藪の周辺を動きまわっているので、待っていると多くの人が黄色いキビタキを見ることができた。
 アジサイ園を抜けて、小川沿いを通って、三度大池へ。正面のとても見やすい枝にカワセミがとまっているのを発見。望遠鏡もセットして、全員でゆっくり観察できた。その後、大池の南側をグルッと回って、ポーチに戻る。

 ベビーカーがいたのに、それを忘れてベビーカーの行きにくい道を進んでしまった。林内が草ボーボーで大勢では入れず、周囲の道からしか鳥を観察出来ず、ヒタキ類などを探しにくかった。

観察した鳥
コブハクチョウ、ドバト、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、カワセミ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、オオムシクイ、メジロ、ムクドリ、キビタキ、オオルリ、スズメ、カワラヒワ(以上20種)
●室内実習「ホネ標本の作り方(大人向け)
日時:2019年9月23日(土) 10:00〜17:30
場所:大阪市立自然史博物館 実習室
参加者数:26名+付き添いの小学生1名(申込み44名、当選27名、当選者の内4名は補助スタッフを兼ねる)(スタッフはなにわホネホネ団から団長、団員の合計2名)


 高校生以上で募集。定員に余裕があれば小中学生も受け入れることとしていた。申込みが定員を超えたので、小中学生はすべて落選。ただし当選者は、子ども連れで来てもいいこととした。
 今回は、エミューの頭のホネ標本作り。材料を30個確保できたので、スタッフ用を3つとして、27名当選させた。欠席が1名あったので、1個余った。参加費は、1500円。
 前日にエミュー頭を解凍して、首のホネを食用に確保。鼻孔から喉の鼻水?、血まみれの皮もできるだけクリーニングして、冷蔵しておいた。

 一人に一つずつエミュー頭を配る。午前中は、薬品を使わずに、手羽先の時と同じく料理教室のノリ。皮をむいて、首・目玉・舌をはずす。軽く煮て、できるだけ肉取り。そしてパイプスルーにつける。1時間半の作業の予定が、45分オーバーした。
 昼休み中にやる気のある人は、目玉や舌、皮の処理を推奨した。
 午後は、科学教室。パイプスルーから出した頭の肉をさらに肉取り1時間半。過酸化水素水に浸ける。
 過酸化水素水に浸けている間、希望者は博物館裏の砂場などのホネ作り施設を見学。砂場のトラやシマウマも見せた。
 過酸化水素水から出した後、さらに肉取り40分。持って帰ってからの処理と、なにわホネホネ団の宣伝をして、いったん解散。この時点で予定を1時間オーバーしていた。
 希望者は残って作業を続けてもいいと言ったら、6人残って作業をしていた。全員が帰ったのは、午後6時50分頃。

 5つのテーブルに参加者は4〜5人。それぞれに1人の補助スタッフかスタッフが付いた。エミュー頭は、大きくて細部が分かりやすく、丈夫で、脂肪が少ない。といった点は、ダチョウ頭と同じだったが、皮を裏返すのに時間がかかっていた。皮に薄い肉が付着していたからではないかと思う。
 前日に取り除いた首の肉はルーとタマネギと共にハッシュドエミューにして、昼食に希望者で食べた。当日午前中には肉を回収しなかった。
 肉取りの道具は、参加者が持参したキッチンバサミ、こちらで用意した骨抜き用のごついピンセットと、普通のピンセットとメスを用いた。参加者は、大きめのキッチンバサミを持ってきていることが多く、使いにくそうだった。一応、こちらでもハサミを用意した方が良さそう。

 首のホネの骨髄を抜くことを指導し忘れ、脳をちゃんと取り除いたかのチェックが甘かった。ゴミの捨て方の指示も曖昧だった。名札ラベルがたくさん行方不明になった…。
●室内実習「ホネ標本の作り方(未成年向け)
日時:2019年8月11日(日) 10:00〜15:30
場所:大阪市立自然史博物館 実習室 (集会室を控え室に)
参加者数:22名+付き添いの保護者20名+見学の中学生1名(申込み43名、当選30名)(スタッフは他になにわホネホネ団から団長1名、団員5名)(参加者は中学生6名、あとは小学生)


