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             活動報告 植物化石(12月15日)
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■報告【S.N.】
 2002年12月15日(日)研究員6名の引率のもと、30名余りの小中高生が参加した。名谷に集合後、神戸市営バスに乗り白川台で下車。その後、住宅街、山道を20分余り歩いた。住宅街を歩いている途中、至る所に白い色の地層が露出している場所があった。この地層は神戸層群と呼ばれ、約3000〜3500万年前のものと考えられており、神戸市西部から三田盆地、淡路島に渡って広がっているらしい。火山灰が堆積し押し固められた凝灰岩、小石が固結した礫岩、砂が固結した砂岩、泥が固結した泥岩などから成り、凝灰岩の層からは落葉樹、マツ類、また、現在の日本では見られない熱帯性のものなどの植物化石が産出しており、これはかつて日本がユーラシア大陸の一部であったことを示している。
 獣道をしばらく行くと、同じような地層が斜面に顔を出している所があった。今日はここで化石を掘るらしい。早速、持参したハンマーを取り出し、あたりの転石を慎重に割っていく。層になっている部分があるから必ずそこにハンマーの角をぶつけて割るようにと研究員の方から指導があった。
 いくつかの転石を割っていくと、その中に薄茶色のシミのようなものを発見した。よくよく見ると葉脈のようなものがあり、何かの葉の化石であることが分かった。早速、研究員の方に何の葉なのかを尋ねてみると、フウの仲間ではないかということであった。フウの葉はふちの切れ込みの部分に蜜線があり、そこでカエデやハリギリと見分けるそうだ。
 その後、1時間半ほどでセコイア、ドングリの仲間、ケヤキか何かの枝の破片(枝では何の植物なのか判定することはできないそうだ)、オークの仲間の化石を計20個ほど採集することができた。また、採集した化石の多くはフウで、次に多いのがドングリの仲間であった。セコイアは1つしか採集できず、圧倒的に広葉樹のほうが多かった。
 今回採集したものは殆どが葉の一部で、なかなか葉全体がきれいに出たものはなかったのが少し残念ではあったが、研究員の方の手厚いご指導のもと、私たちは楽しみながら植物化石について学ぶことができた。また機会があればシュロやトクサの葉や種実の化石も見つけてみたいと思う。本当にありがとうございました。

■採集した化石【塚腰 実】
 コウヨウザン(スギ科)、フウ(マンサク科)、トサミズキ(マンサク科)、ケヤキ(ニレ科)、サワシバ(カバノキ科)、クヌギやアベマキのなかま(ブナ科)、カエデ(カエデ科)。フウ、クヌギやアベマキのなかまが多く見つかりました。

■確認した鳥【和田 岳】
 カイツブリ、ドバト、キジバト、セグロセキレイ、ヒヨドリ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、エナガ、メジロ、ホオジロ、アオジ、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス