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プレスリリース 07/5/10

大阪市立自然史博物館 第36回特別展「世界一のセミ展」の開催について
―世界一でっかい・ちっちゃい・やかましい?…セミ大集合―

平成19年5月10日
大阪市立自然史博物館
電話 06-6697-6222
担当:学芸課 初宿(しやけ)成彦
 大阪市立自然史博物館では、平成19年7月7日(土)から9月2日(日)まで、長居公園内の「花と緑と自然の情報センター」 2階ネイチャーホールにおいて、特別展「世界一のセミ展」を開催します。世界一大きいセミ、小さいセミ、長生きのセミ、定刻に鳴くセミ、やかましい大阪のクマゼミなど世界各地の珍しいセミの標本約200種1,500点を展示、併せて謎が解明されてきた様々な生態や温暖化・都市化との関わりなどを紹介します。

 セミは大きな音で鳴くことから、私たちに最も身近な昆虫のひとつで、短歌・俳句にもしばしば詠まれるなど、夏の風物詩となっています。大阪では昔に比べ、「クマゼミが増えた」と誰もが感じており、温暖化・都市化などの環境変化に伴ったものではないかと考えられています。また、セミ類は幼虫期間が非常に長いことが知られていますが、土の中でどのように過ごし、どのようなサイクルで成虫が発生しているのかなど、これまで未知のままでした。

 当館では博物館友の会などによる市民参加型の調査や大阪市立大学研究グループとの共同研究を通し、このような身近な謎の解明に積極的に取り組んできました。本特別展では、そのような調査・研究の結果について、標本、模型、ジオラマなども交え、楽しくかつ詳しく紹介します。

 一方、当館では野外調査や海外博物館との標本交換などにより、標本・映像・音声資料を精力的に収集してきました。国内外のセミ、とりわけ大型で美しい模様のある種類、変わった鳴き声の種類などについても、詳しく紹介します。

 これまで国内外において、セミにテーマを絞った展覧会で、これほど大規模なものはなかったと思います。タイトルのみならず、内容的にも、展示室の賑やかさでも、「世界一」のセミ展となると期待しています。

 今回の特別展では、世界的なセミの研究者である林正美・埼玉大学教授らを招き、記念講演会を開催するほか、セミをテーマとしたオープンセミナーや野外での自然観察会など盛りだくさんの関連行事を併催いたします(関連行事一覧参照)。