 今年も夏休みの子ども向けと秋の大人向けの二段構え。申し込んできた大人を落選させても、定員をオーバーしたので、落選者もでた。例年通り保護者が付き添うことを認めた(子ども1名につき付き添い1名と案内)。

 ニワトリの手羽先標本を作製。スーパーで売っている手羽先は若くてホネが完成していないので、食材として売っている地鶏(今年は長州黒かしわ)を購入して材料とした。
 参加費は、返信には500円としたが、当日400円に値下げした。
 出席率が例年になく低かった。欠席8名中、3名は体調不良、1名は参加をやめて見学にまわった。その他の欠席理由は不明。

 一人に一つずつ手羽先を配り、皮をむいて、主だった肉を取り除いたら、軽く煮てあとはさらに肉取り。そしてパイプスルーにつける。さらに肉取り。過酸化水素水で漂白。黒い板に取り付けて持って帰るという内容。パイプスルーの間に昼食をとり、漂白の間に板を黒く塗ってから(今年は参加者が少なかったから一斉に塗った)、バックヤードのホネ標本作りの施設を案内。
 人数が少なかったので、5テーブルに参加者が4〜5名。テーブルごとに1人のスタッフが付き、2人が全体をまわてサポート。保護者が手伝う子どもはいなかった。ただし目が不自由な子は、保護者が全面的にサポートされ、スタッフも配慮した。
 最初に取り除いた主な肉は回収して、昼食にスープとして食べた。
 肉取りの道具は、骨抜き用のごついピンセットとキッチンバサミ(今回は持ち物にキッチンバサミを入れた)。
 最後に、持ち帰った後の処理の仕方(にじみ出てくる脂肪対策、乾燥のさせ方)、他の材料での骨格標本の作り方の説明と、なにわホネホネ団の宣伝をした。

 人数が少なく、個々の参加者を丁寧に指導できたと思う。また今年の参加者は、全員ハサミが比較的使えていたこともあり、作業が順調に進んだ。キッチンバサミ持参だったので、ハサミを準備する心配がなくて楽だった。
●やさしい自然かんさつ会「ツバメのねぐら
日時:2019年7月27日(土)
場所:奈良市 平城宮跡
参加者数:雨天中止(申込み249名、全員当選)


 7月13日の下見の時は、小雨が降っていた。それでも4000羽ほどが飛んだ。
 昨年に引き続き、今年も台風に伴う雨で中止。数日前に突如発生した台風は、三重県に上陸し、昼過ぎには近畿地方を通過したが、その雨がギリギリ午後7時頃まで残るという予報だったので、中止を決断した。午後8時にはあがってそうだったのだけど。今年も中止にするかを、直前まで悩んだ。
 返信に留守電のセットを宣言したのは午後2時。午後1時には中止を決定して、予定していた補助スタッフ3名にメールで連絡し、留守電をセットした。
 昨年は、中止にしたのに集合時間には晴れて、なぜか集まった30数名の方と、ツバメのねぐら入りを観察した。今年も留守電を聞かない参加者が集まるといけないので、現地に向かう。
 集合時刻の午後6時には、雨は止んでいた。しかし、だれも集合場所には来なかった。せっかく現地まで来たので、1人でツバメのねぐら入りを見て帰って来た。結果的には行事は実施できたけど(足下が濡れまくっていたので、100人規模で観察するのにはあまり適してはいなかったが…)、だれもが雨天中止と考える展開ではあった。
●テーマ別自然観察会「高槻のカエル探し
日時:2019年6月23日(日)10:20〜14:35
場所:大阪府高槻市 萩谷総合公園〜(尾根筋)〜摂津峡〜原〜上の口バス停
参加者数:88名(博物館60名+あくあぴあ28名)(博物館:申込み144名、75名当選、あくあぴあ:当選30名)(スタッフは他にあくあぴあ側からH学芸員、補助スタッフ2名)


