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本の紹介「ヒサクニヒコの恐竜図鑑」

「ヒサクニヒコの恐竜図鑑」ヒサクニヒコ著、ポプラ社、2004年3月、ISBN4-591-07795-0、1500円+税


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【西村寿雄 20040414】
●「ヒサクニヒコの恐竜図鑑」ヒサクニヒコ著、ポプラ社

 著者は、漫画家、絵本作家、イラストレイターとして広く活躍されているが、片や古くからの〈恐竜〉研究者でもある。この本は、図鑑とはいうものの解説がしっかりしているので、現時点の恐竜研究のようすをながめるのによい。
 著者は、現段階での恐竜の分類を下記のようにしている。
1.獣脚類、2.古竜脚類、3.竜脚類、4.セグソサウルス類、5.鳥脚類、6.剣竜類、7.ヨロイ類、8.堅頭竜類、9.角竜類、10.ハドロサルス類
こんなにも分類されているのにまずは驚く。
 「なぜ、恐竜はたくさんの種類がいるのか」では、ちょうど恐竜の繁殖時期とあわせて大陸移動が進行していったことが恐竜の多様な出現の原動力になったという。「なるほど」と納得できる。
 著者は、恐竜には「効率のいい代謝システム」があったはず(温血)と予想するがはたしてどうだろか。今後の研究が楽しみだ。
 各恐竜のイラストは著者特有のタッチで精密に描かれている。恐竜好きの子どもなら、手元に置いておきたい1冊。
 
 お薦め度:★★★  対象:恐竜好きの小学校高学年以上

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