■放浪記【2002.6.1更新】

 公私・長期短期を問わず,どこかに行ったときの紀行文です.研究・自然観察などとはまったく関係のない文章です.

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■10年ぶりの氷ノ山【2002.5.26-27】
 5月26-27日の二日間,博物館友の会夏合宿の下見に兵庫県美方町に行ってきた.この美方町周辺,というか鉢伏山・氷ノ山は,学生時代に同級生が研究フィールドにしていて,そのとき訪れて以来だ.
 卒業研究のころ,私は
島根県浜田市をフィールドにしていた.お金がないので高速道路が走れないので,大阪から浜田までずっと国道9号線を走って通っていた.その行き帰りに,美方町に泊まっていたこの同級生の宿舎(公民館)によって,休憩(宿泊)してからフィールドへ行き,大阪へ帰ったものだった.
 その当時,この彼が「一人で登るのが怖い沢があるからいっしょに登って」ということで(地質調査は道路だけでなく,沢などの道以外のところを歩きます),氷ノ山に登った.氷ノ山北壁の地図で見る限りとても登れそうにない沢.私はついて登るだけだけど,その彼は調査しながら,岩石のサンプルを採りながら沢をつめていく.時々はとんでもないガケがあり,トラバースしながら山頂まで登りきった.彼に「途中で完全に登れないガケがあったら(下る方が危険なので),どうすんの」と聞けば「そんなことは考えない!」という力強い言葉をもらったのが印象的だった(おいおい).下りの登山道を歩きつつ,自分が登った沢を見なおして,「よくこんな沢を登ったなあ」と思ったのをよく覚えている.
 そして,今回の氷ノ山.山頂がずっと見渡せる尾根道をひたすら登山.当時より▲キロ増えた体を引きずりつつ,這々の体で山頂まで行く.もぅ登山はできんと実感しつつ,往復8時間の行程.今回も当時登った沢を眺めつつ,やっぱり「あんな沢よく登ったなあ」と思ったのには変わりなかった.
 



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