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     活動報告 平城宮跡、アリスイ探してカモを見る(3月30日)
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■報告【Ryo.M.】
 アリスイ。キツツキなのに穴を掘らない。木の幹にも縦にとまる。でもやっぱり舌は長いし、指も対趾性だという。一度それを自分の目で確かめたいと思った。
 朝、起きるとまず空を見た。前日からの雨は止んでいたが、暗雲がゆっくりと空を流れている。昼からの回復をテレビで知り、気を取り直して地下鉄に乗り込んだ。平城宮は、しとしとと冷たい雨が降っていた。彼が好む所は既にぬかるみ、まるで湿地のようになっていた。ヒヨドリ、ツグミ、ヒバリ。忙しそうに飛び回っている。しかし、肝心のアリスイだけはなかなか現れない。やはり雨の日はダメかと半分諦めて、カモを観察することにした。
 廃業した釣堀の壊れた桟橋と、カモたちの故郷に帰る前のいきいきとした表情のコントラストが妙に新鮮だ。旅鳥のシマアジなどを目で追ううちに昼時になった。昼食を摂っていると雲間から光が差し込み始めた。再び彼に会いに行く。
 その時だった。一塊の風とともに我々の背中に一斉に霰が降りかかった。痛いと感じるほどだった。強い風に傘さえもまともに差せない。何か後ろから帰るように勧められているような気がした。やっとの思いで屋根の下にたどり着いたとき、霰は雨に変わり、体はずぶ濡れだった。
 何分か経つと雨は嘘のように止んだ。目の前には広大な湿地が広がっていた。さっきよりもコンディションは悪い。諦めきれない少人数が原っぱに残った。でも、やはり現れない。死んだのかも知れないという悪い予想も心に浮かぶ。諦めきれなかった。でもこれが自然というものだ。こんな日があっても、いや、あってこそいいのだと自分に言い聞かせつつ帰路についた。

■確認した鳥【和田 岳】
 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、アオサギ、(コブハクチョウ)、オシドリ、マガモ、カルガモ、コガモ、シマアジ、オカヨシガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモ、ミコアイサ、バン、オオバン、コチドリ、イソシギ、ドバト、キジバト、セキセイインコ、ヒバリ、ツバメ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、メジロ、アオジ、カワラヒワ、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス