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本の紹介「里山を歩こう」

「里山を歩こう」今森光彦著、岩波ジュニア新書、2002年6月、ISBN978-4-00-500402-7、980円+税


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【加納康嗣 20080814】
●「里山を歩こう」今森光彦著、岩波ジュニア新書

 新旭町の針江の田中三五郎さんの生き方を通じて、琵琶湖と水田、源流をつなぐ水の生態系を優しい語りと写真で綴る。水田と琵琶湖とを行き来するニゴロブナや多くの生物は、ヒトの生活と密接につながっている。それは生水の郷でも同様である。「かばた」に登ってくる琵琶湖の魚たちは水の循環系の中で生きている。
 豊かな「かばた」の水は一時忘れられ、便利な水道に変わったとき、いつまでもかばたを守ったのは漁師三五郎さんだった。針江の郷を中心にして今琵琶湖を見直す活動が始まっている。その現場に直に接してきた著者の語りには感銘を受ける。

 お薦め度:★★★  対象:大人から子どもまで。水が大好きな人々

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