第2展示室 > 恐竜とアンモナイトの時代
A.アンモナイトの海


中生代になると、ペルム紀末に絶滅したり衰退した古生代の海の生物にかわって、多くの新しい生物の発展がおこった。なかでもアンモナイト類の発展はいちじるしく、古生代のゴニアタイト目にかわって、セラタイト目とアンモナイト目のアンモナイトが栄えた。そのほか、二枚貝や巻貝などの軟体動物、六放サンゴやウニ、有孔虫などの原生動物、石灰質ナンノプランクトンなどにも栄えたものがある。また、ニシン目やスズキ目をはじめ、現在もっとも繁栄している硬骨魚である真骨類が、出現し発展したのもこの時代である。
しかしながら、中生代末にも、アンモナイト類や、イノセラムスなどの二枚貝類をはじめ、多くの中生代型の生物の絶滅がおこった。陸上での恐竜類の絶滅とほぼ同時におこったこれらの絶滅の原因については、まだ確かなことはわかっていない。ただ、白亜期末におこった大海退が、浅い海底で栄えていた生物に大きな影響をあたえたことはまちがいない。(両角)