 さらに、夏休み中の子どもたちがセミと親しみ、自然についての関心を深めていただく一助となるよう、会期中の土・日・祝日には、会場内の特設コーナーにおいてワークショップを開催します。
1 名 称
大阪市立自然史博物館 第36回特別展「世界一のセミ展」
2 主 催
大阪市立自然史博物館、特定非営利活動法人大阪自然史センター、大阪市立自然史博物館友の会、大阪市立大学都市問題研究「市民と共にさぐる大阪のセミの謎」研究グループ
3 後 援(予定)
大阪府、大阪府教育委員会、公立大学法人大阪市立大学
4 協 力
日本セミの会
5 会 期
平成19年7月7日(土)〜9月2日(日)
ただし、毎月曜日(祝日の場合は翌日)は休館。会期50日間。
6 会 場
大阪市立自然史博物館 ネイチャーホール(花と緑と自然の情報センター 2階)
〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23 TEL 06-6697-6221 FAX 6697-6225
 地下鉄御堂筋線「長居」3号出口東へ800m JR阪和線「長居」東へ1000m
7 入場料
大人400円、高校生・大学生 300円(30人以上団体割引あり)
本館(常設展)入館料(同300円、200円)とのセット料金は、同600円、400円。
※長居植物園へは別途料金が必要。ただしセット料金には含む。
※中学生以下、障害者手帳などをお持ちの方、大阪市内在住の65歳以上の方は無料。
※こどもファーストデイ(毎月第3土曜日)のクーポン券はご利用できません。
8 開館時間
午前9時30分から午後5時まで(入館は4時30分まで)
ただし、夏休み期間中(7月21日〜8月末)の土・日曜日は午後6時まで(入館は5時30分まで)の延長を予定しています。
9 展示内容 主な世界一の展示品「どこが世界一やねん」 
   (説明後述)
・世界一大きなテイオウゼミ
・世界一小さなウラブナナゼミ
・世界一原始的なオーストラリアムカシゼミ
・世界一寿命の長いジュウシチネンゼミ
・世界一高緯度にすむヤマチッチゼミ
・世界一几帳面?なクロイワゼミ
・世界一成虫で長く生きたことが確認されたクマゼミ
・世界一やかましい?大阪のクマゼミ
・世界一?のセミの特別展
10 展示点数
海外産を含め約200種1,500点を展示予定
11 展示構成 
・第1部 大阪のセミ、いまむかし  ・第2部 セミの一生
(説明後述) ・第3部 世界のセミ  ・第4部 日本のセミ
・第5部 温暖化・都市化とセミ   ・第6部 身近でお手軽セミしらべ
12 関連行事
・特別展プレ展示「出張!自然史博物館」及びプレ講演会「せみ・セミナー」(説明後述)
・自然史オープンセミナー「セミのぬけがらから環境をはかろう」「大阪には何でこんなにクマゼミが多いんや?」
・長居植物園案内・昆虫編「セミの羽化のかんさつ」
・室内実習「セミのぬけがらの見分け方」
・テーマ別自然観察会「ヒメハルゼミ」「温暖化とエゾゼミ」
・教員・観察会指導者向け支援プログラム「セミのぬけがらで環境学習」
・特別展記念講演会「世界のセミ、日本のセミ」
・セミのぬけがら同定会
・靱公園セミのぬけがらしらべ2007
・こども向けワークショップ
説明資料
1 展示の内容
主な世界一の展示品「どこが世界一やねん」
・世界一大きなテイオウゼミ
 マレーシアに産する世界最大のセミ。大きなものでは全長(頭の先から翅の先までの長さ)が12cm、翅を拡げると20cmを超える。夜間にウシガエルのような単調な音を響かせて発音活動を行う。

・世界一小さなウラブナナゼミ
 全長が1.3cm。ハエのような小さなセミ。オーストラリアに産する。

・世界一原始的なオーストラリアムカシゼミ
 セミは雌を呼ぶために雄が鳴くことでよく知られる昆虫であるが、このような行動が進化する前はもちろん、そのような発音活動は行っていなかった。そのころの生き残りともいえる世界一原始的なセミ、ムカシゼミがオーストラリアに分布している。

・世界一寿命の長いジュウシチネンゼミ
 セミは地中の生活が長く、一個体の寿命としては、昆虫の中ではかなり長い。大阪周辺にすむセミでは3〜10年ほどであると推定されるが、北アメリカには17年もしくは13年ごとにきまって出現するジュウシチネンゼミなどの「周期ゼミ」が知られている。この特異なセミの生態のほか、そのような周期性の進化の謎にも迫る。

・世界一高緯度にすむヤマチッチゼミ
 熱帯地方を起源とするセミ類は、温暖な地域ほど分布する種類が多い。世界でもっとも高緯度地方に生息するのはヤマチッチゼミで、北欧のフィンランド、スウェーデンのほか、シベリアなどのユーラシア大陸に広く分布している。

・世界一几帳面?なクロイワゼミ
 沖縄のクロイワゼミは午後7時15分ごろから45分ごろまでの約30分しか鳴かない。時計代わりになる几帳面で特異なセミである。

・世界一成虫で長く生きたことが確認されたクマゼミ
 セミ成虫の寿命は一般に1週間などと言われるが、クマゼミに実際に印を付けて調べてみると1ヶ月生きたことがわかった。自然状態でそのような証拠が得られたのは初めてのことと考えられる。

・世界一やかましい?大阪のクマゼミ
 欧米などでは日本のように、大都市でセミが見られることは少ない。東京と大阪を比較しても種類構成が大きく異なっており、大阪は音量の大きなクマゼミが大量に発生している。大阪は大都市のなかでは世界一セミのやかましい街かもしれない。

