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なにがいるのか?なにもいないのか?
 大和川流域では古くから水田が拓かれ、街が栄え、人の手による付け替えや流路変更も頻繁に行われてきました。このように人々の生活と深く結びついているにかかわらず、大和川は一般に「汚い川」としてのイメージばかりが強く、そこにどのような生きものが暮らしているかは十分にはわかっていませんでした。 そこで、自然史博物館と自然史博物館友の会「プロジェクトY」では、150名を超える市民と共に5年以上かけて大和川の生きものと環境について調べてきました。調査の結果、大和川にもたくさんの生きものがしたたかに、そして力強く暮らしていることがわかりました。なんと清流を代表するホタルやアユなどのほかに、絶滅を危惧されている生きものも見つかったのです。一方、環境悪化や外来種の問題など、明るい話題だけではありません。この大和川の自然環境を知ることは、私たちが身近な自然を知るきっかけにもなるでしょう。 この特別展では、「プロジェクトY」の成果をもとに、集水域の山地から水田、そして街を流れる大和川にすむ生きものや環境について紹介します。
プロジェクトY
会 期    平成18年7月29日(土)〜9月18日(月・祝)
会 場    大阪市立自然史博物館 ネイチャーホール(花と緑と自然の情報センター 2階)
入場料    大人400円、高校生・大学生 300円(30人以上団体割引あり)
本館(常設展)入館料とのセット券は、同600円、400円
※中学生以下、障害者手帳などをお持ちの方、市内在住の65歳以上の方は証明書(ツルのマークの健康手帳、または本市発行の敬老優待乗車証等)を提示されると無料になります。
※博物館本館(常設展)、長居植物園への入場は別途料金が必要です(セット券を除く)。
開館時間  午前9時30分から午後4時30分まで(入館は4時まで)
※7月・8月の土日は午後6時まで(入館は5時30分まで)で検討中
休館日  月曜日(ただし、祝日の場合は翌日)
主 催  大阪市立自然史博物館 自然史博物館友の会プロジェクトY NPO法人大阪自然史センター 大和川自然ふれあい実行委員会
後  援  国土交通省近畿地方整備局大和川河川事務所 環境省近畿地方環境事務所 財団法人河川環境管理財団 大阪府 奈良県 日本陸水学会 日本魚類学会
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展 示 の 内 容
展示の構成
【大和川ってどんな川?】
大和川はどこからはじまる?大和川水系ってどこからどこまで?知っているようで知らない大和川水系の地形や地質、川の特徴や歴史などを写真や図を使って紹介します。

【こんなんいるで大和川】
日本一汚いと言われる大和川ですが、その中で様々な生き物がしたたかに生きています。中には清流にしかすめないと考えられているような生きものや、生息域が減少し絶滅が危惧される貴重な動植物もいます。博物館友の会を中心とした150名を超える市民と大和川を調査した「プロジェクトY」での調査結果を中心に、大和川水系にすむ生き物とその生息環境について標本や分布図、写真や映像、生品展示を通じて紹介します。
【大和川の水と産業】
大和川流域は古くから栄えた都市であると共に、その水資源と気候を利用した独自の産業が古くからありました。金魚、シラスウナギ漁、日本酒、そうめんなど、今も残る大和川水系の水資源を生かした様々な産業を紹介します。
【大和川の生物を脅かす要因】
水質の悪化や外来種の問題、自然破壊など大和川水系の自然やそこにすむ生き物を取り巻く状況は決して明るくありません。プロジェクトYの調査を通じてわかってきた大和川水系の問題点を紹介します。
【大和川水系の生物多様性と未来】
大和川が生き物にあふれる清流を取り戻すには、私たちは何をすればよいか。良好な河川環境とはどのようなものか。川だけでなく、山地や水田、街も含めた集水域全体と海を含めた環境保全について考え、未来の大和川水系の自然を豊かなものにするために、私たちがなすべき事を提案します。
主な展示品
大和川水系にすむ魚・カメ・貝・水草などの水槽展示、大和川で採集されたアユの液浸標本、1938年に大和川河口で採集されたカワラゴミムシ標本、「プロジェクトY」の調査で明らかになった大和川水系生物分布図など
1938年に大和川で採集されたカワラゴミムシ標本(当館所蔵) 大和川にすむモクズガニ(左:大阪市住之江区) 「プロジェクトY」で調べたモクズガニの分布