 今まで摂津峡から下流方向に歩いて塚脇に抜けるコースで実施してきたが、昨年、摂津峡から上流方向に歩いて原から上の口バス停のコースに変更することにした。下見までしたが、直前の大阪府北部地震によってコースが通行止めとなって、中止となった。
 今年はそのリベンジで原に抜けるコースで企画。しかし、昨年9月の台風の影響でコースの一部が通行止めのままであった。やむなく、途中の谷に下りるコースを、尾根筋を歩くコースに変更。初めてのコースなので、6月12日にH学芸員と下見。

 高槻市立自然博物館あくあぴあ芥川との共催行事。高槻市営バスに、(あくあぴあ芥川の担当者が)行きの臨時便を手配。臨時便は1台しか出せないとのことなので、あふれた人は通常の路線バスの方に乗ることに。天気は、週間天気予報では雨だったが、前日に曇の予報に変わったので、行事の実施を決断。

 JR摂津富田駅に集合、萩谷総合公園バス停まで移動。予想通り臨時便には乗りきれなかったので、40人ほどは通常の路線バスに乗車。臨時便がとまるロータリーから路線バスのバス停までがけっこう離れていて、移動がギリギリになったが、なんとか全員乗れた。
 萩谷総合公園バス停で合流して、トイレタイムを入れてから挨拶。高槻市ではモリアオガエルとカジカガエルは採集禁止であること、禁止でなくてもカエルの飼育は難易度が高いこと、保護者に面倒をみる覚悟がないなら(子どもはすぐに厭きるから)放して帰るように、絶対に持ち帰って家の周辺で逃がさないように注意してから出発(同じ注意を、その後、昼食後、解散時にも行った)。そのせいか、カエルやオタマジャクシを持ち帰ろうとする参加者はほとんどいなかった。
 昼食場所で例年利用しているトイレは今年は壊れていて使えないので、萩谷総合公園でトイレをすませておくようにアナウンスした。

 萩谷総合公園の3つの池にモリアオガエルの卵塊が、それぞれ2つ、5つ以上、10以上。池に落ちて浮いている卵塊や、手の届く場所ほど近くにも卵塊があって、いろいろ説明できた。萩谷総合公園では、他にトノサマガエルがたくさん見つかった。
 尾根筋を通って、白滝へ下りるコースは、よく整備されていたが、最後は延々と急な階段が続く。下りの苦手な人が何人かいて少し遅れたが、大きな問題はなく無事に谷に下りれた。
 例年昼食場所に使っているところで、昼食を食べて、小さな川でカエル探し。今年は水量が少なく、小さい子どもにも安心だった。カジカガエルが3匹ほど見つかり観察できた。ほかはタゴガエルが何匹も見つかっていたが、1匹だけヤマアカガエルが見つかり、みんなで観察できた。他にヒバカリやヤマナメクジ、カワムツやカワヨシノボリも観察。子どもたちはむしろサワガニで盛り上がっていた。
 白滝から摂津峡を上流へ向い、摂津峡を出たところでトイレタイム。その近くでヤマカガシが出たが逃げられた。またジムグリの轢死体があった。
 原の最初に出会った田んぼで、ヌマガエルを観察。またスクミリンゴガイを説明。上の口バス停に上がるところの田んぼで時間をとって、田んぼの生き物をいろいろ観察。ヌマガエルとツチガエルが多かった他、ニホンアマガエルやイモリも見つかった。マルタニシ、カワニナ、タイワンシジミ、カブトエビ、ホウネンエビ、カイエビなども紹介。
 その近くで、まとめをして解散。もう少し田んぼ周辺で観察する人と、バス停に向かう人に別れた。

 博物館側の参加者は60名で、出席率80%は例年並みでほぼ想定通り。60名中、友の会会員以外は7家族13名。友の会パンフレットを忘れたので、まとめの時に口頭で大阪市立自然史博物館友の会の宣伝をした。
 昼食時まで気付かなかったのだが、あくあぴあからの参加者に視覚障害のある子どもがいた。きちんとお父さんがサポートされていたので問題はなかった。話を聞くといろいろ触りたいとのことだったので、何かを見つけては手にのせに行ったみた。タゴガエル、サワガニ、オオセンチコガネ。でも、昼食時以外は、他の参加者とのやりとりや、観察対象の確保などに気をとられ充分に対応できなかったのが心残り。楽しんでもらえただろうか。

