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本の紹介「50羽から5000羽へ」

「50羽から5000羽へ アホウドリの完全復活をめざして」長谷川博著、どうぶつ社、2003年2月、ISBN4-88622-320-6、1500円+税


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【寺島久雄 20040207】
●「50羽から5000羽へ」長谷川博著、どうぶつ社

 北半球最大の海鳥アホウドリが白く美しい羽毛を持ち、人を恐れなかった為、絶滅状態になった。それを復活させる為の20数年間の苦闘の記録である。
 著者がケッテル博士に会ってから、調査研究の開始、鳥島に上陸し、繁殖の為の営巣環境造り、デコイによる新コロニー形成の努力で1000羽を越す復活を果たして、ひなの誕生したコロニーの美しさに息をのむ感動をされている。
 調査研究のグランドを鳥島を中心にして、今後の数の増加の為の環境整備、海の汚染等の対策を提言し、5000羽に向かって努力されている。

 お薦め度:★★★  対象:鳥好きの人に

【和田岳 20040227】
●「50羽から5000羽へ」長谷川博著、どうぶつ社

 1949年に絶滅したと発表されたアホウドリは、1951年鳥島にごく少数が生息していることが再発見されました。それから30年近く、アホウドリを絶滅の危機から救うために苦闘してきた著者の記録。営巣地の環境改善のためにハチジョウススキを植え、営巣地を引っ越しさせるためにデコイ作戦を開始し、といった活動のおかげで、今ではアホウドリの個体数は1000羽を越え、一応絶滅の危機からは脱しました。
 といったアホウドリの復活の物語はいいのだけれど、この本は以前に書いた文章を再構成しただけなので、とにかく繰り返しが多いのが難点。同じ本の中にこんなに繰り返されると、ちょっとうんざり。

 お薦め度:★★  対象:アホウドリに興味があって、同じ話の繰り返しに耐えられる人

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