・世界一?のセミの特別展
 セミにテーマをしぼり、かつ今回ほど規模の大きな展覧会は、おそらく世界で初めてである。
展示の構成
・第1部 大阪のセミ、いまむかし
 大阪市内では現在、大きくて鳴き声もうるさいクマゼミばかりが公園で見られ、世界一セミがやかましい街といわれている。しかし、かつてはアブラゼミのほうがむしろ多かったといわれる。当時の風景写真、流行語、物品、再現ビデオなどを交えて、その紹介を行い、展示会全体の導入とする。また実際に行った市民アンケート結果についても公表し、アブラゼミからクマゼミへ入れ替わったのがいつだったのかを具体的に示す。

・第2部 セミの一生
 セミの長い一生について、標本や拡大模型、映像を用いて展示する。地下部分については展示室内にやや暗いスペースを設け、幼虫が樹の根を吸って成長する様子を実感してもらう。また、卵からの孵化のメカニズム、成虫になってからの天敵、昨今の研究により詳しくわかってきたクマゼミの生態について紹介する。

・第3部 世界のセミ
 世界中のさまざまなセミについて標本展示を行い、いくつかは鳴き声とともに紹介する。上記世界一の項目であげた種類のほか、蝶のように白く美しいシロバネゼミ(マレーシア)、ファーブル昆虫記に登場するトネリコゼミ(フランス)、腹部の大きく膨れた変わった風貌のハラブトゼミ(オーストラリア)などを展示する。またセミの系統進化を物語る化石標本(鳥取県産)も展示する。

・第4部 日本のセミ
 日本に32種ものセミがいることは、あまり知られていない。これらすべての種について、標本展示を行う。特に、大阪の市民にとって馴染みの薄い沖縄の種類については、その変わった鳴き声や映像なども紹介する。
 関西にすむセミ13種については、くわしい分布や生態などを、地図やジオラマを通して、くわしく紹介する。特に社寺の原始林に局地的に分布するヒメハルゼミについては、スペースを広くとったジオラマを作成し、夕暮れに間欠的に大合唱する様子を展示室内に再現する。

・第5部 温暖化・都市化とセミ
 東アジアを中心とした10都市におけるセミの種構成の違いを展示し、都市化が進むことによって各都市でセミにどのような変化が起こったのか、日韓5都市での同一手法によるセミの発生数の比較(大阪が最多)などを紹介する。特に大阪で問題になっているセミによる被害などを展示する。
 また、温暖化によって、セミの出現時期が早まっている。大阪のクマゼミの初鳴平年日は7月11日だが、最近10年では遅れたのは一度しかなく、今世紀末に平均気温が2℃上昇(国連ICPP報告書)した場合、平年日は6月26日ごろと推測される。近畿では標高600m以上の山地にすむエゾゼミも危機にさらされており、平均気温が2℃上昇すると金剛山、愛宕山を除いては滅亡すると推定された。さらに、2030年東京でのクマゼミの大量発生を様々なデータから予言、セミを通して身近な環境問題について考えていただく。

・第6部 身近でお手軽セミしらべ
 セミは人の生活に身近な存在であるため、意外に手軽な方法で調べることができる。環境などの違いや変化に着目しながら、ぬけがらを用いたセミの調べ方の具体例を紹介する。また大阪府内の学校などで実際に現在行われている調査事例について紹介し、協力を呼びかける。

・その他
セミ文庫:セミに関する書物、論文のほか、小説、俳句集などを開架図書として公開します。
2 関連行事(日付順)(全体スケジュールを末尾添付)
特別展プレ展示「出張!自然史博物館―世界のセミ いろいろ―」
日 時:5月19日(土)〜6月7日(木)月〜木  午前9時15分〜午後8時30分 土・日・祝 午前9時15分〜午後5時 (ただし5月25日(金)、31日(木)、6月1日(金)は休館日です。)
場 所:大阪市立中央図書館 エントランスギャラリー
特別展プレ講演会「自然史博物館せみ・セミナー 大阪にはなんでクマゼミが多いんや!?」
日 時:6月3日(日) 午後2時〜午後3時30分 
場 所:大阪市立中央図書館 講堂
参加費:無料
定 員:先着300名
申込み:不要
自然史オープンセミナー「セミのぬけがらから環境をはかろう」
セミは羽化のあと、ぬけがらを残します。このぬけがらはそのセミがそこで育ったという証拠になります。近畿には13種のセミがいて、その分布は周辺の環境をよく反映しています。ぬけがらの見分け方や見つかる環境について解説をします。
日 時:7月7日(土)午後3時〜午後4時30分
講 師:初宿成彦(自然史博物館 昆虫研究室 学芸員)
会 場:大阪市立自然史博物館 集会室
参加費:無料。ただし博物館本館入館料が必要。
室内実習「セミのぬけがらの見分け方」
 セミはぬけがらからでも種類がわかり、また環境によってすんでいる種類が違っているので、その場所の特徴を知るのに使うことができます。実際にセミのぬけがら標本をみながら、セミのぬけがらの見分け方を覚えましょう。
日 時:7月8日(日) 午前10時〜正午または午後2時〜午後4時
場 所:大阪市立自然史博物館 集会室
対 象:小学生以上
定 員:各回30名(定員を超えた場合は抽選)
申込み:往復はがき、または電子メールに、「室内実習・セミのぬけがらの見分け方に参加希望」と明記の上、参加希望の時間帯(午前、午後、どちらでも)、参加者全員の氏名、年齢、住所、電話番号、返信用宛名を書いて、6月29日(金)までに届くように、自然史博物館普及係宛に申し込んで下さい。自然史博物館ホームページからも申込みできます。
その他:抽選の結果や参加方法などは返信でお知らせします。
問合せ:昆虫研究室の初宿(しやけ)まで
テーマ別自然観察会「ヒメハルゼミ」
 ヒメハルゼミは自然度の高いシイ・カシ林にすむセミで、近畿では大きな神社や寺院など、限られたところにしかすんでいません。夕方、ヒグラシが鳴き終わった後に、森全体が鳴いているような大合唱をします。この神秘的な大合唱のようすを観察しましょう。
日 時:7月14日(土) 午後4時〜午後7時
場 所:奈良市春日大社周辺
対 象:小学生以上(小学生は保護者の同伴が必要)
定 員:50名(定員を超えた場合は抽選)
参加費:大人100円、小学生50円(自然史博物館友の会会員は無料)
申込み:往復はがき、または電子メールに、「ヒメハルゼミに参加希望」と明記の上、参加者全員の氏名、年齢、住所、電話番号、返信用宛名を書いて、7月3日(火)までに届くように、自然史博物館普及係宛に申し込んで下さい。自然史博物館ホームページからも申込みできます。
その他:抽選の結果や参加方法などは返信でお知らせします。
問合せ:昆虫研究室の初宿(しやけ)まで
長居植物園案内・昆虫編(7月)「セミの羽化のかんさつ」
 大阪市内の都市公園にもっとも多いクマゼミは、土の中に約7年すごしたあと、日暮れの後に地上に出てきて羽化をします。幼虫の皮を脱ぎ、白く透き通ったセミが現れるようすを長居公園(東住吉区)で観察しましょう。
日 時:7月21日(土) 午後6時〜午後8時
集 合:自然史博物館 通用口(事務所入口前)に午後5時50分
対 象:どなたでも参加できます(小学生以下は保護者の同伴が必要)。
持ち物:懐中電灯、虫除けスプレー、虫さされの薬。蚊が多いので長袖・長ズボンをおすすめします。持っている人は双眼鏡かオペラグラス。
 参加費:無料  その他:雨天中止。当日天候があやしいときは、午後2時以降に06-6694-0500(留守番電話)で確認してください。
 問合せ:前日までは昆虫研究室の初宿(しやけ)まで
教員・観察会指導者向け支援プログラム「セミのぬけがらで環境学習」
