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本の紹介「図鑑大好き!」

「図鑑大好き!」千葉県立中央博物館監修、彩流社、2014年6月、ISBN978-4-7791-2011-4、2000円+税

【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。
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【冨永則子 20200826】【公開用有】
●「図鑑大好き!」千葉県立中央博物館監修、彩流社

 図鑑って、生き物の名前を調べるモノだと思ってた。もちろん、名前を知るために欠かせないものだが、画集や写真集のように眺めて楽しむモノでもある。貴重な古い図鑑から最新のウェブサイトまで、図鑑の歴史や図鑑のできるまでが、その利用者、愛好家、制作者とあらゆる分野を通して紹介されている。全ページフルカラーで、手塚治虫の写生画などもみることができる。なにより、巻頭の手書きのパノラマ画は子どもの頃、ワクワクしながら見ていたことを思い出した。

 お薦め度:★★★★  対象:何かいい図鑑ないかなぁと思ってる人に
【西本由佳 20200823】
●「図鑑大好き!」千葉県立中央博物館監修、彩流社

 初めに古書となっている図鑑の図版が紹介される。すみずみまで配色の行き届いたきれいな絵や写真は思わず手に取ってみたくなる。図鑑好きの著名人の思い出の一冊では、図鑑への愛着と期待が存分に伝わってくる。図鑑をつくる人々では、図鑑がどうやって作られているか、作成に携わる人たちの話が聞ける。網羅する、人に伝えるということの難しさがわかる。図鑑の歴史では、日本における学習図鑑の始まりやカラー写真の導入、検索するためにどんな工夫がされてきたかが紹介される。現代の図鑑としては、音の出る図鑑や図鑑アプリ、HPでの検索等IT技術によって可能となった様々な図鑑が紹介される。最後に、現行の図鑑のなかから学芸員おすすめや、図鑑を引くための写真の撮り方など、今の図鑑を調べるための手引きがされる。読んでいて、新しい図鑑がほしくなったり、手持ちの図鑑をまた読み返してみたくなった。

 お薦め度:★★★  対象:図鑑が好きな人、身の回りの自然に興味を持ち始めている人
【萩野哲 20200708】
●「図鑑大好き!」千葉県立中央博物館監修、彩流社

 図鑑大好きな人が図鑑大好きな人のために作った図鑑のような本。「古書・稀少書ライブラリー」、「思い出の一冊」、「図鑑をつくる人々」、「日本図鑑史」、「使える図鑑」、および「図鑑をつくろう」、から構成されており、今まで図鑑のお世話になった人々にとっては、どの項も思い当たることがあるだろう。・・・「使える図鑑」では、今後、検索表に代わるもっとよい名前の調べ方が工夫されるだろう。「図鑑をつくろう」では、誰でも簡単に写真が撮れたり、ファイルが作成できたりするので、マイ図鑑が発達するだろう・・・なんて妄想が湧いてくる。

 お薦め度:★★★  対象:Study Nature With Booksの人
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