自然史博物館の展示について

・展示のねらい(「展示解説」から)

 人類が自然とともに暮らしていたころ,自然を知ることは,一人ひとりが生きてゆくために,どうしても必要なことでした.自然科学は,人類とともに生まれたといっても良いでしょう.

 科学が発達した現在では,自然科学は専門家のものになっています.しかし,その発達した科学が生み出した技術が,私たちの生活や健康をおびやかすことが,おこっています.

 人類はその誕生いらい,自然にはたらきかけてきました.人類の活動とともに,自然はどう変わってきたのでしょう.人と自然のかかわりを考えるなかから自然のしくみを理解することが,私たちの未来をきりひらくことになるのではないでしょうか.

 大阪市立自然史博物館の常設展示は,このような考え方のもとにつくられています.

・自然史博物館の常設展示は1974年に大阪市西区の靭公園から移転開館したときに現在の基本骨格が形成されています.その後1986年に展示の全面更新を行い,現在の姿となりました.

・展示室はオリエンテーションホールと4つの展示室,2Fのギャラリー(回廊部分),そして特別展示室から構成され,あわせて約2400平方メートルあります.

オリエンテーションホール 550m^2
第1展示室        361m^2
第2展示室        487m^2
第3展示室        403m^2
第4展示室        100m^2
特別展示室        261m^2
2Fギャラリー      266m^2

・展示は,具体的で身近な自然現象から出発し,分野的・地理的・歴史的に視野を広げて自然界の法則性に至ろうという考えで構成されています.このため全体が一つのストーリーになるよう組立られています.

・このほか展示を様々な形で楽しんでいただくために次のような工夫をしています.

さわれる展示:サヌカイト,恐竜の骨,クスノキの年輪など,触れることのできる展示品があちこちにあります.これらの展示品には点字による解説も設置されています.

「すくらっちクイズ」:小中学生が友達どうし,また親子で楽しく展示を見てもらえる工夫として「すくらっちクイズ」を行っています.詳しくはこちら.

展示解説:自然史博物館ではより詳しく展示の内容を知りたい方のために,展示解説シリーズとして「展示解説」「しぜんしはくぶつかん−子どものための展示解説」などを発行しています.このほかにもより内容を絞った「大阪の自然−生物編」「標本づくり」などがあります.お求めは普及センターまたは通信販売で.