大阪市立自然史博物館研究報告に論文が出ましたので(2021年3月)、分布情報募集は終了とします。たくさんの方々にご協力いただきました。ありがとうございました。

・初宿成彦(2021.3)大阪市立自然史博物館・外来生物調査プロジェクト(Project A)によるムネアカオオクロテントウ・ユーカリハムシ・ヨツモンカメノコハムシの市民調査報告。大阪市立自然史博物館研究報告(75): 53-78.



https://omnh.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=1549&file_id=22&file_no=1

ムネアカオオクロテントウの分布拡大(2014〜2020年)


ムネアカオオクロテントウ
Synona consanguinea


 黒いハネとオレンジ色の胸(前胸)と頭部が目立つ、やや大型のテントウムシです。原産地は台湾、中国南部、東南アジアですが、日本国内に入ってきていることが2016年になって明らかになりました。

 きわめてふつうに見られる害虫、マルカメムシ(寄主植物はやはり、きわめてふつうに見られるクズ)を盛んに食べるとあって、ますます広がると同時に、生態系へのバランスへ影響する可能性があります。

ムネアカオオクロテントウ Synona consanguinea。大阪府河南町の千早川にて。2015年10月1日。
[よくあるご質問]
捕まえたムネアカオオクロテントウはどうしたらいいですか?

[答え一案]外来生物について対応は、人の考え方によってまちまちです。
もともといなかったものが住み着いていると、生態系保全に悪であるから、すべて抹殺すべし、という人もいます。
他方で、彼らも人間の都合で紛れて連れてこられたわけで、 何らかの縁あって住み着いている、そんな命を無駄にすべきでないという人もいます。
答えはないです・・・。
捕まえた後、元のところに放すというの一手かもしれませんが、いずれにせよ、元の場所とあんまり遠いところで放すのはよくないと思います。

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