大阪湾岸カモメ類分布調査

調査方法 ・ 調査結果(湾岸部の分担調査 ・ 近畿のカモメ類の群分布


調査を始めるきっかけ

 1998年から、ユリカモメのカラーリング探しを行なってきました。京阪神で多くのカラーリングが確認してきましたが、大阪府下でも泉南地域での確認がないなど、まだまだ課題も多くあります。2000年度からは、捕獲しての新たな標識も装着。その他のセグロカモメ類の捕獲の試みなど、ここのところ冬にはカモメ類が注目されています。こういった調査では、どこにカモメ類が多く見られるかといった分布に関する情報が不可欠です。というわけで、大阪湾岸のカモメ類の分布調査を企画しました。
 目的は、大阪湾岸のカモメ類の海岸部での分布状況の把握。さらに、内陸部でカモメ類が集まる場所の把握にもつとめること。その結果は、その後の継続的観察ポイントや捕獲場所の選定に活用します。さらに海岸部での調査では、カモメ類以外の海鳥の個体数もあわせて調査します。


調査方法

●調査対象地:大阪府岬町〜兵庫県神戸市垂水区(鳴門大橋まで)。和歌山県友ヶ島・加太、淡路島東岸や、大阪府・兵庫県南部の内陸部の情報も集める。
●対象種:カモメ類を中心に、ウ類、カモ類、カイツブリ類など水鳥の情報も集める。
●調査期間:2000年11月中旬〜2001年1月
●調査時間:午前9時〜午後3時
●その他:雨天時・降雪時の調査はしない。

【海岸部の調査】(分担して実施。分担していない場所でも、同様の手法での調査結果を収集)
●調査用具:筆記用具、双眼鏡、(できれば)望遠鏡、地図、防寒具
●記録項目:調査日・調査時間・調査者・調査地名、種ごと(あるいはグループごと)の個体数
      ※地図上に、群の位置・種別・個体数、及び調査した範囲を記入する
●分類群ごとの記録すべき内容
・カモメ類:個体数は規模がわかる程度で可(100羽までは10羽単位、1000羽までは100羽単位、1000羽以上は500羽単位が目安。もちろん細かく数えてもかまわない)。種の区分は、最低限ユリカモメ(及びその他の小型カモメ類)とそれ以外(できればウミネコ・カモメの中型カモメ類と、セグロカモメのような大型カモメ類も区分されている方が望ましい)。もちろんきちんと種まで同定されているに越したことはない
・ウ類:カワウとウミウの区別はしなくてよい。大まかな個体数を記録。
・カモ類:可能な範囲で種を区別(とくにアイサ類やクロガモ、ホオジロガモなど海ガモ類に注目)。種ごとの大まかな個体数を記録。
・その他水鳥(サギ類、アビ類、カイツブリ類、ウミスズメ類、シギ・チドリ類):種名はおろか、グループ名もわからないくても、わかる範囲で区分して、とにかく個体数を記録。
・その他の鳥:ミサゴ、イソヒヨドリなどその他の水辺の鳥もいたら記録するも可。

【内陸部での調査】(分担せず随時調査)
●記録項目:観察日・観察時間・観察者・観察場所(詳しく)
      カモメ類についてのみ種ごとの個体数

【情報募集!】
→京阪神を中心とした近畿地方で、20羽以上のカモメ類がいる場所があれば、wadat@mus-nh.city.osaka.jpまでお知らせ下さい。

※※注意事項※※
・種が同定できなければ、できる範囲で記録。「カモの一種」「水鳥の一種」などでもかまわないので、いたら必ず記録し、同時に不確かな同定はしない!
・大きな群がいる場合、数羽程度の飛んでいる個体は無視してかまわない(とくにカモメ類の場合)。
・観察中に群の個体数に多少変化があっても気にしなくてもよい。可能なら、観察時間内の各種の最大個体数を記録。


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