2004年11月に大阪市住吉区で採集された“落ち鮎”
【大和川水系にすむ魚・カメ・貝・水草などの水槽展示】
大和川には様々な生きものがすんでいます。それらの生品展示を通じて、身近な生物の生態や大和川の生物多様性を紹介します。中流域を代表する魚のオイカワやカマツカ、上流の魚カワムツやタカハヤ、クサガメ・スッポンなどのカメの仲間、タニシの仲間や環境問題となっているワニガメやスクミリンゴガイなどの外来種も展示する予定です。
【大和川で採集されたアユの液浸標本】
2006年2月に朝日新聞よって、大和川での天然アユの遡上が報道されました。プロジェクトYにおいても、2004年11月に大阪市住吉区で産卵直後の“落ち鮎”を、2005年にも数カ所でアユを採集しています。日本の清流を代表する魚・アユを通して、現在の大和川の自然の豊かさを紹介します。
【1938年に大和川で採集されたカワラゴミムシ標本】
カワラゴミムシは地表性の小さな甲虫で、良好な砂地の川原でしか生息していません。現在の大阪府ではすでに絶滅しており、全国的にも稀少となっています。当館所蔵の田中龍三氏のコレクション中に、1938年に大和川で採集されたカワラゴミムシ標本が収蔵されています。小さな標本を通して、かつての良好であった大和川の環境が示されます。
【「プロジェクトY」の調査で明らかになった大和川水系生物分布図】
自然史博物館と友の会が中心となった150名を超える市民で大和川水系の生きものや環境を調べた「プロジェクトY」。アユやウナギなどの魚、タニシやシジミなどの貝、ホタルやトンボなどの昆虫、カジカガエルなどの両生類、カメの仲間、カヤネズミなど、この調査で明らかになった、大和川水系の生きものの分布とそれを通してわかる大和川水系の自然の現状について紹介します。
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関連イベント
子ども向けワークショップ「川をつくろう」
水の流れに注目しよう。みんなでいっしょに、紙と絵の具でマーブリングをするよ。特別展の展示室に飾れば、大きな「川」に見えるかも?
開催日 7月16日(日) 17日(祝)
会場  大阪市立自然史博物館 玄関前ポーチ
参加費 植物園入館料の他に材料費など実費が必要。
子ども向けワークショップ
会期中の夏休み中の土曜日・日曜日は、小さな子どもも参加できるワークショップを開催します。ワークショップを通じて、大和川の自然について学びましょう。
開催日
7/29(土) 30(日) 8/5日(土)6(日)12(土) 13(日) 19(土)20(日) 26(土) 27(日)
会場 大阪市立自然史博物館 ネイチャーホール内 特設会場(花と緑と自然の情報センター 2階)
参加費 特別展入場料の他に、材料費など実費が必要。
写真展「大和川の今・昔」
夏の特別展「大和川の自然−きたない川?にも こんなんいるで−」関連企画として、写真展「大和川の今・昔」を開催します。ここでは大和川水系の昔の写真を展示し、過去から現在への大和川の移り変わりを写真を通じて見ていきます。
会期 7月29日(土)〜9月18日(月・祝)
会場 自然史博物館本館 特別展示室
入場料 博物館本館の入館料のみ
問合せ 植物研究室の内貴または地史研究室の塚腰まで。
特別展記念講演会「大和川水系にすむ絶滅危惧生物とその現状」
生きものが少ないと考えられがちな大和川ですが、たくさんの生きものが暮らしています。中には、全国的に絶滅が危惧されているような生きものも見つかっています。大和川にすむ魚、貝、植物、昆虫などの絶滅危惧生物の現状を紹介し、その全国での状況や絶滅危惧に到る過程、河川環境の問題点などについて日本で第一線の研究者に講演していただきます。
日時 8月20日(日) 13時30分〜17時
場所 自然史博物館 講堂
講師 角野康郎(神戸大学理学部教授) 近藤高貴(大阪教育大学教授) 瀬能 宏(神奈川県立生命の星・地球博物館主任研究員) 谷田一三(大阪府立大学理学部教授)
参加費 無料(ただし博物館入館料が必要)
自然史オープンセミナー「大和川の生きものの分布と地史・地学的関係」
特別展「大和川の自然」では自然史博物館友の会を中心とした市民と博物館が、様々な生きものの分布を調べました。そこからわかった大和川の生きものの分布は、多くが水質や環境の違いでその分布が規制されていると考えられていますが、地史的な変遷や地質・岩石そのものの違いによって、もともとからその分布が偏っていた生きものもいそうです。大和川水系の甲虫・カエル・鳥・貝などの分布とその分布を規制する地学的要因について考えます。
