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本の紹介「ミミズの謎」

「ミミズの謎 暗闇で光るミミズがいるって本当!?」柴田康平著、誠文堂新光社、2015年11月、ISBN978-4-416-11520-6、1500円+税


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【森住奈穂 20160225】【公開用】
●「ミミズの謎」柴田康平著、誠文堂新光社

 道で干からびたミミズを見たことがありますか?ありますよね。地面を必死で移動しているミミズを見て、まるで自殺行為じゃないか、どうして安全な土中からわざわざ陽の当たる地面に出てくるんだろうと思ったことも。著者は分からないことを分からないままにしておけない性分のよう。通勤路で出会うミミズを毎日数えて記録をつけ始めます。ミミズが地中から這い出してくるのは、過去の研究では降雨の影響とされていましたが、自身の観察によって別の周期があることに気付きます。さらに、希少と思われていた光るミミズが、実はどこにでもいることを明かしたり。「「気がする」といった感覚だけでデータを取らずに議論をしても、それは科学ではない」と著者は語っています。謎を解き明かす楽しさが詰まった一冊。

 お薦め度:★★★★  対象:地面を這うミミズを見たら、ひそかに応援しているひと
【西村寿雄 20160222】
●「ミミズの謎」柴田康平著、誠文堂新光社

 著者はミミズの意外な光景に目がとまった。あるとき、本来地下にいるミミズが、大量に路面でひからびている場面に直面する。「ミミズは、なぜ路面に出てくるのだろうか」、ここに著者の「なぜ」が始まった。数量的な把握からミミズ研究が始まった。時々、ミミズが超スピードで逃げていく光景に出くわす。これには体にかくれているすぐれた構造がある。ほかにもたくさんのミミズの暮らしぶりが紹介されている。なんと、月の周期とミミズの出現と関係しているのだという。「ミミズはどのようにして月齢がわかるのか」、その謎解きがいろいろ模索されていく。光るミミズを求めて、地上の小動物発光体の謎解きが続いていく。ミミズ研究の手ほどきも書かれている。この本を読んで、若いミミズ研究者が出てくるかも。

 お薦め度:★★★  対象:ミミズ好きな中学生以上
【和田岳 20160226】
●「ミミズの謎」柴田康平著、誠文堂新光社

 たくさんのミミズが地上で干からびているのを見たことがある人は多いだろう。どうしてミミズは地上に出てきて死ぬのだろう? その疑問を解き明かすために、出勤途中に死んでるミミズの数を数え、その数が、気温、降雨、月齢などなど、さまざまな要因と相関してるかを検討する。
 もう一つのテーマは光るミミズ。日本にはホタルミミズとイソミミズの2種の光るミミズがいるらしい。それを探すのみならず、見つけたホタルミミズを飼育し、産卵させ、生活史の謎を解明する。
 アマチュア研究者である著者が、2つのテーマを、大きな設備を用いるでもなく、お金をかけずに時間をかけて、解き明かしていく姿勢は、とても素晴らしい。ミミズの生態の入門書としてもよく出来ていて、思わず自分でもミミズ研究を始めたくなる。

 お薦め度:★★★  対象:ミミズがたくさん干からびてるのを見たことがある人
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