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本の紹介「くらげる」

「くらげる」平山ヒロフミ著、山と溪谷社、2013年10月、ISBN978-4-635-33060-2、1600円+税


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【森住奈穂 20140424】【公開用】
●「くらげる」平山ヒロフミ著、山と渓谷社

 口絵をめくると、ゆらゆら揺らめくクラゲたちの写真。独特な形や、たゆたうその姿に魅かれる人が多いのだなぁ。ふと手が止まる。「クラゲダール…?」クラゲ怪人まで網羅。クラゲを好きになると、クラゲと名のつくものならば、もう見境がなくなってしまうのだろうか…。クラゲLOVE恐るべし。クラゲにまつわるトピック111を掲載。分野は多岐にわたっているが、どれも端的で少々物足りない。が、それこそが作者の思惑?もっと知りたいって思ったでしょ?はい、くらげる病!小口のプリントの仕掛けも面白い。凝ってますなぁ〜。

 お薦め度:★★★  対象:「くらげる」とは、驚きを新たにすることらしい。くらげてみたいひと

【岩坪幸子 20140305】
●「くらげる」平山ヒロフミ著、山と渓谷社

 何とも面白い本である。これでもかという位くらげについての情報満載。「くらげの基礎知識」でかなりくらげについて詳しく知らされ、その不思議さに魅了される。どのページもくらげへの愛が詰まった文章でしかも分かり易い。この本を書くために著者は一体どれだけの本を読み、全国の水族館や大学を調べてまわったのか。それだけではない、ありとあらゆる角度にアンテナを張り巡らし、第4章「くらげとカルチャー」ではあきれる程細かい情報まですくい取っている。「もういい」と思う程の情報量だが読み終わってみると何だか心が温かくなっている。

 お薦め度:★★★★  対象:面白く読める本を探している人

【萩野哲 20140213】
●「くらげる」平山ヒロフミ著、山と渓谷社

 青地の紙に印刷された一見して変わった体裁の本書を手にとってページをめくり、最初にオッと思うのは小口がクラゲ模様になっていること。中身は、クラゲの基礎知識、クラゲの毒、クラゲを見ることができる水族館などなど、クラゲが登場するなんでも。個人的にはあまり興味はないけれど、クラゲとカルチャーの項ではクラゲが少しでも出た映画、マンガ、果ては仮面ライダーの第何話にクラゲ怪獣が出たかまで記されており、著者のクラゲへの思い入れがうかがえる。この一冊でクラゲの全てを知ることはできないが、この一冊から芋蔓式にクラゲに関する現時点での情報の全てを知ることができるのではないかと思ってしまう。

 お薦め度:★★★  対象:くらげる病になるリスクを恐れない人

【和田岳 20140425】
●「くらげる」平山ヒロフミ著、山と渓谷社

 帯には「かつてない文系クラゲ読本」とある。その通りで、クラゲの形態、分類、生態を詳しく紹介するというよりは、クラゲに関わるなんでもかんでもを集めた1冊。
 序章「クラゲの基礎知識」から第2章「クラゲの生きざま」までは割と生物学的にクラゲを紹介。でもそこからは、文系要素が満載。一番力が入ってるのは、第4章「くらげとカルチャー」。マンガ、映画、ゲーム、ヒーロー物、ファッション、小説、地名、とにかくなんでもクラゲが出てくるものが紹介される。そういえば、ベニクラゲの人も自費出版の本の中で、同じようにクラゲが出てくる何でもを集めていたっけ。クラゲ好きにはこういうタイプが多いのかな、と思った。

 お薦め度:★★  対象:クラゲのすべてが好きな人

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