大阪府には12種のセミが分布していて、それぞれがちがった環境にすんでいます。大阪市内は都市化・温暖化などの影響でクマゼミばか りになっていますが、郊外の森ではミンミンゼミやヒグラシなどが、また金剛山山頂などではエゾゼミのような北日本の種類が、それぞれたくさんすんでいます。セミのぬけがらは、それだけでも種類の区別ができます。これらを材料に用いて、環境をはかる方法について紹介します。
日 時:7月31日(火) 午前10時30分〜午後3時頃
場 所:東大阪市枚岡公園(予定)
対 象:小・中学校・高校の先生、学校教員を目指している大学生、観察会指導者などを優先しますが、一般の方も申し込み頂けます。
定 員:40名(定員を超えた場合は抽選)
参加費:100円(自然史博物館友の会会員は無料)
申込み:往復はがき、または電子メールに、「セミのぬけがらに参加希望」と明記の上、参加者の住所、氏名、年齢、電話番号、所属学校・団体名、返信連絡先(往復はがきには返信用のあて名)を書いて、7月17日(火)までに届くように、自然史博物館普及係宛に申し込んで下さい。自然史博物館ホームページからも申し込めます。
その他:抽選の結果や参加方法などは返信でお知らせします。
 問合せ:昆虫研究室の初宿(しやけ)まで
自然史オープンセミナー「大阪には何でこんなにクマゼミが多いんや?」
大阪の市街地では、クマゼミ以外のセミを見つけることさえ困難になっています。しかし、少なくとも1970年代以前は、アブラゼミのほうが多かったことがアンケート調査からわかりました。これは温暖化によって起こったのでしょうか。それとも、他の要因があったのでしょうか。大阪での過去の気温・環境変化のほか、東京、ソウル、札幌、鹿児島などの市街地にすむセミについて紹介しながら、この謎に迫ります。
日 時:8月4日(土)午後3時〜午後4時30分
講 師:初宿成彦(自然史博物館 昆虫研究室 学芸員)
会 場:大阪市立自然史博物館 集会室
参加費:無料。ただし博物館本館入館料が必要。
テーマ別自然観察会「温暖化とエゾゼミ」
 エゾゼミは寒冷地を好むセミで、近畿ではおもに標高600m以上の山にすんでいます。このまま温暖化が進むと、大和葛城山、六甲山、比叡山などのエゾゼミは、死滅してしまうと推定されています。このエゾゼミを通して、地球温暖化などの環境問題を考えてみましょう。
日 時:8月5日(日) 午前10時〜午後3時
場 所:奈良県御所市・大和葛城山
対 象:小学生以上(小学生は保護者の同伴が必要)
定 員:50名(定員を超えた場合は抽選)
参加費:大人100円、小学生50円(自然史博物館友の会会員は無料)
申込み:往復はがき、または電子メールに、「温暖化とエゾゼミに参加希望」と明記の上、参加者全員の氏名、年齢、住所、電話番号、返信用宛名を書いて、7月27日(金)までに届くように、自然史博物館普及係宛に申し込んで下さい。自然史博物館ホームページからも申込みできます。
 その他:抽選の結果や参加方法などは返信でお知らせします。
 問合せ:昆虫研究室の初宿(しやけ)まで
特別展記念講演会「世界のセミ、日本のセミ」
日 時:8月19日(日)午後1時〜午後4時
会 場:自然史博物館 講堂(本館1階)
参加費:無料。ただし博物館本館入館料が必要。
テーマ、講師等:
「セミの生態を数理する」
講師:税所康正(日本セミの会/広島大学工学研究科准教授)
内容:一見何の関係もなさそうなセミと数学。しかし、数学を使うと、観察だけでは解明が困難なセミの生態の謎を解く手がかりを手にすることもできるものです。いろいろなセミの生態写真や鳴き声も交えながら紹介します。
「セミ研究の最前線」
講師:林 正美(埼玉大学教育学部教授)
内容:世界各地のさまざまなセミについて、分類・系統・生態などの最新の研究状況を紹介します。
セミのぬけがら同定会
 セミのぬけがらと成虫について、お持ちいただいた標本の名前をしらべます。夏休みの自由研究、環境学習などのまとめにご利用ください。
日 時:8月25日(土)午前10時〜午後4時
場 所:自然史博物館 実習室
会 場:大阪市立自然史博物館 実習室(花と緑と自然の情報センター1Fからお入りください)
共 催:大阪府環境農林水産部みどり・都市環境室
その他:あまり大量のぬけがら標本持参はご遠慮くださるようご協力お願いします。セミ以外の標本については、この翌日の標本同定会をご利用ください。
