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大阪の丘陵地と周囲の山地は、かつては照葉樹林とよばれる林におおわれていた。シイやカシのなかまなどの常緑広葉樹からなる林である。これらの木の葉はあつくてかたく、太陽の光を反射してあかるくかがやくが、林の外観の印象とは逆に、林のなかは葉に光りをさえぎられて、一年じゅううす暗くてしめっぽい。
このような林が大阪府下でひろい面積にひろがっていたことは、植生の研究や、遺跡の発掘資料などからあきらかであるが、現在では、照葉樹林はほとんどみることができない。わずかに鎮守の森として、神社や寺に、小面積で点てんと残っているだけである。そして、もともと照葉樹林であった場所は、今では、アカマツやコナラの林、スギやヒノキの植林地、あるいは田畑や住宅地などになっている。この例にみられるように、自然は人間が利用することによって、長い年月の間に、さまざまに姿を変えてきたのである。