2005 年9月1日更新終了
音量のピークは7月 28日(93.8デシベル:8時00分〜10分)でした
大阪のクマゼミの発生 (予測 と実況)
 2005年夏
初宿成彦(大阪市立自然史博物館)


 このページは夏季の長居公園(大阪市)におけるクマゼミの発生状況について紹介しています.

 概況:初見日は6月28日と早かったものの,その 後,天候不順が続いたため,クマゼミの発生は遅れました.長居公園では7月12日に70デシベル(前年より5日遅れ),7月17日に80デシベル(同3日 遅れ)の後,7月23日からは,ついに90デシベルを超えました.ピークは7月28日で,やはり昨年より3日遅れでしたが,93.8デシベルという非常に 高い値を記録し,予想 通り,今年が大発生の年であることが確認されています.ピークの音量が高かった 分,音量の収束が昨年よりも大幅に遅れており,8月16日に喧噪期が(昨年よりも14日遅れ),8月21日に騒音期が(同8日遅れ),それぞれ終了しまし た.9月 の前半ぐらいまで,クマゼミの一部個体は残存すると思われます.

2005 年
2004 年
初見: 6 月28日
(3匹)

6月29日
(1匹が鳴き始める)(翌日は2匹を観察)
騒音期(70デシベル以上)
はじまり
7 月12日 7月7日
喧噪期(80デシベル以上)
はじまり
7 月 17日
7月14日
超喧噪期(90デシベル以上)はじまり
7 月 23日 なし
音量のピーク 7 月28日(93.8デシベル)
(8時00分〜10分の平均値)

7月24日(89.3 デシベル
(7時50分〜8時00分の平均値)
超喧噪期おわり 8 月3日(12日間) なし
喧噪期おわり 8 月16日(31日間) 8月2日(16日間)
騒音期おわり 8 月21日(41日間) 8月13日(38日間)
発生量 多 い(平年の2割増,前年の2.0倍)
少ない(平年の約6割)

日付
2005 年の音量※
午前9時 台 の天気
(大阪管区気象台)
気温,風速,降水量,日照時間
2004 年の音量※
7月3日
データなし

57.5
7月4日 データなし
60.2
7月5日 データなし
65.8
7月6日 データなし
69.7
7月7日 データなし
70.5
7月8日
57.4
25.5度,1m/s,0mm, 30分
70.5
7月9日
64.0
26.6度,2m/s,0mm,0分
73.8
7月10日
欠測

75.8
7月11日
68.4

77.6
7月12日
70.7

76.3
7月13日
70.0

79.8
7月14日
73.3

80.0
7月15日
74.3

81.3
7月16日
77.4

83.2
7月17日
80.2

84.5
7月18日
82.6

86.1
7月19日
85.1

86.0
7月20日
85.4

87.3
7月21日 86.7

88.6
7月22日 88.7

87.7
7月23日 90.4

88.7
7月24日 92.0

89.3
7月25日 92.9

89.3(▲ ピーク)
7月26日 93.3

89.2
7月27日 93.7

87.7
7月28日 93.8 (▲ ピーク)
87.1
7月29日 93.1

86.1
7月30日 93.2

86.8
7月31日 90.7

85.5
8月1日
91.2

81.7
8月2日
91.8

82.7
8月3日
90.4

79.6
8月4日
89.2

79.5
8月5日
88.6

78.2
8月6日
87.4

75.5
8月7日 84.1

75.3
8月8日 85.5

75.6
8月9日 83.4

77.6
8月10日 84.1

74.7
8月11日 83.3
74.2
8月12日 82.8

71.6
8月13日 80.5

70.2
8月14日 80.7

68.4
8月15日 81.4

54.9
8月16日 80.9

60.2
8月17日 79.1

58.4
8月18日 75.5

62.2
8月19日 76.4

60.2
8月20日 72.1

61.7
8月21日 71.7

56.1
8月22日 68.7


8月23日 56.8


8月24日 69.6


8月25日 69.5


8月26日 66.9


8月27日 58.2


8月28日 55.2


8月29日 53.9


8月30日 56.3


8月31日 57.3


※音量=毎秒計測データを10分間ごとに平均した値のうち,その日のうちの最大値

クマゼミ初見情報2005(大阪府下)

大阪府下の6月の情報のみ掲載.