問合せ:昆虫研究室の初宿(しやけ)まで
靱公園セミのぬけがらしらべ2007
 この調査会も15年目になりました。世界のセミ展で予告されたとおり、大発生になるのかどうか? 恒例の「数あてコンテスト」や「セミの質問コーナー」もあります。たくさんのご参加をお待ちしています。
日 時:9月2日(日)午前9時〜午後3時頃。雨天中止の場合は予備日の9日(日)に延期。
集 合:靱公園東口(四つ橋筋側)付近に午前9時。地下鉄四つ橋線「本町」下車、すぐ北側。
主 催:大阪市立自然史博物館友の会
対 象:どなたでも参加できますが、小学生以下には保護者が同伴してください。
持ち物:弁当、水筒、雨具、筆記用具、虫除けスプレー、蚊取り器(線香)、虫さされ薬、ビニール袋数枚。あれば捕虫網や長竿(高いところのぬけがらを落とす)。
申込み:不要です。直接集合場所へおいでください。
問合せ:前日までは昆虫研究室の初宿(しやけ)へ。当日天気があやしいときには朝7時以降に博物館の留守番電話06-6694-0500でお確かめください。
こども向けワークショップ
セミの形、鳴き声、生活をテーマとした3種類の子ども向けワークショップを行います。
日 時:7月15日(日)〜9月2日(日)の土・日・祝日
7月 15、16、21、22、28、29日
8月 4、5、11、12、18、19、25、26日
9月 1、2日
1日3〜4回実施
場 所:特別展会場(大阪市立自然史博物館ネイチャーホール)内の特設コーナー
対 象:小学生以上
※定員に余裕がある場合は小学生未満のお子さまもご参加いただけますが、保護者の付添いが必要です。この場合、保護者の方の特別展入館料が必要です。
定 員:各回とも10〜15名 当日受付
参加費:プログラムに応じて材料費(50円〜100円)が必要です。
3 主催団体・協力団体の紹介
特定非営利活動法人大阪自然史センター
広く自然史科学の発展と普及にとり組み、市民の自然に対する理解を深め、あわせて大阪市立自然史博物館の事業の進展に寄与することを 目的に、2001年に設立された非営利特定活動法人。大阪市立自然史博物館友の会事業、ミュージアム・サービス事業、出版事業、ボランティア事業などを行っている。理事長は千地万造氏(前きしわだ自然資料館館長)。
大阪市立自然史博物館友の会
  博物館を積極的に利用して自然と親しみ、学習しようとする人々により構成され、会員相互の親睦を深め、博物館と連携しつつ、自然史科学の発展に寄与することを目的とする組織。ハイキングや合宿など、友の会独自の自然観察プログラムも開催している。また、博物館のボランティア事業への協力も行っている。本会は大阪自然史センター(上記)の事業として運営されている。1955年設立。会長は西川喜朗氏(追手門学院大学教授)。
大阪市立大学都市問題研究「市民と共にさぐる大阪のセミの謎」研究グループ
大阪市立大学が募集した都市に関する問題解明のための研究課題に対し、大阪市立大学理学研究科の沼田英治教授と大阪市立自然史博物館 の初宿学芸員が組織したもの。平成16年から18年にかけて、市民共同のセミの大規模なマーキング調査、アンケートによる聞き取り調査、ぬけがら調査、講演会「温暖化と昆虫の分布変化」などの活動を行った。代表者は沼田英治氏(大阪市立大学理学研究科教授)。
日本セミの会
セミの研究などを目的とした会。会員層は専門家から小学生までと幅広い。会報「日本セミの会会報(CICADA)を年2〜4回発行。また、 連絡紙「蝉の塔」を随時発行。年2回ほど談話会を開催して情報交換の場としている。 1978年に発足、代表幹事は橋本治二氏。
写真上 クマゼミ(日本)
全長*約7センチメートル。大阪市内で最もよく見られるセミ。大きさの比較として。

写真中 ウラブナナゼミ(オーストラリア)
世界最小サイズのセミのひとつで、全長*1.3センチメートルのハエのようなセミ。オーストラリア東部の低木林にすむ。

写真下 テイオウゼミ(マレーシア)
世界最大のセミで大きなものでは全長*が12センチを超える。夜行性で、ウシガエルのような単調な音を熱帯雨林に広く響かせて鳴く。
*全長=頭の先から翅(はね)の先までの長さを指す
写真 オーストラリアムカシゼミ(オーストラリア)
ムカシゼミ科は発音器官を備えていないなど、他のセミ類より原始的な特徴を多く持っている。毛に覆われた風貌は原始のセミの姿を彷彿とさせる。