大阪府下のツバメの集団ねぐら

確認データ   分布図

内容のまちがいに気づいた方、新たな情報(観察記録や文献)を持っている方はお知らせ下さい。


ツバメの集団ねぐら

 ツバメはおもに夏鳥で、春になると南方から渡ってきて、日本で繁殖して、秋に再び南へ渡っていきます。春に渡ってきた当初もツバメは集団ねぐらをつくるそうですが、あまり大きなものにはならないようです。そして繁殖を始めると、巣や巣の近くで寝るようになります。繁殖を終えたツバメや、巣から巣立って一人立ちもした若いツバメは、巣場所周辺を離れて、ある程度の面積を持ったヨシ原で集団で寝るようになります。一つのヨシ原に集まるツバメの数は季節によって変化し、数千羽から数万羽にまでなることがあります。夕方になって寝に集まってきたツバメがヨシ原の上空を乱舞する姿は感動ものです。ヨシ原に多くの個体が集まるのは、7月後半から8月にかけてです。
 大阪では以前から、淀川の豊里大橋下流の右岸にツバメのねぐらがあることが知られていましたが、大阪の南部のツバメのねぐらがどこにあるのかは謎のままでした。ところが1994年以降、大阪の各地で相次いでツバメの集団ねぐらが見つかりました。1999年には、岸和田市でヨシ原ではなく電線で集団で眠るツバメが確認されました。


私自身が確認した情報(【和田】と表示)を中心に、大阪市立自然史博物館へ寄せられた情報(【博物館】と表示)、和田個人が聞いた情報(【個人情報】と表示)、文献情報(【文献】と表示)を基に作製しました。

文献リスト
 (1)内田清之助・仁部富之助(1939)燕の塒りに関する調査成績.鳥獣調査報告9:1-45.
 (2)水野寿彦・岸博幸(1957)葦原における燕集団の継続観察.野鳥22:5-12.
 (3)須川恒(1982)宇治川河川敷のツバメ類の集団塒とその保護について.関西自然保護機構会報 8:25-30.
 (4)丸橋寿夫 (1983)淀川でツバメのねぐら発見. Nature Study 29(10):114.
 (5)森野厚子(1984)ツバメのねぐら探し. 都市と自然 (103):2.
 (6)日本野鳥の会大阪支部保護部 (1994)ムクドリ通信 (114):17.
 (7)日本野鳥の会大阪支部保護部 (1995)ムクドリ通信 (120):18.
 (8)酒井和子(1996)太平寺のツバメのねぐら. 都市と自然 (246):2.
 (9)日本野鳥の会大阪支部保護部 (1997)ムクドリ通信 (127):15.
 (10)日本野鳥の会大阪支部探鳥会部 (1997)例会報告. ムクドリ通信 (132):11.

博物館や和田個人に情報を寄せて下さったのは次の方々です。
 清水俊雄氏、杉之原専司氏、中野勝弥氏、西中美穂氏、西村静代氏、弘岡和子氏、弘岡知樹氏、松尾 ■氏


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確認データ

【北摂】
○豊中市穂積(1957年頃?)
  1957年頃?、約5000羽が集まっていた【文献2】(【文献3】への引用による)
  1982年時点で湿地埋立により消滅している【文献3】

●高槻市鵜殿:淀川右岸(1995年-1999年-)
  1995年:ツバメの集団ねぐらが発見される【文献7】
  1996年:?
  1997年-1999年:集団ねぐらとして利用される
   1997/7/21 ツバメが集まる【博物館】
   1998/7/25 ツバメが多数集まる【和田】
   1999/7/10 ツバメが多数集まる【和田】

【大阪市】
○大阪市西淀川区中島(1983年以前)
  1983年時点で消滅している【文献4】
●大阪市東淀川区豊里:淀川右岸(1939年頃?-1999年-)
  1939年頃?、約10000羽が集まっていた【文献1】(【文献3】への引用による)
  1982年:約10000羽が集まる【文献4】
  1983年:約10000羽が集まる【文献4】
  1998/8/21:約10000羽が集まる【和田】
  1999/7/23:約5000羽が集まる【和田】

