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本の紹介「イヤムシずかん」

「イヤムシずかん」盛口満著、ハッピーオウル社、2014年5月、ISBN978-4-902528-48-0、1500円+税


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【森住奈穂 20140819】【公開用】
●「イヤムシずかん」盛口満著、ハッピーオウル社

 イヤな虫、名づけてイヤムシ。虫嫌いの理由は人それぞれあるだろうけれど、イヤと思う理由を突き詰めて考えたことはなかったのでは?なんだか心理学っぽいアプローチ。「イヤ」の理由ごとにさまざまな虫を実物よりも大きく描いて紹介している。小さくて苦手なものが大きくなったら、余計気持ち悪い気がしないでもない。けれど人間にイヤと感じさせる虫たちの体のしくみは、虫たちにとっては実はとても理にかなっていて、それぞれの虫の生き方にちゃんと対応しているということがよくわかる。ところでイヤムシキングのゴキブリ、クワガタやカメムシと並んでうら(腹側)が描かれた絵を見て考えました。ゴキブリがイヤムシキングたる所以は、毛深い脚と妙に長い触角(触覚のあの動き!ぞわわ…)にあり。いかが?

 お薦め度:★★★  対象:逃げてばかりじゃだめだ!と一念発起したいひと

【岩坪幸子 20140724】
●「イヤムシずかん」盛口満著、ハッピーオウル社

 とても楽しい絵本風ずかんである。虫が嫌いな人にも虫に興味を持ってもらいたいという意図で書かれたと思われるが、そもそも虫が嫌いな人が手に取るだろうか?という気がしないでもない。でも虫が好きな人、興味のある人には大変面白い本である。
 人に嫌われる虫を「イヤムシ」と名付けてページごとにテーマを設け集めているが、その切り口が面白い。多分イヤムシの代表選手であるケムシの顔は実に多彩。○○レンジャーの悪役に利用されたのでは?と思える顔が揃っている。めったに見ない毒虫も思わずじっくり見てしまうし、誰にとってのイヤムシなのか分かったり、昆虫の裏はそっくりということに改めて気付かされたりする。好き嫌いを言う前「虫って不思議!」と思える本である。

 お薦め度:★★★★  対象:小学校低学年から、虫に興味のある人、敬遠したい

【冨永則子 20140819】
●「イヤムシずかん」盛口満著、ハッピーオウル社

 虫がスキな男の子と虫がイヤな女の子を主人公にして、人に嫌われる虫たちの意外な魅力を紹介していく。そして、家の中に住む虫は嫌われる虫の代表だが、人間と同じ環境で暮らすのだから似たもの同士かもしれないよ…と結んでいる。
 ゲッチョ先生の描く虫は精密でいて迫力がある。でも!「嫌いな虫はイヤな虫。名づけて、イヤムシ」って… 「イヤムシ」という語感がしっくりこない。それに、虫好きは男の子で、虫嫌いは女の子という設定も画一的。どうせなら、虫好きの女の子に引っ張られて、虫嫌いな男の子がダンゴムシぐらいなら触れるようになって「ムシって、けっこうカワイイね」と言わせてほしかった。

 お薦め度:★★★  対象:虫好きの子にも、虫嫌いの子にも

【西村寿雄 20140815】
●「イヤムシずかん」盛口満著、ハッピーオウル社

 「虫なんて、だいっキライ」、「どうして?」、「だって虫はクサイ」、「虫ってクサイかな?」、「さわるとブツブツができそうだし」、「毒をもっていそうだし」、「ダイジョウブだけど」、「触覚あるのもイヤ」…絵は盛口さんのメリハリのついたイラストで圧倒する。15倍に大きく描かれた8種の蟻がずらりと並ぶページもある。蟻の顔もさまざま。ハチの仲間もいる。「ここだけの話ですが、みんながイヤだという虫は、実は人気者じゃないかな。そう思って、イヤムシたちの人気のヒミツを書きました」と後書きにある。逆説の発想がおもしろい。

 お薦め度:★★★  対象:虫きらいな子どもと大人にも

【和田岳 20140821】
●「イヤムシずかん」盛口満著、ハッピーオウル社

 ご存知ゲッチョの絵本。マンガちっくな子どもが出てくるが、どうもゲッチョが描いたらしい。ゲッチョがこんな絵を描くとは意外。
 という点を除くと何をしたいのかよく分からない。虫が好きな男の子が、虫がイヤな女の子に虫を紹介していくという趣向なのだが、終わりまで言っても、だからどうなったのかよく分からない。虫嫌いが虫好きになるわけでもないし。とにかく、アリ、ハチ、ケムシ、カメムシなど臭う虫、毒虫、テントウムシ、ゴキブリ、青く光る虫などとイヤムシが紹介されてお仕舞い。

 お薦め度:★★  対象:イヤムシ好き

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