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本の紹介「日本列島の「でこぼこ」風景を読む」

「日本列島の「でこぼこ」風景を読む」鈴木毅彦著、ベレ出版、2021年3月、ISBN978-4-86064-653-0、1700円+税


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【中条武司 20220506】【公開用】
●「日本列島の「でこぼこ」風景を読む」鈴木毅彦著、ベレ出版

 表題通り+αに日本のでこぼこと平らな場所がどのような場所か、どのようにできてきたかをやさしく解説。全6章からなっており、1・2章は概説、3章は山(火山以外)、4章が火山、5章が水の流れ(主に川)でできる地形、6章が海岸部という構成。新鮮味のある解説は特にないけど、日本の地形がどのようにできたかを初めて学ぶにはぴったり。特に山を登る人には、自分の登る山がどんな地質的背景を持っているか知るにはいいかも。
 著者が関東の大学にいる人なので、地形の例が関東寄りなのはしかたないけど、関西人にはちょっとなじみがない場所が多いので、その点は残念。

 お薦め度:★★★  対象:ちょっとした地形(特に山)が気になる人 知りたい人
【西村寿雄 20220428】
●「日本列島の「でこぼこ」風景を読む」鈴木毅彦著、ベレ出版

 この本は、日本列島を作っている地形的要因についてやさしく説いている。海外をめぐると延々と同じ地形が続くことが多い。それが、日本列島では山あり、谷あり、平野あり、川ありと目まぐるしく変化に富む。それらの変化はどうして起きているのか、地質的な側面から解説がある。「高い空から眺める日本列島のかたち」「日本の風景はどのようにしてできたのか」に始まり「山々の風景を眺める」「火山がつくる日本のでこぼと風景」・・と続く。日本列島が弧状列島であることは地図でおなじみだが、高い位置から俯瞰するとなおいっそうよく理解できる。日本はどこにいても見られる山々や平野、それらはどうしてできたのか、これらの下はどうなっているのか地質的に見た解釈も書かれている。

 お薦め度:★★★  対象:日本の地形に興味ある人 知りたい人
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