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本の紹介「日本の火山を科学する」

「日本の火山を科学する」神沼克伊・小山悦郎著、ソフトバンククリエイティブ、2011年2月、ISBN978-4-7973-6130-8、951円+税


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【萩野哲 20110418】【公開用】
●「日本の火山を科学する」神沼克伊・小山悦郎著、ソフトバンククリエイティブ

 日本に多数(108?)存在する火山の解説を中心に、火山の成因や噴火の様式についてもわかりやすい図をまじえて要約されている。火山の概念に関する最新の知識が得られる構成になっており、火山帯(→火山フロント)や休火山、死火山の死語化など、従来の定義が大いに見直されている。小さな書籍ながら、活動の多い火山では結構解説が詳しい。噴火予知や防災マップなど緊急時の対応についても触れられており、火山に囲まれた日本人にとっては他人事ではないとの思いを再認識させられる。

 お薦め度:★★★  対象:火山に囲まれた日本人すべて

【魚住敏治 20110420】
●「日本の火山を科学する」神沼克伊・小山悦郎著、ソフトバンククリエイティブ

 あらためて眺めてみると、日本は火山国なんだなと実感します。
 日本の有名な火山が過去の例を踏まえて書かれていて便利です。それぞれに写真がのせられていますので、第一章の火山の概説を参考に、これが何式の噴火でどのような経過を経て現在の姿になったか想像してみるのも楽しいかもしれません。
 しかし、今我々が観光に出かける景勝地が自然災害によって出来たと思うと複雑な気もします。

 お薦め度:★★★  対象:日本の火山のことをざっと知りたい方

【西村寿雄 20110420】
●「日本の火山を科学する」神沼克伊・小山悦郎著、ソフトバンククリエイティブ

 日本各地の火山の現状がそれぞれ数ページで紹介されている。最初に、火山学の概要が整理して書かれている。かつての「火山帯」から「火山フロント」へ火山学も進歩している。近年は特に「火砕流」や「火砕サージ」「水蒸気爆発」などという言葉が注目されている。そのあと、北海道有珠山から鹿児島の桜島まで108の火山の紹介がある。合間に「活断層と原発」「火山噴火と大地震発生」などのコラムがある。「原発の建物は耐震性です」と書かれているが、今回、もろくも崩れ去った。

 お薦め度:★★★  対象:日本火山の現状を知りたい人

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