セミの発生状況(結果)

2004年


2005年


音量の10分間平均値のその日の最大値を図示したもの.クマゼミ(オス)の出現状況を反映していると思われる.
 
クマゼミの鳴く時間帯







13


 セミの出始めの時 期はまだ個体数が多くなく,発音活動は午前6時ごろから10時までである.音量のピークは8時前後.午後はほとんど鳴かない.





23


 発生の最盛期にお いて,クマゼミが鳴き始めるのは日出の10分前後あと(5:15ごろ)で,完全に明るくなってから鳴くセミであることがわかる.最も活発に発音活動をする のは,5時半ごろから10時ごろまでで,85デシベルを超える音量となる.10時台から11時にかけて,やや音量が下がり,11時半には,ほぼ鳴き止む.
 発生の最盛期は個体数の多いためか,午後や夕方にも断続的に発音活動が行われることがわかる.



第 2号(6月26日発表)

 現在のところ,主に,(1)春季からの気温推移,(2)発生量の予想,のデータから,2005年夏の大阪市内でのクマ ゼミの発生状況を以下のように予測しています.
初見:6月30日
騒音期※はじまり:7月9日
騒音のピーク:7月28日(92デシベル程度)
騒音期おわり:8月19日
発生量:多い(平年の約4割増,2004年の2.2倍程度)


 概況:2005年は2004年に比べ,春季の気温がだいぶ低くなっていましたが,その後,空梅雨傾向もあり,気温が高めの状態が続いていま す.発生のピークは,2004年に 比べ,6日ほど後ろへずれ込むと思われた第1号予測よりも前へ修正され,4日ほどの遅れに回復すると考えています.
 クマゼミの発生量については,昨年の2.2倍とかなり多くなることと予想しており(※※),そのため,その年の平均的な出現日よりも早めに出現する個体が 多く現れることになります.
 上記の2点を考慮して,初見日は昨年よりも1日ほど遅い6月30日ごろになると予測しています.
 発生は多くなるため,市内の緑地帯では,
ピーク時の午前5時半〜10時頃には,92デシベル(騒々しい工 場の内部)程度の騒音になるでしょう.


第 1号(4月20日発表)


 現在のところ,主に,(1)春季からの気温推移,(2)気象台の3ヶ月予報,(3)発生量の予想,の3つのデータから,2005年夏の大阪市内でのクマ ゼミの発生状況を以下のように予測しています.
初見:7月2日
騒音期※はじまり:7月11日
騒音のピーク:7月30日(92デシベル程度)
騒音期おわり:8月21日
発生量:多い(平年の約4割増,2004年の2.2倍程度)


 概況:2005年は2004年に比べると,春季の気温がだいぶ低い状態になっています.大阪管区気象台の3ヶ月予報では,今後は気温が「平年 並みかやや高め」に推移するとのことですが,同様に高めに推移した2004年ほどの早い出足になることはないだろうと思われます.全体的には2004年に くらべて,6日ほど後ろへずれ込むと思われます.
 しかし,クマゼミの発生量については,昨年の2.2倍とかなり多くなることと予想しており(※※),そのため,その年の平均的な出現日よりも早めに出現する個体が 多く現れることになります.
 上記の2点を考慮して,初見日は昨年よりも3日ほど遅い7月2日ごろになると予測しています.
 発生は多くなるため,市内の緑地帯では,
ピーク時の午前5時半〜10時頃には,92デシベル(騒々しい工 場の内部)程度の騒音になるでしょう.


(参考)2004年の実測データ
初見日(長居公園):6月29日(1匹が鳴き始める)(翌日は2匹を観察)
騒音期※のはじまり:7月7日
喧噪期※※のはじまり:7月14日
騒音のピーク:7月24日(7時50分〜8時00分)(89.3デシベル/10分間平均の最大値)
喧噪期のおわり:8月2日
騒音期のおわり:8月13日
発生量:少ない(平年の約6割)

※騒音期=長居公園での音量観測において,その日の10分間平均の最大値が 70デシベル(騒々しい街頭の程度)を超える期間とした,
※※喧噪期=同80デシベルを超える期間
※※※発生量予想=靱公園セミのぬけがらしらべ(大阪市立自然史博物館主催)の1993年〜2004年の調査結果からの予想.



騒音の単位=デシベルについてはこちらのページをご覧ください.
http://www.pref.aichi.jp/kankyo/gakushu/yougo/tikyu/desibel.html