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本の紹介「カラスのジョーシキってなんだ?」

「カラスのジョーシキってなんだ?」柴田佳秀文・マツダユカ絵、子どもの未来社、2018年1月、ISBN978-4-86412-132-3、1400円+税


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【ケンタロウ 20180814】【公開用】
●「カラスのジョーシキってなんだ?」柴田佳秀文・マツダユカ絵、子どもの未来社

 「カラスのジョ−シキってなんだ?」は、カラスについての思いこみがまんさいで、「ウソでしょう」や「そうなの」がいっぱいでカラスのことがよくわかり、くわしくなります。ハシブトガラスのカーキチとなかまたちのイラストがたくさんのっていて、読みやすいです。そのカーキチがカラスのなぞとひみつを教えてくれます。それに、ところどころにでてくる4こまマンガを読んでもおもしろいです。ユニークなイラストや写真がいっぱいの子ども向けの本だそうですが、大人も楽しく読めます。ぜひ読んでみてください。

 お薦め度:★★★★  対象:カラスのことが知りたい人に


【西村寿雄 20180812】【公開用】
●「カラスのジョーシキってなんだ?」柴田佳秀文・マツダユカ絵、子どもの未来社

 〈おもしろ生き物研究〉シリーズとしてカラスの習性について簡潔にまとめてくれている。○×クイズにも使えそう。よくカラスを迷惑鳥として語られるが,人の噂に上るカラスの行動は本当だろうかと著者は問いかける。カラスはマヨラーだとか。石けんも大好き。幼稚園の手洗い場事件はカラスが食べ物として持ち去っていたがこれはカラスノ習性。「カラスは追い払った人をおぼえている」「カラスは凶暴だ」「カラスがさわぐと地震がくる」などなどの噂話も多数紹介されている。多くは人間の思い込みのようだ。「カラスの行水」などカラスにちなんだ諺もあるように,カラスが人間とのかかわりの多い野鳥であることは間違いない。カラスと仲良しになるためにも読んでみたい一冊。

 お薦め度:★★★  対象:カラス好きの小学生から


【西本由佳 20180624】
●「カラスのジョーシキってなんだ?」柴田佳秀文・マツダユカ絵、子どもの未来社

 カラスについて書かれた本は最近よく目にするが、この本はそれらをこども向けにした感じだ。この本の著者と某カラス研究者のちがいは、カラスに対する惜しみない愛情というより、カラスを面白がっているのが前面に出ているところのような気がする。そこのところの切り口がよく伝わってくる。カラスは追い払った人を覚えている、カラスは不吉、カラスは人のことばを覚える。カラスについてのうわさからは、人のそばにいる「頭のいい」鳥について、どうしても無関心ではいられなかった様子がよくわかる。この本を読んで、もっとカラスの理解者が増えるといいなと思う。

 お薦め度:★★★  対象:カラスが気になる人


【和田岳 20180817】
●「カラスのジョーシキってなんだ?」柴田佳秀文・マツダユカ絵、子どもの未来社

 同じ著者による「カラスの常識」の多分姉妹編。Q&A形式になっていて、カラスが答えるという体で、1つの質問に1〜3ページの回答が並ぶ。質問は36あって、「カラスのジョーシキ」「カラスのセーカツ」「カラスのウワサ」の3つにまとめられている。ざっと言えば、カラスの分類・形態についての質問が並んだ「カラスのジョーシキ」、カラスの食性や繁殖などの生態を扱った「カラスのセーカツ」、カラスの都市伝説を追求し、意外な行動を紹介した「カラスのウワサ」ってところ。  内容は素晴らしいけど、カラスが答えるってところになじめるかどうかで、お勧めできるかがかわりそう。

 お薦め度:★★★  対象:カラスに興味のある人


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