確認した両生爬虫類
ニホンアマガエル、ヌマガエル、ツチガエル、タゴガエル、ヤマアカガエル、トノサマガエル、モリアオガエル、カジカガエル、アカハライモリ、ヒバカリ、ヤマカガシ、ジムグリ(死体)、ニホンカナヘビ、ニホントカゲ

確認した鳥類
キジバト、アオサギ、カワセミ、コゲラ、アオゲラ、ハシブトガラス、ツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、メジロ、キビタキ、オオルリ、カワラヒワ、イカル、ホオジロ

観察したその他の動物
カブトエビ類、ホウネンエビ、カイエビ類、スジエビ、サワガニ、タイワンシジミ、カワニナ、マルタニシ、スクミリンゴガイ、ヤマナメクジ、カワムツ、カワヨシノボリ
●植物園案内・動物編「街で繁殖する鳥
日時:2019年6月22日(土)
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:83名(補助スタッフ0名)


 この季節は春秋や冬と違って、一年で一番鳥の種類が少ない。その代わり身近な鳥をじっくり観察するチャンス。とくに今は、繁殖の様子が観察できる。というわけで、家の周りにもいる普通の鳥の繁殖の様子を観察すると宣言してからスタート。

 まずクジラに営巣するスズメを観察。餌を運んできて、ヒナの声が聞こえる。博物館のすぐ南で、スズメの成鳥と巣立ちビナの見分け方を教えてから、巣立ちビナへのエサやりを観察。巣立ちビナ連れのシジュウカラも観察。ハシブトガラスの少し大きくなった巣立ちビナ2羽にも出会い、巣立ちビナの特徴や、カラスの親子関係を解説。そして、営巣するカラスとのつき合い方を説明。
 大池で、遠くのダイサギを紹介してから、アカミミガメとクサガメを観察。その後、照葉樹林へ。ハシブトガラスの巣を観察し、ムクドリの巣立ちビナも観察。
 バラ園を抜けて、ユーカリ園を経由して再び大池へ。再びダイサギを観察。対岸のヨシ原からオオヨシキリの囀りが聞こえるので、大池をぐるっと回って、オオヨシキリのところへ。噴水にいるアオサギを観察しながら、橋を渡って、ポーチに戻る。

観察した鳥
コブハクチョウ、ドバト、キジバト、アオサギ、ダイサギ、コゲラ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、オオヨシキリ、ムクドリ、スズメ(以上14種)
●テーマ別自然観察会「初めての鳥のさえずり
日時:2019年5月19日(日) 午前10時〜午後2時25分
場所:奈良県生駒市:生駒ケーブル生駒山上駅〜東大阪市:ぬかた園地〜なるかわ園地〜(神津嶽コース)〜近鉄枚岡駅
参加者数:33名(申込み44名、全員当選)(補助スタッフなし)


 集合場所から昼食をとったなるかわ休憩所までの間で、ソウシチョウ、ウグイス、メジロ、センダイムシクイ、キビタキの囀りを繰り返し説明。ソウシチョウとメジロの囀りの違い、センダイムシクイやキビタキの囀りのヴァリエーションの説明を繰り返し行った。その他、ホトトギス、コサメビタキ、サンコウチョウ、ホオジロの囀りも説明できた。同時に、20年前にはこれほどソウシチョウ、センダイムシクイ、キビタキは多くなかったことなど、鳥類相の変遷の話もした。
 鳥の羽根好きの少年は、鳥の囀りを聞きつつ羽根探し。虫好き少年たちは、鳥には目もくれず昆虫採集をしていた。
 比較的人数が少なく、頻繁に立ち止まっては説明をしていたので、大きく遅れる人はあまり出なかった。が、昼食後は一気に下るしか無かったので、最後尾はけっこう遅れていた。