日時  8月5日(土) 15時〜17時30分
場所  自然史博物館 講堂
話題提供 和田 岳(動物研究室) 初宿 ( しやけ ) 成彦(昆虫研究室) 石井久夫(第四紀研究室) 中条武司(第四紀研究室)
参加費  無料(ただし博物館入館料が必要)
自然史オープンセミナー「大和川の生きものの分布と人間活動の影響」
大和川水系の集水域の多くは市街地や農耕地で、人間活動の影響が非常に強く及んでいます。その中で、生きものはどのように暮らしているのか、人間活動との関わりでどのように分布が広がっているのか、また人間活動に関係していると考えられる外来種の問題などを考えます。
日時  9月2日(土) 13時30分〜16時
場所  自然史博物館 集会室
話題提供 山西良平(自然史博物館館長)金沢 至(昆虫研究室)波戸岡清峰(動物研究室)
参加費  無料(ただし博物館入館料が必要)
学芸員による特別展スポットガイド
特別展「大和川の自然−きたない川?にも こんなんいるで−」をより深く理解するために、学芸員が展示を前に解説します。日によって担当の学芸員が変わるので、毎回違った解説が聞けます。
日時
□7/29(土)8/12(土)8/19(土)8/26(土) 16時〜
□9/9(土)9/16(土) 13時30分〜
場所  大阪市立自然史博物館 ネイチャーホール(花と緑と自然の情報センター 2階)
参加費 特別展入場料のみ
テーマ別自然観察会「川底の甲虫−ヒメドロムシ」
川の底にすむヒメドロムシ。大和川水系だけで約20種も分布することがわかりました。この小さくて不思議な甲虫を、みんなで川に入って採集しながら観察します。
日時  8月6日(日) 
終日場所 河内長野市石川上流
定員  50名(定員を超えた場合は抽選)
対象  小学生以上(小学生には保護者の同伴が必要)
申込み 往復はがき、電子メール(gyouji@mus-nh.city.osaka.jp)、博物館ホームページのいずれかで、行事名、参加希望者全員の氏名、年齢(学年)、住所、電話番号、返信用の宛名を書いて、7月24日(月)までに届くように自然史博物館普及係までお申し込みください。
その他  抽選結果や参加方法などの詳細は返信でお知らせします。問い合わせは昆虫研究室の初宿(しやけ)まで。
ドキドキ子ども自然史ウォッチング「学芸員体験コース」
博物館の展示はどのようにして作られるのでしょう?博物館では、学芸員とよばれる人たちが、研究調査したことや採集したたくさんの標本をもとに、展示をおこなっています。あなたも、学芸員の仕事を体験してみませんか?
日時   8月23日(水)〜25日(金) 各日とも午前10時〜午後3時の予定です※野外に出かける日は時間が前後します。
場所   野外(河内長野市石川上流)及び自然史博物館
内容   自然史博物館学芸員とボランティアリーダーと一緒に、野外調査や採集、標本作成を行い、これらをとに展示をします。
対象   中学生。3日間とも参加できる人。
定員   16名
申込み  往復はがき、電子メール(gyouji@mus-nh.city.osaka.jp)、博物館ホームページのいずれかで、行事名、参加希望者全員の氏名、年齢(学年)、住所、電話番号、返信用の宛名を書いて、8月10日(月)までに届くように自然史博物館普及係までお申し込みください。
参加費  無料(野外の日は1人当り50円の傷害保険金が必要です。ただし友の会会員は不要)。なお、野外に出る日の交通費は各自負担になります。
その他  抽選結果や参加方法などの詳細は返信でお知らせします。問い合わせは動物研究室の波戸岡まで。
科学映画会「大和川と生きものたち」(上映時間22分)
奈良盆地を流れる何本もの支流が合流して大阪平野に流れ下る大和川。大阪平野では約300年前に流路が付け替えられました。一級河川の中でも特に水質が悪いといわれる大和川にもさまざまな生きものがたくましく、そしてつつましくくらしています。それらの生きものを通じて大和川の未来を考えてみましょう。
日 時
□7/1日 8日 15日    14:00
□7/2日 9日 16日 17日    11:00 / 14:00
□7/22日 29日 8/12日 19日 26日   14:00 / 16:30
□7/23日 30日 8/6日 13日 27日    11:00 / 14:00 / 16:30
場 所  自然史博物館 講堂 ただし、7月1日(土)は集会室
参加費  無料(ただし、博物館入館料が必要)
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