8.山地
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台場くぬぎの森 台場くぬぎの森
渓流 渓流
北摂山地 北摂山地
金剛・生駒山地 金剛・生駒山地
和泉山地 和泉山地

大阪は三方を北摂、金剛、生駒、和泉の山地で囲まれています。地質や地形は異なりますが、
気候の違いはわずかです。それでも、もともとの林の様子や人々の利用のしかたによって、
個性ある自然や風景が残されてきました。近年では、開発が山地に及んでいることや、林業や山間地の農業に
たずさわる人が減ったことにより、かつての風景が失われつつあります。

8-1 台場くぬぎの森  



台場くぬぎのある里山の雑木林には、
クヌギやコナラの他にさまざまな樹木が混じっています。

人々はそれぞれの木の性質をよく知り、
利用したり、役に立つ木として残したりしてきました。

有用な木が保護されたことも雑木林の多様性を保つのに重要だったかもしれません。
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8-2 渓流  



周りを樹木でおおわれる渓流は、昼でもうす暗く、冷たい水が流れています。

樹木が落とす枝や葉は水生昆虫の隠れ家となり、流れの中には、泳ぎ上手なアブラハヤ、腹びれで岩にはりつくカワヨシノボリがすんでいます。

また、カジカガエルやオオサンショウウオも生息しています。

このような渓流も、最近は、川沿いの道路の拡幅、ダム建設、レクリエーションの場としての利用のため、生きものにとってはすみにくい場所になってきました。
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8-3 北摂山地  

大阪平野の北にひろがる山地を北摂山地と呼んでいます。多くの盆地をはさんでなだらかな山々が連なり、その奥は丹波山地につながっています。

古くから人々が住みつき、盆地をたがやしながら、クリ栽培や炭焼き、柴刈などに山を利用してきました。

こうしてできた雑木林が広い範囲で保たれてきたのが北摂山地の特徴です。

箕面の谷の照葉樹林や高槻市本山寺の
モミ、ツガ林、妙見山のブナ林など、社寺林として残されてきた自然林もあります。
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8-4 金剛・生駒山地  


大阪平野の東にある金剛・生駒山地は、大和川の谷により、北の生駒山地と南の金剛山地に分けられます。

標高400メートルくらいの低い山並みが続く生駒山地は、大阪の市街地に近く、
信仰やレクリエーションの場として親しまれてきました。

金剛山地は、二上山から大和葛城山をへて、大阪府の最高峰の金剛山に連なります。
大部分がスギ、ヒノキの植林におおわれていますが、金剛山と大和葛城山の山頂にはブナ林があります。

特に金剛山頂のブナ林には、大阪の他の山地では見られない生物がすんでいます。
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8-5 和泉山脈  


和泉山脈は紀見峠から西へ、岩湧山、槇尾山、和泉葛城山の山々をつらね、紀淡海峡まで続いています。

山脈の南側には中央構造線と呼ばれる大断層がはしっています。

また、北側には急な谷が深く刻まれているのが特徴です。

海岸や内陸の急斜面には、和泉山脈を特徴づけるウバメガシが広く分布しています。

泉葛城山の山頂付近にはブナ林が残っています。
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