 コースとしては、比較的道幅が広いので、立ち止まって解説するのはやりやすかった。しばしばランナーの道をふさいでいたが…。
 下見の時に右膝を痛めたが、 1週間でおおむね回復した。右膝を気遣ってゆっくり目に下ったので、かえって良かったかもしれない。

観察した鳥
キジバト、ホトトギス、コゲラ、サンコウチョウ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、センダイムシクイ、メジロ、ソウシチョウ、コサメビタキ、キビタキ、スズメ、カワラヒワ、ホオジロ(以上20種)
●植物園案内・動物編「はじめてのバードウォッチング 春の渡り鳥を見つけよう!
日時:2019年4月27日(土)
場所:大阪市東住吉区 長居植物園
参加者数:102名(補助スタッフ3名)


 はじめてのバードウォッチングというタイトルだが、参加者の多くは経験者。最初にバードウォッチングが初めての人に手を上げてもらったら、1/3程度だった。いくつかのメディアに案内が載ったので、3つ(関西ウォーカー、サンケイリビングなど)ほど確認したが、それを見て来た人はほとんどいなかった。
 最初に、初心者向けに双眼鏡の使い方。メガネの有無に合わせて接眼部の調整、眼の幅合わせて、のぞいてピントを合わせる。左右でピントがずれていたら調整。そして、目当ての場所をパッと双眼鏡でとらえる練習を簡単に。

 それから出発。まずは大池へ。近くにコブハクチョウしかいないので、コブハクチョウを簡単に説明。向こうの島にいるダイサギとアオサギを軽く紹介。なんか飛んで行くと思ったらササゴイで驚いた。が、見えないところにとまって説明できず…。
 照葉樹林の南を通って、バラ園の横を抜けていくところで、カワラヒワやツグミがいたが、少し観察したら飛んでしまう。ユーカリ園のところにもツグミがいたけど、草にかくれてうまく見えない。
 二次林に入ったところで、シジュウカラが出現。これはみんなで観察。ヒタキ類を待っているとコゲラがやってきて、これも観察できた。そして、ようやくキビタキ雄が登場。半分くらいの人が見れたかと。
 ツツジ山から小池の北を通って、アジサイ園経由で大池へ。さっぱり鳥に出会えない…。
 大池で、アオサギ、カワウ、カイツブリを観察。橋を渡って、ポーチに戻って、まとめをして一旦解散。

  そのままポーチで、希望者向けに鳥の図鑑や初心者向けのバードウォッチング入門書を紹介した。結局、大部分の人は残って図鑑の話を聴いていた。その後、一部の人はさらに残って、本を見ていた。

 初心者が多めなので、貸し出し用の鳥の図鑑を15冊用意すると共に、貸し出し用の双眼鏡も12台準備した。すべて借り手がついた。
 昨日まで暖かかったのに、一転して今日は寒の戻り。寒くて鳥がほとんど囀らず。風が強いのもあって、鳥があまり見つけられなかった。参加者が多かったのに残念。

観察した鳥
コブハクチョウ、カイツブリ、ドバト、キジバト、カワウ、ササゴイ、アオサギ、ダイサギ、ツツドリ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、センダイムシクイ、エゾムシクイ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、コサメビタキ、キビタキ、スズメ、カワラヒワ、アオジ(以上26種) (アオバトやコムクドリも出ていたらしいが、見逃した)
●室内実習「鳥の調査の勉強会 第1回
日時:2019年4月7日(日)
場所:長居植物園、大阪市立自然史博物館 会議室
参加者数:8名(申込み11名、全員当選)


 今年は、昨年からの継続6名、新規5名。
 午前中は、植物園で鳥の調査を考えながら、鳥の観察。テーマは「長居公園周辺で繁殖する鳥で研究計画」。ただ、長居公園以外でも都市公園周辺で繁殖する鳥ならいいこととした。植物園で鳥を観察した後、室内で仮想の研究計画を話してもらった。
 午後は、博物館内で、論文紹介。その後、参加者各自の調査データもしくは調査計画の発表。今回は、すでにけっこうな量のデータを持ってる人が多かった。研究計画というより、データ処理の方針の相談会のような。
 今年度は、年間を通じて3回開催予定。次回は、7月6日(土)。
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