植物班ニュース

1.緑の侵略者、ボタンウキクサはどこからやってくるのか?
〜水草の分布情報を大募集!!〜


はじめに
 プロジェクトY(淀川編)がはじまって、沈黙を守ってきた植物班ですが、この秋から本格的に調査を開始しています。
 秋になり、淀川下流域では毎日のように黄緑色をした植物が流れています。レタス?いえいえ、ウォーターレタスの別名を持つ、外来水草のボタンウキクサです。城北わんど(大阪市旭区)や庭窪わんど(守口市)など、淀川下流部のよどみにはボタンウキクサをはじめとする多くの外来水草が繁茂しています。なかでも幾つかの種は爆発的な増殖力をもち、しばしば水面を多いつくし、在来の植物を追いやります。不名誉なことに、これだけ多くの外来水草を同時に見ることができる場所は全国でもほとんどありません。今後、外来水草は淀川水系で広がっていくことが予想されますが、プロジェクトYの調査で現時点での分布を明らかにしたいと考えています。

●ボタンウキクサについて
 今年は在来の水草に加えて、外来水草を重点的に調べたいと考えています。特にボタンウキクサの情報を大募集します。
 ボタンウキクサは南アフリカ原産といわれ、寒さに弱いことから日本では冬には枯れてしまいます。しかし、一部の湧水や工場などからの温排水が流れ込み、冬も水温がそれほど下がらない場所では枯れずに冬を越すことが知られています。淀川でも、大繁茂している下流部では冬には枯れてしまいます。そのため、夏から秋に繁茂しているもののほとんどが、上流から流れてきて、淀川下流部で大繁殖しているのではないかと考えられています。今回の調査で秋に分布を押さえて、冬から春先に同じ場所を再調査することによって、淀川のソースになっているボタンウキクサの越冬場所を明らかにできることが期待されます。明らかになった越冬場所を駆除することで下流部の繁茂を抑制することができるかもしれません。

●情報の募集
 つきましては、多くの方のご協力をお願いしたいと思います。以下に挙げる外来植物の観察情報や標本がありましたら、以下のj情報を付けていただいて、ぜひ大阪市立自然史博物館(〒546-0034大阪市長居公園1-23)の志賀までお送り下さい。水草ですが、水をよくきって新聞紙にくるんでいただく方が長持ちします。写真情報をメールで送っていただく場合はshiga@mus-nh.city.osaka.jpまでお願いします。

★この情報を必ず付けてください
 ・採集(観察)者名
 ・採集(観察)日時
 ・採集(観察)場所
 ・その他気付いたこと(例えば、何日くらいから流れ始めている、とか何年前から見るようになったかなど)
 ・論文化する際の名前の公表の可否(情報提供者一覧としてお名前を載せます。個々のどの情報の観察者かは公表しません)

★写真をお送り下さい(※は特定外来生物)
 ボタンウキクサ※、オオフサモ※、ミズヒマワリ※、ナガエツルノゲイトウ※、ホテイアオイ
 ※はっきり、識別できる解像度で撮れているものでしたら携帯電話の写真でも構いません。
(ボタンウキクサは鳥飼仁和寺大橋より上流の淀川本流と三川(宇治川、桂川、木津川)の合流部以下の全ての淀川支流、水路、ため池の情報を募集します)

★生の植物、もしくは標本をお送り下さい
 ホテイアオイ、コカナダモ、オオカナダモ、フサジュンサイ、在来の水草もお待ちしています

 調査方法や対象種の詳細は以下の「調査対象の植物」の項をご覧下さい。また調査経過は、同ホームページで随時更新しながら紹介をしていきます。情報がある程度まとまった段階でNature Studyにて報告する予定です。

●特定外来生物について
 特定外来生物とは他の地域から移された移入種のうち、生態系等への被害を及ぼすものとして、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(通称、外来生物法、2004年公布、翌年施行)で指定される海外起源の外来生物のことです。飼育、栽培、保管又は運搬、譲渡、輸入、野外への放出などが禁止されています。
 今回情報募集する植物では、ボタンウキクサ、オオフサモ、ミズヒマワリ、ナガエツルノゲイトウが特定外来生物に指定されている植物です。博物館へは生の植物ではなく、写真をお送り下さい。

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