特別収蔵庫

特別収蔵庫は植物や昆虫・キノコなどの乾燥標本を保管する部屋です。空調によって24時間365日20度湿度50%に保たれています。防虫管理のためにナフタリンが使われているため、この部屋にはいると臭いでビックリするかも知れません。部屋は標本をしまう棚がびっしりと並んでいます。

植物の標本は皆さんが押し葉として知っているものとあまり変わりません。紙テープを使って固定しています。一番大切なのは、やはりラベルが付いていること。重要なデータが書かれています。
標本の中にはこんな変わったものもあります。左上からパイナップル、鹿ヶ谷かぼちゃ、加茂ナス(下も)です。栽培種は意外と盲点となりやすいのですが、大切な標本です。
昆虫の標本は引き出し式になったガラスケース(ドイツ箱)の中に入っています。中にナフタリンが入れられている密封性の高い箱です。種類毎に分けられ、一匹づつの虫に採集地と採集日・採集者が書かれたラベルが付いています。博物館には昆虫の標本が約50万点あります。
博物館では窓ガラスに激突して死んだ鳥などを集めて、標本を作ることもあります。詳しくはこちらをご覧下さい。
鳥の標本というと、翼を広げ、枝に止まった剥製を思い浮かべるかも知れません。しかし、博物館でつくられる標本はこのように翼をたたみ、足をのばした状態で作られます。こうした標本は「仮剥製」と呼ばれます。研究用に使われるための標本と同じくラベルが足に付いています。
鳥の標本が入っている棚は鳥の大きさに合わせて特注したものです。

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