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本の紹介「これからホームページをつくる研究者のために」

「これからホームページをつくる研究者のために ウェブから学術情報を発信する実践ガイド」岡本真著、築地書館、2006年8月、ISBN4-8067-1335-X、2800円+税


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【瀧端真理子 20060913】
●「これからホームページをつくる研究者のために」岡本真著、築地書館

 「ACADEMIC RESOURCE GUIDE」編集長の岡本氏が、研究者はHPに何を書けばよいのかを、豊富な実例を交えて語る本。研究者に限らず、一人でも多くの読者が個人HPを公開してくれることを願って書かれている。読み手の側から見れば、どこにどんな情報(資料)があるかを人文・科学両分野にまたがってかなり広く知ることができ、著者の想定外の使い方もできそうだ。
 個人的には、研究者倫理にまつわる諸問題(過去の記事を削除してはいけない、インタビューやアンケートの公開、批判と向きあおう、など)、理想と現実との間で葛藤する問題を、もう少しつっこんで取り上げてほしかった。サイトポリシーや、論文公開の問題なども、読むとだんだん(大変そうで)気が重くなったのが正直なところだ。完璧をめざさず、始めはできるところからやろう、という励ましはありがたいのだが。
 本書に転載、引用されている朝永振一郎の、研究に苦しむ日記には勇気づけられる。

 お薦め度:★★★  対象:HPを研究目的に利用している人なら誰でも

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