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本の紹介「アリ!?ずかん」

「アリ!?ずかん」山口進写真・文・すがわらけいこ絵、アリス館、2005年7月、ISBN4-7520-0273-6、2000円+税


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【和田岳 20051215】【公開用】
●「アリ!?ずかん」山口進写真・文・すがわらけいこ絵、アリス館

 写真と絵を使って、アリの生活をいろいろと紹介してくれます。これ1冊読めば、アリについて一通りのことはわかるんじゃないかというくらい盛りだくさん。
 話は、クロオオアリの結婚飛行、そして女王アリが新しくコロニーをつくるところから始まります。アリの結婚飛行じたい、知らない人が多いんじゃ? さらに話は働きアリの仕事、奴隷狩り、アブラムシ牧場、巣に居候する動物たち、アリ散布の植物などなど。さて、ここで問題、働きアリはみんなメスです。では、オスのアリはどうやったら生まれてくるでしょう?
 出てくるのは、身近に見つかるアリばかり。この本を読んだら、今度は自分の目でアリを観察に行ってみよう!

 お薦め度:★★★  対象:少しアリ博士になってみたい人

【西村寿雄 20051113】
●「アリ!?ずかん」山口進写真・文・すがわらけいこ絵、アリス館

 イラストを交えたアリの話で楽ませてくれる。アリたちの飛行が始まると、空中で交尾するのだという。アリは交尾すると、精子は女王ありの受精のうで一時保管されるという。
 受精を終えたメスあり(女王アリ)は意外や「最初の数年間は働きアリばかり生む」とある。女王アリが体内の調整で〈精子を入れずにオスアリを生む〉と。無精子で命が生まれる?不思議な話が多い。アリの世界でも略奪に命をかけるアリもいれば、ひたすら共生の道を歩むアリもいる。小さなアリの世界に繰り広げられる意外なドラマを垣間見ることが出来る。

 お薦め度:★★  対象:虫好きな小学校高学年から

【六車恭子 20051215】
●「アリ!?ずかん」山口進写真・文・すがわらけいこ絵、アリス館

 小さなアリの生態が解る絵本だ。6月半ば、羽の生えているアリが巣立つ。違う巣の雄アリと空の上で結婚をするそうです。結婚の時期は種によって決まっている。
 アリの王国は女王アリの献身から始まるようだ。やがて育てた働きアリが王国を拡張して地下3〜4メートルに達することもあるそうだ。巣場所も様々だ。朽木や生木、食べるものによっても生活が違って来る。巣の作り方を知らないサムライアリは他の巣を乗っ取ってしまう。クロシジミの幼虫はちゃっかりクロオオアリの食客をきめこむ。小さなアリの生活もびっくり(!)はてな(?)がいっぱいです。

 お薦め度:★★★  対象:読んであげるなら4〜5才から

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