IODPキャンペーン「ちきゅうってなに? 地球を調べよう」の開催


 1968年に始まった深海科学掘削は,プレートテクニクス説の実証など,地球についての数多くの発見をもたらしてきました。そしてこの科学計画は、2003年10月からは、日本が建造中の地球深部探査船「ちきゅう」を中心とした, 3種類の掘削船を用いたIODP(統合国際深海掘削計画)として,新たにスタートをきりました.IODPは,日本が初めて国際的なリーダーとして推進する,国際共同科学計画です.
 「ちきゅう」は,これまでの掘削船では海底から2,000mまでしか調べられなかったのに対して,水深4,000mの海底から掘り始めて,海底下7,000mの深さまで掘削して,地層や岩石を調べることができます.この優れた能力を用いて,南海地震などのプレート  境界型巨大地震が発生するしくみの解明,地球規模での環境変動の理解,地下生物圏や新たなエネルギー資源の発見,人類未踏のマントルへの到達などの,私たちが地球をより良く知るための科学的成果をあげることが期待されています.
 このIODPの内容や科学的な意義についてわかりやすく紹介する講演会を,海洋研究開発機構および日本地球掘削科学コンソーシアムと共同で開催します.講演や「地球」と「ちきゅう」に関するクイズ大会,パネル展示を通して,地球に対する理解を広めていってほしいと思います.クイズの正解者には 素敵なプレゼントも用意しています.

日時:10月31日(日) 午後2時〜4時
会場:大阪市立自然史博物館 講堂および本館2階特別展示室
プログラム:
講演「地球ってなに?」
恐竜が絶滅した原因が海の底から見つかったってホント? IODPってなに?  深海の底を掘って何がわかるの? いくつもの?について解説します.
ビデオ上映「遥かなる地球の旅路2」
"ちきゅう"って大きいの?…地球深部探査船"ちきゅう"の説明
"ちきゅう"&地球 大クイズ大会
講師:海洋研究開発機構 プログラムディレクター 巽 好幸氏(予定) ほか
参加費:無料(ただし博物館入館料が必要)
申し込み:当日受付 

IODPに関する展示


10月30日(土)〜11月7日(日)の間,自然史博物館本館2階特別展示室において,市民向けに,IODPの科学的な意義をわかりやすく解説するパネルや,地球 深部探査船「ちきゅう」と掘削装置の模型などを展示するとともに,広報ビデオの上映を行います.10月31日の講演会に参加できない方も是非ご覧ください.

※このIODPキャンペーンの一環として,10月30日には大阪府立岸和田高等学校(岸和田市)において,高校生・大学生向けの講演会が開催されます.