【泉北】
○堺市野尻町:大津池(1994-1997年)
  1994年:ツバメの集団ねぐらがあることが多くの人に知られるようになる
   約10000羽集まる【文献6】
  1995年:一時星谷池に移動するが、おおむね集団ねぐらとして利用される
   1995/6/8 約130羽集まる【和田】
   1995/7/27 50羽以上の群が飛ぶがねぐらに入らない【和田】
   1995/7/30 100羽以上が西へ飛び去る【和田】
  1996年:集団ねぐらとして利用される
   1996/6/22 約300羽集まる【和田】
   1996/6/30 約1300羽集まる【和田】
  1997年:7月上旬までは集団ねぐらとして利用されていたが、7月後半には集まらなくなり行先不明【個人情報】
   1997/7/19 100羽以上飛んでくるが、北の方へ飛び去る【和田】
  1998年:集まっていない(ヨシ原は存在)【個人情報】
○堺市新家町:星谷池(1995年)
  1995年:7月終わりから8月にかけて、大津池からねぐら移ってきていた
   1995/8/2 4000-5000羽が集まりねぐらに入る【和田】
  1996年:道路建設などのため池が埋め立てられる
   1997/2/20 池はおおむね埋め立てられていた【和田】
●堺市引野町3丁:小池(1997年-1999年-)
  1997年:大津池から移ってきたと思われるツバメの集団ねぐらが発見される
   1997/8/20 ねぐら確認【文献10】
          3000-4000羽集まる【個人情報】
  1998年:集団塒として利用【個人情報】
  1999/6/11 500羽以上集まる【博物館】
  1999/9/5 約800羽集まる【博物館】
○堺市太平寺:馬場池(1995-1996年)
  1995年:ツバメの集団ねぐらが発見される【文献7】
  1996年:7月中旬、元禄池へ引っ越し【文献8】
  1997年:集まっていない【個人情報】
○堺市草部:元禄池(1996年)
  1996年:太平寺から移ってきたと思われるツバメの集団ねぐらが発見される
   7月中旬、太平寺から引っ越し【文献8】
   約10000羽集まるが、離合集散が激しい【文献9】
  1997年:集まっていない【個人情報】

【泉南】
○岸和田市三ヶ山町:七ツ池(1996年)
  1996年:ツバメの集団ねぐらが発見される
   約4000羽集まるが、離合集散が激しい【文献9】
  1997年:集まっていない【個人情報】
  1998年:集まっていない(ヨシ原が消滅)【個人情報】
○岸和田市磯上町:今池(1997年)
  1997年:ツバメの集団ねぐら発見の未確認情報あり【個人情報】
   1997/8/31 約1000羽集まる【個人情報】
  1998年:集まっていない(ヨシ原は存在)【個人情報】
●岸和田市流木:今池(1998年?-1999年-)
  1998年:ツバメの集団ねぐら発見の未確認情報あり【個人情報】
  1999/8/24 電線やビニールハウスの上に多数集まる【個人情報(西中美穂・西村静代)】
○泉佐野市日根野:十二谷池(1984年?)
  1984年8月中旬 約1000羽が周囲を飛ぶ(ねぐら入りは未確認)【文献5】
  1997年11月25日 ツバメのねぐらができそうなヨシ原はない【和田】
○泉佐野市泉ヶ丘1丁目:奥池(1994-1995年)
  1994年:ツバメの集団ねぐらが発見される
   4000-5000羽集まる【文献6】
  1995年:集団ねぐらとして利用される【文献7】
  1996年:ヨシ原がなくなり消滅
   1996/6/12 ツバメのねぐらができそうなヨシ原はない【和田】