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本の紹介「アマゾンの森と川を行く」

「アマゾンの森と川を行く」高野潤著、中公新書、2008年10月、ISBN978-4-12-101969-1、1000円+税


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【釋知恵子 20081226】【公開用】
●「アマゾンの森と川を行く」高野潤著、中公新書

 アマゾンには、想像を超える生き物の暮らしがある。シカを飲み込む大蛇、蛇も恐れるペッカリー、気の荒いカワウソ、ジャガーやピューマ。本書は、こんな生き物たちと、生身の体で向きあったカメラマンの記録。モーターのついた簡単な船でアマゾンの川を下る。旅を共にするのは、その地の男たち。時に、声帯模写でワニを呼び寄せ、迎えがこないときには、森の材料で船をつくって、なんとかしてくれる。熱帯の病の記録もあったりして、素材的には、おもしろいはずなのに、なかなか入り込めなかった。一つ一つのエピソードが淡白に描かれているから? 一度読んで、写真とキャプションだけ読み返した。こんな読み方でもいいかも。

 お薦め度:★★★  対象:写真が好きな人に

【萩野哲 20081223】
●「アマゾンの森と川を行く」高野潤著、中公新書

 著者は1978年に初めてアマゾン奥地を訪問し、“その熱帯の空気が肌の奥深くにしみこんで”何度も通い続けるようになった。その体験を多くの本に著わしている中で、本書はワニ、ヘビ、ペッカリー、ジャガー等の動物との出会いに的を絞っており、大蛇や川を渡るペッカリー等の写真も豊富である。豊かな自然というアマゾンのよい面と対照的に、過酷な自然現象や病気という森に潜む危険についても触れている。しかし、本書で特に印象深いのは、例えば、動物を呼び寄せるレメダル(声帯模写)等、筆者と行動を共にした“森や川を知る男”たちの知恵であろう。

 お薦め度:★★★  対象:秘境アマゾンに関心がある人

【和田岳 20081226】
●「アマゾンの森と川を行く」高野潤著、中公新書

 アマゾンといえばブラジルにあるような気がするが、その源流はペルーにある。そのアマゾン源流部の動物と自然を、美しい写真を多用して紹介した一冊。アナコンダ、ジャガー、ペッカリー。さまざまな動物たちとの出会いが紹介される。

 お薦め度:★★  対象:アマゾンの哺乳類の写真が見たい人

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